ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

無季俳句

 現在吉田研究所さんが精力的にプログレ無季俳句を発表しておられ、大変面白いです。私も一句ひねろうと思ったのですが、残念ながら力足らずカキコできませんでした。

 さて、この無季俳句が第二次世界大戦中「危険思想」として睨まれていたなんて皆さん想像できますか。でも事実だったんです。無季俳句、新興俳句を推進しようとした西東三鬼平畑静塔等が検挙されたという事実もあります。我田引水ながら先日ご紹介した石田波郷にも若干の接点があったといわれています。

兵隊がゆくまつ黒い汽車に乗り 西東三鬼

 では無季俳句と川柳の違いは何か?といわれるとこれが難しい。面白いのが川柳、面白くないのが無季俳句ーーなら吉田研究所さんのは川柳か?(^_^;)ということになってしまいますよね。偶然にも先日、毎日新聞夕刊編集長の近藤勝重さんがラジオで私見を述べておられました。無季とは限らないのですが、

詠んでみて「それがどうした」と言われてもいいのが俳句、言われたらダメなのが川柳

だそうです。実は小泉首相が議員の奥様の会で一句披露した川柳を揶揄してのことだったんですけどね。

家事育児 冠婚葬祭 寝る間なし 小泉純一郎

それがどうした!というわけ。なるほどなるほど。おもねるところのある句というのは馬鹿にされてもしかたがないですね。それに比べると上述の西東三鬼の句はそれがどうした!なんていう野次には動じそうもない、特高ににらまれても不思議のないほどの凛とした態度が見て取れます。

心して受け止めるべし 無季俳句 ゆうけい ーーーお粗末。