ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

今年を振り返る2015 (2) 映画編

Birdman

はむちぃ: さて、「今年を振り返る」シリーズ第二回は

「 いつもなら 何をさておき まずはこれ 」

という「映画編」でございます。
ゆうけい: 五・七・五お見事でござる、はむちぃ君。

は: とは言え、今年は去年にもまして少なかったですねえ。
ゆ: 今年は休日も何かと予定が入ったり、体調を考えてお出かけ自重したりで、あまり見に行けませんでしたなあ(残念。
は: 「減った」と嘆いておられた去年からなお減って20本でございます。
ゆ: これで洋画邦画別々に賞を選ぶのも気がひけるのですが、これだけは拙ブログの矜持としてやりましょうかね。
は: では今年の記事にした作品を紹介いたしましょう。

洋画

Adele

黄金のアデーレ 名画の帰還  15/12/06  B
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 15/04/29  A
セッション  15/04/26 C
博士と彼女のセオリー  15/03/22  B
アメリカン・スナイパー  15/02/22  B
はじまりのうた  15/02/11 C
サンバ  15/01/03 B
ゴーン・ガール 14/12/30 B

邦画

Itamuhito

母と暮らせば 15/12/14 C 
ギャラクシー街道  15/11/03 E
図書館戦争 THE LAST MISSION  15/10/25 C
岸辺の旅  15/10/12 C
ピース オブ ケイク  15/09/24 D
心が叫びたがってるんだ。  15/09/20 B
この国の空  15/08/30 D
バケモノの子  15/07/12 C
きみはいい子  15/06/29 C
脳内ポイズンベリー  15/06/01 C
悼む人  15/03/02 B
繕い裁つ人  15/02/09 C 

は: 以上でございますが、今年の印象は?
ゆ: 邦画がちょっと弱いですかねえ。まああえて大作を観ていないのもあるんですが、こうして振り返ってみるともう少しメジャーな作品も観ておくべきだったかと(^^;)。
は: それに比べると洋画は数は少ないものの比較的充実しております。
ゆ: 前半にアカデミー賞関係の映画を固めて観たのもあるんですけどね。下半期はなんと一本、もう少し見たかったですね。

は: では少ない中ではございますが、洋画邦画で各賞を選んでまいりましょう。まずは助演女優賞でございます。

助演女優賞

洋画: シャルロット・ゲンズブール (サンバ)
邦画: 吉田羊 (脳内ポイズンベリー

は: 洋画は父がセルジュ・ゲンズブール、母がジェーン・バーキンという素晴らしい血統を引き継がれたシャルロット・ゲンズブール様でございます。
ゆ: 主演じゃないかという意見もあると思いますが、まああの映画はオマール・シーを観る映画ですから、ほかの人はすべて助演ということで(笑。
は: 燃え尽き症候群オマール・シーに振り回される移民協力ボランティアの女性を好演しておられましたね。
ゆ: すっぴんに近いメイクでの熱演が印象に残っています。もうだれだれの子、という紹介も必要ないですね。

は: 邦画では今年大ブレークを果たされました吉田羊さんが選ばれました。
ゆ: わが多部未華子ちゃんのTVドラマ「ドS刑事」で強い印象を残した方でしたが、ここまでブレークするとは思いませんでしたね。
は: だれが「わが多部未華子ちゃんなんですか!?
ゆ: .......(#^^#)。まあまあ、いいじゃあーりませんか。
は: 今時チャーリー浜さんなんか関西以外の方は知りませんよ。それはともかく「脳内ポイズンベリー」でも神木隆之介君たちを相手に真木よう子様の「脳内」で熱演されましたね。
ゆ: 演劇っぽい映画でしたから彼女にあってましたね。
は: とは言え、あれ一本で賞かといわれると少しつらいものがございますね。
ゆ: 実を言うとそうなんだよね、順当にいけば「母と暮らせば」の黒木華だろうとは思いますが、黒木さんには助演程度で小さくまとまってほしくないという思いもありますし、羊さんは助演で活きる女優さんですし、まあとにかく今年の勢いで羊さんとさせていただきます。

は: では続きまして助演男優賞でございます。
ゆ: これはもう、洋画邦画ともに圧倒的で全く迷う暇もなかったですね。

助演男優賞

洋画: J・K・シモンズ (セッション)
邦画: 井浦新 (悼む人)

は: 洋画は世界中に賛否両論の嵐を巻き起こした、音楽学校の鬼コーチ役、アカデミー賞も獲得された「セッション」のJ・K・シモンズ様でございます。
ゆ: 全く現実的ではない、という批判はもっともすぎるほどごもっともなのですが、演技としては圧倒的、他の追随を許しませんでしたね。

は: 邦画は「悼む人」で死んでなお女に憑りついて一緒に旅をする男を演じた井浦新様でございました。
ゆ: 今年は死んだ人と旅をしたり、暮らしたりする映画が多かったですな。
は: 「岸辺の旅」「母と暮らせば」もそうでございました。
ゆ: その中でも怪演したのが井浦新、奇矯な性格、信念を持った宗教家で執念深くいやらしい~役なんですが、これも圧倒的に印象に残る演技でした。

