ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

2012-01-01から1年間の記事一覧

今年の映画レビューを振り返る

はむちぃ: 今年もあと二日となりました。本年も拙ブログをご覧頂きありがとうございました。ゆうけい: 例年この時期には「今年を振り返る」シリーズをまとめているのですが、ここ2年ほどブログのアクティビティの低下はいかんともしがたく、は: 去年は映…

グッモーエビアン!

はむちぃ: 皆様お久しぶりでございます、まずはクリスマス寒波お見舞い申し上げます、筆頭執事のはむちぃでございます。年の最後の映画レビューくらい出て来いと主人のゆうけいに引っ張り出されてまいりました。ゆうけい: グッモーエビアン!プァンク・イ…

冷血 / 高村薫(上)(下)

私の尊敬する作家、高村薫の最新作「冷血」です。前作「太陽を曳く馬」を書き終えたときに女史は「次は思い切りベタなものを書きたい」と述べておられました。確かに「太陽を曳く馬」のような難解な形而上の思想論争は影を潜め、ベタな形而下の世界に生きる…

ペンギン・ハイウェイ / 森見登美彦

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) 久しぶりに読み進めるのが楽しくて仕方がない小説に出会いました。森見登美彦の「ペンギン・ハイウェイ」です。森見登美彦といえば京都モノしか読んだ事がなく、それほど気になる作家ではなかったのですが、書店の新刊文庫…

綱引いちゃった!

もう一本邦画をご紹介。前回の「カラスの親指」のレビューで、能年玲奈が来年のNHK連続テレビ小説の主演に決定していると書きましたが、こちらは「おひさま」に主演した井上真央の終了後初仕事「綱引いちゃった!」です。 題名からすぐ連想するのは、周防正…

カラスの親指

(公式HPのフリーDL素材) 阿部寛ファンの家内とともに、面白い詐欺師映画と話題になっている「カラスの親指」を観てきました。原作を読むとネタが割れてしまうので未読のまま見ましたが、まあまあ楽しめました。。。とは言うもののシリアス路線を目指したの…

聖☆おにいさん(8)

聖☆おにいさん(8) (モーニング KC) 畏れ多くもアニメ映画化まで決まってしまった人気漫画「聖☆おにいさん」も8巻目に突入。今回は初の「特装版」まで作っちゃいました!(帯より引用)ということで特装版にはアニメDVDまでついているそうです。が、私はそこ…

Crooked Lines / Corrinne May

クルックド・ラインズ 以前uenoさんに紹介していただいた「Beuatiful Seed」で美しいクリスタル・ヴォイスを聴かせてくれたコリン・メイの4年ぶりの新作です。 1. イン・マイ・アームズ 2. ラザラス 3. トゥエンティ・フォー・アワーズ 4. ビューティフル・…

人生の特等席

(公式HPダウンロード画像) クリント・イーストウッド作品に外れ無し、とは度々拙ブログで展開してきた私の持論ですが、最新作「人生の特等席」も前評判も上々で、昨日期待を胸に観てきました。 とはいうものの一抹の不安もありました。というのは、今回イ…

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

(公開2日目にして売り切れ続出の特設エヴァグッズ売り場) 先週金曜日のTVで劇場版第二作「破」再映後冒頭6分38秒を放映するという、過去に例を見ない宣伝戦略に打って出た「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」が翌土曜日に公開されました。私は最初から映画館…

のぼうの城

(Official HPより、この画像をマウスオンしても何も起こりません<m(__)m>) 水攻めのシーンがあるため、東日本大震災の津波被害に配慮して1年間公開が延期されていた「のぼうの城」が先日公開になりました。配慮は当然であったと思いますが、小説(元々は脚本が先で</m(__)m>…

黄金を抱いて翔べ

(公式HPよりのフリーDL壁紙) 私の大好きな作家高村薫作品の久々の映画化でずっと楽しみにしていました。作品は彼女のデビュー作「黄金を抱いて翔べ」です。公開初日の昨日早速観てきましたが、予想以上の素晴らしい出来で、今年観た邦画の中では一番面白く…

COVER 70's / 柴田淳

COVER 70’s シバジュンこと女性SSW柴田淳の初カバーアルバムです。シバジュンの素直な歌唱と、オーソドックスなアレンジに好感が持てる佳品でした。 1. 異邦人 (久保田早紀)2. みずいろの雨 (八神純子)3. 迷い道 (渡辺真知子)4. あなた (小坂明子)5.…

Miss KEIKO MIZUKOSHI ONE NIGHT / 水越けいこ

長年探し続けていたアナログ・レコードをついに手に入れました。1984年に発売された、水越恵子初のライブアルバムで、渋谷公会堂と大阪厚生年金ホールでのライブが収められています。ソロ・デビューして5年目、歌唱力に一段と磨きがかかり、スマッシュ・ヒッ…

ルパン、最後の恋 / モーリス・ルブラン(平岡敬訳)

ルパン、最後の恋 モーリス・ルブランが1941年に亡くなってから70年ぶりに出版され、大変な話題を呼んだ未発表作品の日本語訳「ルパン、最後の恋」が早川書房から出版されました。学生時代夢中になって読んでいたルパン・シリーズの未発表作がこの歳になって…

