ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

プロメテウス(3D)

Photo
はむちぃ: 皆様こん**は、今回の映画レビューは、映像美で知られる巨匠リドリー・スコット様の初3D作品「プロメテウス」でございます。
ゆうけい: 「人類最大の謎、それは人類の起源」などと煽りながら、実はリドリー・スコットの代表作「エイリアン」の前日譚でした、というとんでもないオチに賛否両論渦巻いております。
は: これこれ、冒頭からネタバレは反則でございます(ーー;)。
ゆ: もう、映画ファンならみんな知ってるし、いいんじゃね?それにね、声を大にして言いたい事があるんですよ(怒。
は: おや、珍しく最初から怒っておられますね?
ゆ: そうなんだよ、まずはリドリー・スコット初の3Dなんですけどね、3D自体余り大したことない上になんと日本語吹き替え版なんですよ、誰が頼んだんじゃ、ちゅうねん。でもって主人公の、シガニー・ウィーバー張りのサバイバル演技で魅せるノオミ・ラパスの吹き替えがね、なんと剛力彩芽、な・ん・で・す・よ!!!
は: おっとご主人様、言いたいことは大体分かりますが、それくらいにしておかないと危のうございます(^_^;)、では映画紹介に参りましょう。

『 2012年、アメリカ映画「Prometheus」 配給: 20世紀フォックス映画

監督 リドリー・スコット
脚本 デイモン・リンデロフ

キャスト
ノオミ・ラパスマイケル・ファスベンダーガイ・ピアースシャーリーズ・セロン 他

「エイリアン」「ブレードランナー」の巨匠リドリー・スコットが自身初の3Dで描くSF大作。地球上の古代遺跡で人類の起源にかかわる重大な手がかりを発見した科学者チームが、その謎を解明するため宇宙船プロメテウス号に乗り、未知の惑星を訪れる。しかし、そこには人類が決して触れてはならない、驚きの真実が眠っていた……。(映画.comより)』

は: 冒頭から巨大な滝の見事な映像美、そして人工美の極致ともいえる宇宙船内の映像、たどり着いた惑星の考えつくされた映像、そして徐々に徐々に恐怖を煽っていく展開と息もつかせぬ展開でございました。
ゆ: 確かにさすがにリドリー・スコットらしい映像美、見事でした。でも「ウェイランド社」(エイリアン・シリーズでは「ウェイランド・ユタニ・コーポレーション」)が早々に出てきて、もうエイリアン・シリーズの展開かよ、とちょっと興ざめしちゃいましたね。もう少し隠しておいてほしかった。
は: とはいえ、中盤以降は完全にエイリアン・シリーズそのものの展開ですからそれを言っても無駄かと。。。
ゆ: 確かにねえ。ギーガーのデザインの先進性にも唸らされましたし。「Alien Episode 0」とかいう題名ならよかったのにね(苦笑。

は: それにしても人類を作り出した巨人「エンジニア」、エンジニアが作り出したと思われる生物兵器、そしてエンジニアが作り出した「人類」、三者の関係が今一つ納得できる形で説明されておりませんでしたね。
ゆ: 特に冒頭の滝のシーンで、エンジニアが黒い液体を飲んで崩壊しながら滝壺に転落していくシーンの意味が最後まで語られなかったのが残念でしたね。
は: DNAの二重螺旋が変化していくことを暗示しているような印象を持ちましたが?
ゆ: 大幅な遺伝子変異で人類を作り上げたというのなら、途中でエンジニアの死骸から採取したDNAと人類のDNAがぴったりと一致するシーンが説明できませんな。

は: そう言えば人類のほかにアンドロイドも登場いたします。
ゆ: これまた行動に説明できない点が多過ぎ。なかでも、デヴィッドというアンドロイドが乗組員を使って密かにエイリアンの人体実験を行う意味が不明。またシャーリーズ・セロン演じる女性監督官が人間かアンドロイドか最後まで分からないんですが、それが何を意味するのかがこれまた不明。
は: 全てウェイランド社会長ピーターが知っているはずなんですが、
ゆ: 途中で突然出てきてあっさりとエンジニアに殺されてしまって説明ナシ(苦笑

は: 結局元祖エイリアンの誕生で映画は無理やり幕を下ろすわけでございますが、
ゆ: エイリアンの前日譚と分かっていて観にいったわけですので文句も言えないんですが、まあフラストレーションのたまる映画ではありましたね。BGMでショパンの「雨だれ」を使っているところなどは粋を感じましたけど。
は: というわけで、評価としてはリドリー・スコットのファン以外にはやはりイマイチというところでしょうか。
ゆ: 最後に一言、3Dにも字幕版を!

評価: D: イマイチ 
(A: 傑作、B: 秀作、C: 佳作、D: イマイチ、E: トホホ)