は: では、主演女優賞に参りましょう。
ゆ: 洋画はもう一発で決まったんですが、邦画に悩みました~。

Beginagain

主演女優賞

洋画: ロザムンド・パイク (ゴーン・ガール
邦画: 該当者なし

は: おおっ、邦画は初の該当者なしですか!
ゆ: 今年は不作でしたな~、というか観るべき映画を観ていないんでしょうけど。
は: 去年の宮沢りえさんほどのインパクトのある方が確かにいらっしゃいませんでした。
ゆ: あえて言うと、「繕い裁つ人」の中谷美紀、「悼む人」の石田ゆり子あたりだとは思うんですが、夫々もっと素晴らしい演技をした映画から比べるとね。。。
は: 石田ゆり子様は「死にゆく妻との旅路」で既にこのブログで主演女優賞を取っておられますし、中谷美紀様も「阪急電車」の演技は高く評価されました。
ゆ: 中谷美紀さんは「嫌われ松子の一生」とかの名演もあるしね。石田ゆり子さんの主演女優賞は2011年ですか、懐かしいねえ。
は: 「わが」多部未華子様はどうだったんでございます?( 一一)
ゆ: あれは映画がちょっとひどすぎたねえ(^^;)。

は: で、洋画は一発決定で「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイク様。
ゆ: 去年の年末のレビューなんで忘れかけてたんですけど、気がついたらもうこの人しかいませんでしたね。強烈なインパクトでした。
は: 失踪した妻が実はものすごいことを考えていた、という実にスリリングなミステリー映画でございました。ちょっと引いてしまうほどの凄い演技でございましたね。
ゆ: この人を忘れてれば、私の大好きなキーラ・ナイトレイ(写真)にあげたかったんだけどね。

は: ではいよいよ俳優では最後の主演男優賞でございます。
ゆ: これも迷うことはなかったです。

主演男優賞

洋画: エディ・レッドメイン (博士と彼女のセオリー
邦画: 高良健吾 (きみはいい子、悼む人)

は: 洋画はスティーブン・ホーキング博士を演じたエディ・レッドメイン様。バードマンのマイケル・キートン様も有力候補だとは思ったのですが。
ゆ: もちろんマイケル・キートンもよかったし、「アメリカン・スナイパー」のブラッドリー・クーパーも良かったんだけど、実在の人物をあれほどリアルに、ちょっとスケベなところも実に巧く演じていたエディ・レッドメインは一頭地を抜いていましたね。

は: 邦画は高良健吾様ですか?「岸辺の旅」の浅野忠信様かと思っておりました。
ゆ: 死んだ人(役)ばかりにあげてもねえ(^^;)。というのは冗談で、一見地味なんだけど、努力の人ですし、評価してあげたい男優さんなんですよね。「悼む人」と「きみはいい子」の合わせ技一本という事で選ばせていただきました。

は: さていよいよ最優秀監督賞でございます。
ゆ: これは悩みました~(>_<)。

Gonegirl

最優秀監督賞

洋画: デビッド・フィンチャー  (ゴーン・ガール
邦画: 該当者なし

は: おおっ、てっきり洋画は「バードマン」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ様かと思っておりました。
ゆ: 名前が長すぎて覚えられませんでした(;´・ω・)
は: これこれ(; 一一)
ゆ: というのは冗談で超絶ワンカットは映画史に残るとは思うんですが、アイデア一発という感は否めなかったですね。
は: 今はCG合成などでワンカットに見せることは容易ですしね。
ゆ: だからといって傑作であるという評価は変わらないんですが、監督賞としては、「ゴーン・ガール」を最高のサスペンスミステリーに仕上げたデビッド・フィンチャーの手腕の方を評価しました。

は: 邦画はある程度予想はしておりましたが、これまた初の該当者なし、ですか。
ゆ: 順当にいけば「母と暮らせば」の山田洋次さんなんでしょうけど、個人的には今回はそれほど評価できませんでしたし、他も演出という意味では大同小異で飛び抜けた人がいなかったですね。残念です。

は: ではいよいよ最優秀作品賞でございます。
ゆ: これはまあ、順当かな、と。

最優秀作品賞

洋画: バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
邦画: 悼む人

は: やはり「バードマン」と「悼む人」ですね。
ゆ: まあ文句なしでしょう。、対照的な作品二本ではあるんですが、良い映画を見せていただきました。イーストウッドの「アメリカン・スナイパー」にもあげたかった気はしますが。。。

は: ではその他の賞を発表したします。まずは「トホホ賞」こと月ラプキチイゴ賞でございます。

月ラプ キイチゴ賞(トホホ賞): ギャラクシー街道

ゆ: まあ、三谷さん今回は思いっきり外してくれましたね。いわゆる一つの「金返せ!」的な。
は: これこれ、品が悪うございますよ。
ゆ: でも興行というのはそういうもんですから。

は: ではこれも恒例のアニメ賞でございます。

アニメ賞: 心が叫びたがっているんだ

は: アニメは二作品だけでございましたが、
ゆ: 確率50%ですな〈笑
は: 笑ってる場合ですか(-_-;)。
ゆ: でもま、ココサケは良かったですよ、本当に。細田守作品も悪くなかったですが、アイデアが今一つかな、というところが惜しかったです。

は: では最後に厚労省を。
ゆ: 功労賞ですがな、はむちぃ君〈笑。
は: はっ、失礼いたしました!

功労賞: 原節子

は: 年の瀬に悲しい訃報でございました。
ゆ: まさに千年女優、日本映画の至宝でありながら突如引退されて長かったですね。その間プライベートを一切見せないその姿勢にも敬意を表したいと思います。合掌。

は: ということで映画編終了でございます。映画となると長くなってしまう、
ゆ: 私の悪い癖(^◇^)。
は: 杉下右京さんですか、あんたは(ー_ー)!!
ゆ: ということで次回は音楽・ライブ編でございます。