ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ステレオサウンドNo.168

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ステレオサウンド No.168―季刊 (168)

 ステレオサウンドの秋号は通常秋の新製品発表、オーディオショウ前と言う事もあって地味なイメージがあるんですが、今回は個人的にツボにはまる企画が多くて読みどころ満載で楽しめました。順番にチェックして行きましょう。

1:表紙: 出ました、1400マソの巨大目玉。フランスはCABASSEと言うメーカーのLa Sphereというモデル、そのままのネーミングやん(笑。西和彦さんはもうお買いになったんでしょうか?404Pのエキサイティングコンポーネントで特集されてますが、個人的にはこのデザイン、嫌いじゃないです。特に脚が良い。冗談抜きでどっかの美術館に置いてBGMを鳴らして貰いたいものです。須磨学園(西氏が学園長)にあるなら聴きに行くけどなあ(笑。えっ、自宅に?まさか(爆。

2:巻頭言: 今回も菅野節全開です。「後期高齢者」「枯葉マーク」バカにすな!と怒っておられます。後期高齢者が皆さん菅野先生くらいご闊達なら、私の職業も、と~~~っても楽でいいんですが(^_^;)

3:New Big Sound:  Vivid AudioのGiyaは買えないけど気になるSPではあります。kimuraさんがドラゴンボール魔人ブウに例えられていたスタイルはオリジナルノーチラスを設計したローレンス・ディッキー氏になるもの。と言う事で当然ながらレビュアーは傳先生。先日大阪でも傳先生をお招きしての試聴会があったんですが体調と仕事の関係でいけなくて残念でした。経営アドバイザーのトルンツ氏が

オリジナル・ノーチラス = ポルシェ911(良い車だが少々古風で運転が難しくその分面白みがある)
GIYA = ケイマン(ハイテクモダン、急加速急ブレーキ楽勝、4WDで扱いやすい)

と例えておられたのが面白かったし、おそらくその通りなんだろうなと思います。庶民には新品ではなかなか手が届かないところも似てますけどね。ガンバレUENOさん(謎。

4:特集1:スピーカーのいまがわかる: ペア70万円-300万円のSPを柳沢先生・和田先生が比較試聴。拙宅に導入したディナウディオ・サファイアも入っておりましたので、それぞれのSPの音の傾向が分かりやすかったです。
 とは言え、購入前に見ていたとしてもあまりそそられるSPは無かったですね。大体からスタイル一目惚れですし(笑。それでもパイのS1EXティールのCS3.7、モニオのPL300あたりは入れてほしかったです。ちなみにサファイアは柳沢先生が○、和田先生が◎(ただし条件付)、その条件というのが限定生産でもうすぐ売りきれるから。そんなレビューあり?

5:特集2:いい音のためのベストツール;イコライザーのすすめ: もう、私のストライクゾーンど真ん中(笑。Accuphase DG-48を買うかどうか迷っている私にこんな特集を見せちゃうなんて罪作りです、っていうか、これでDG-48バカ売れして納期待ちが長くなっちゃったらどうしようなんて余計な心配までしたりして。

 個人的にはイコライジングによる変化は以前べリンガーイコライザーををお借りした時に大体の傾向はつかめていましたし、周波数補正、音場補正の劇的効果はカーオーディオで体験済み。車検の度にリセットされるんですが、やり直さないととても聴く気になれません。おまけに拙宅のリスニングルームは左右非対称を絵に描いたような構成。何とかセッティングで不満のない程度までもっていってはいるんですが、石井先生に「セッティングを詰めてからがイコライザーの出番」なんてのたまわれると辛いです(苦笑。

 とりあえず熟読し、とても勉強になりました。各先生方のやり方が微妙に違っているところも面白かったです。

菅野先生: 100Hz以下の低音領域の改善、200-800Hzが凹まないように
柳沢先生: 伝統的三つ山特性
石井先生: ピラミッドバランス
小林先生: 聴感での補正でイコライザー機能のみ使用、150Hz付近から下を最大6dB下げる

 菅野先生のご指摘はmoukutsuさんの600Hz重要論に通じるところがありますね。本当に色々試してみたいものですが、75マソ円と言う値段はきついです(涙。DG-48の場合貸し出し試聴だけして買わなかったら測定だけしてやり逃げみたいになっちゃうので頼みにくいですし。。。

6:レコード演奏家訪問: さて、今季号のハイライトは何と言っても「川崎一彦」さん宅訪問です。おめでとうございます!大阪時代にアイドロンの音は聴かせていただいているのですが、更に進化されておられるようで、楽しく拝見しました。レコード演奏家初のPCオーディオをちょっと期待したのですが、さすがに菅野先生訪問とあって封印されたようです。しかしDolonさんを赤ちゃん扱いはさすが後期高齢者、と言うのは冗談ですが、菅野先生、さすがに人を見る目は鋭いです(断定^^;。

7:新世代リスニングルーム探訪: これも凄かったですね、贅を極めた石井式ルームオン・パレード!Hoteiさんからかねがねお聴きしていた部屋が続々出てくるのには息を飲みました。
 最初の藤沢K氏邸Hotei情報では5chAVのセンター用に正面扉の向こうに、ソナス・ファベールのストラディバリ・オマージュをもう一台隠してあるはずです。最初の計画ではストラディバリ5台と言うことでしたが、写真を見るとリアは違うようですね。LP12Hoteiさんがビンビンに調整済み、おまけにFMアコ使いまくりで、それはそれは凄い音らしいです。

8:聴く鏡: 一関ベイシーが先日の大地震でどうなったか心配だったのですが、やっぱり大変だったようですね。でも営業再開は可能と言う事でよかったです。しかし埋め込みアースが地震の前兆を捉えていたとは、こりゃ全国に点在する埋め込みアース有りのオーマニ宅で地震予知ネットワークを作れば有効かもしれませんね。

9:音のたまもの 第5回:越境するピアニズム: 私の大好きな神戸出身ピアニスト、小曽根真さんがゲスト。羨ましいというか同席させてほしかったというか。。。とりあえず先日レビューした今井美樹さんの「I Love A Piano」の「年下の水夫」を小曽根さん自身もお気に入りとの事で嬉しかったです。しかし、小曽根さんでさえクラシックのトリルの練習は難しいとは、深い世界です、こんなの読んじゃうといい加減なレビューは書けなくなってしまいますねえ(嘆息。

10:新製品レポート: 何と言っても気になるのがRoksan Xerses20plus。TMS3にあわせてヴァージョンアップして来ましたね。拙宅のXersex20もヴァージョンアップできるのかどうかが気になるところですが、ハイファイルネッサンスのHPにはまだ全く情報無しですね、雑誌の方が早くちゃHPの意味無いじゃん(-_-;)。

11:リスニング検定リスト: 最後はステサン初の試み、特別付録ディスク。なんとなく分かる気はしますが、やっぱり駄耳には難しいですね。カーステレオにちゃっちいですがグライコ表示機能もあるのでそこに突っ込めば分かるかも(笑。まあ、どうせネットで解答が出回るんでしょうけど、3ヶ月先まで楽しみは取っておきましょう。