今日買ってきたStereo Sound No.152号でグサッときた言葉です。
編集後記で小野寺編集長が書いておられるのですが、最近音楽にしてもオーディオにしても「ナメてるだろう」と思うものが多い、演奏自体、更にはもっと「大いなるもの」への敬意、尊重、謙虚さが足りないとの御主張です。実際同感できるような演奏を目にしたり耳にしたりする機会が多いので、うなづけるところ大ですが、ひるがえって自分の最近のオーディオに対する姿勢はどうなんだと自問すると、実に厳しい言葉と思えてきます。
最近セッティングには殆ど手をつけていません。それをまあまあ良い音が出てるからいいかな、仕事も忙しいし他にやることもあるし、とか思ってる自分に甘えがあるのを自覚はしているのですけどね。今月号に出ておられるフィルさんやAudiolikeさんのように豊富な経験をもとに自分なりの哲学が出来ておられる方の発言を読んだり、石井氏、Hoteiさんのようにあのように困難なセッティングをあきらめずに突き詰めていく姿勢を見たりすると、確かに最近オーディオをナメてるかもしれんなあと思ってしまいます。
うちの場合リビングオーディオなのでいい加減なところで止めておかないととんでもないことになる、という制約があることは事実ですし、オーディオは別に「道」のつくような類のものではないとも思うのですが、出来る範囲内で自分なりの理想の音を探究していく努力は続けなければイケませんね。
村上春樹氏の連載は私の苦手なウィントン・マルサリスに関するエッセイでした。苦手なプレーヤーでも買ってみようかという思いにさせる筆力はさすがです。
推薦ディスクで気になったのはLaura NyroのLive At The Fillmore East May 30, 1971
とk.d.Langの新譜(下記)。前者は和田氏のおっしゃるとおりよくこんな音源が残っていたなあと思います。後者は自分の出自であるカナダのアーティストのカバー集。ニール・ヤング、ジョニ・ミッチェル、レナード・コーエンとそそられるアーチストばかりで早速注文してしまいました。ジャケットも素敵です。それにしても歌心のあるシンガーはこぞってノンサッチへ移籍しますね。
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