清須会議 / 三谷幸喜

清須会議 三谷幸喜の書き下ろし小説で、もう映画化も決まっている「清須会議」です。井沢元彦氏の「逆説の日本史」でやっとこの会議の重要性を知った私なんぞと違って、三谷幸喜は学生時代から目をつけていたそうです。さすが才能のある人は違いますねえ。 …

立川談春独演会@兵庫県立芸術文化センター

立川談志の一周忌が近づいていますが、その故談志師匠に「俺よりうめぇな」と言わしめ、今「最もチケットの取れない落語家」と言われている立川談春の独演会を聴いてきました。人情噺の語り口の見事さに江戸落語の粋を知ることができました。 立川談春独演…

踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望

その後のヒットTVドラマ映画化の手本となり、メディアミックスという斬新な手法も確立した「踊る大捜査線」シリーズ、その15年間の歴史に終止符を打つ最終作「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」を観てきました。15年の確かな歩みを感じさせるオープンニ…

Billy Bat 9&10

(第9巻) 第10巻 浦沢直樹のBilly Batも早10巻目を迎えました。ずっとここまで毎巻紹介してきましたが、第9巻を買うのが遅れて紹介するタイミングを失ってしまったので、ここでまとめて紹介させていただきます。 『第9巻: 「コウモリの巻物」とは? 漫画家が…

鍵泥棒のメソッド

「踊る大捜査線Final」「夢売るふたり」等々現在公開中の邦画には観たい作品が目白押しなんですが、この日曜日は買い物と時間と場所の関係で、シネリーブル神戸で公開中の「鍵泥棒のメソッド」を観てきました。最初から最後まで笑って楽しめる上質のコメディ…

カラマーゾフの妹 / 高野史緒

Facebookで友人が紹介していたので早速購入して読んでみました。ドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」の続編を書くという未曾有の難作業に挑み、見事に本年の江戸川乱歩賞を受賞した「カラマーゾフの妹(原題:カラマーゾフの兄妹)」です。著者がプロ…

プロメテウス(3D)

はむちぃ: 皆様こん**は、今回の映画レビューは、映像美で知られる巨匠リドリー・スコット様の初3D作品「プロメテウス」でございます。ゆうけい: 「人類最大の謎、それは人類の起源」などと煽りながら、実はリドリー・スコットの代表作「エイリアン」の…

Chesapeake / Rachael Yamagata

私の大好きな女性SSWレイチェル・ヤマガタの、ミニアルバムを除くと三作目のアルバムになります。 1. Even If I Don't 2. Starlight 3. Saturday Morning 4. You Won't Let Me 5. Stick Around 6. Miles On A Car 7. The Way It Seems To Go 8. I Don't Want…

るろうに剣心

(パンフレットより)はむちぃ: 皆様お久しぶりでございます。久々に映画レビューに呼び出されてまいりました。作品は公開前より様々なメディアで話題沸騰していた「るろうに剣心」でございます。ゆうけい: るろうにファンとしては待ちきれずに、先行上映…

ダークナイト・ライジング

クリストファー・ノーラン監督のアメコミ「バットマン」映画化三部作の完結編「ダークナイト・ライジング」を観てきました。何しろ前作「ダークナイト」が映画ファンの度肝をぬくような傑作で、本作の前評判も上々でしたので楽しみにしておりました。約3時間…

メタボ氏のための体重方程式 / 乾哲也

ロンドンオリンピックも終わってしまいましたね。健康美溢れるアスリートたちの姿を見て、メタボの方々の中には「俺もいっちょ頑張ってみるか」と思われた方も多いのではないでしょうか。それでなくても巷には奇を衒った、あるいはインチキといっていいよう…

おおかみこどもの雨と雪

「時をかける少女」「サマーウォーズ」と、良質のアニメを世に送り出している細田守監督が、「スタジオ地図」を設立して最初の作品「おおかみこどもの雨と雪」が先日から公開されています。 スタッフも脚本に奥寺佐渡子、キャラクターデザインに貞本義行と「…

苦役列車

西村賢太の芥川賞受賞小説の映画化「苦役列車」を、森山未來の演技が凄いという噂に期待して観てきました。「海猿」や「ヘルタースケルター」といった話題作と同時期の公開でどれだけ入っているかなあ、と心配していましたが、座席数の少ないシネリーブル神…

ヒミズ

園子温監督の作品にしては珍しく漫画原作の映画化作品「ヒミズ」です。その点には興味はあったのですが、公開当時には正直なところ見る気がしませんでした。それは東日本大震災により壊滅的な打撃をこうむった土地でのロケを敢行し、フィクションであるドラ…

ポリスのTシャツがオリジナル・トート・バッグに

(トートバッグ・表、黒いところはTシャツのタグを縫いこんであります) 家内が特製のトートバッグを作ってくれました。オリジナル・ポリス・トートバッグです。 2008年2月にポリス再結成ツアーのライブレポートを書いた事がありましたが、その記事の冒頭写…