売り切れ続出、というかほぼ予約完売、AMAZONではもう3倍の値がついている、というこの出版不況の時代に大変なことになっている月刊フラワーズ7月号。その理由は表紙を観れば一目瞭然、萩尾望都の「ポーの一族」の新作「春の夢」掲載!!!
ヴァンパネラ一族の時を超えた壮大な物語「ポーの一族」は以前レビューしたことがありますが、萩尾望都作品の中でも別格的存在。40年前エドガー、アランがエヴァンス家の業火の中に消えて物語は終了。もう伝説の作品のはずでした。
が、戻ってきたのです、エドガーとアランが。内容を今語るのはさすがに反則もいいところですので述べませんが、さすがに雰囲気は変わった、とだけ申し上げておきます。そしてこの作品を通して萩尾望都先生は戦争について正面から向き合っておられます。今回は前編、次回は冬頃になりそうです。加えて萩尾望都先生と山岸凉子先生の対談も掲載されてます。
さらに嬉しいことにはもう一つの代表作「トーマの心臓」のスピンオフ作品。オスカーが主人公の名作「訪問者」と、エーリクの「湖畔にて」を再掲した小冊子も付録としてついています。「訪問者」の最後はまたまた泣けました。
買い占める古書業者、転売屋には腹が立ちますが、萩尾望都ファンなら読まずにはいられない奇跡の一冊です。で、冬が心配。。。