ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

今年を振り返る2009:(3)書籍・美術展編

Ishiguro
(Kazuo Ishiguro)
はむちぃ: 皆様メリークリスマス、本日は今年を振り返るシリーズ第3弾、「書籍・美術展編」でございます。
ゆうけい: 立川近辺の模様については「聖☆おにいさん 4 」をご参照くださいませ。
は: それは今年のコミックス・レビューには入っておりません(-_-;)。さっさとまいりましょう。先ずは書籍編でございます。

太陽を曳く馬 / 高村薫  09/08/20
君はフィクション / 中島らも  09/07/26
日本の医療小説・ノンフィクション40冊(2)医療ノンフィクション傑作20選  09/07/23
日本の医療小説・ノンフィクション40冊(1)医療小説傑作20選  09/07/22
1Q84の魅力/ 湯川豊x小山鉄郎  09/07/13
夜想曲集 / カズオ・イシグロ土屋政雄訳)  09/06/26
Man In The Dark / Paul Auster   09/06/16
1Q84雑感  09/06/06
マリス博士の奇想天外な人生 / キャリー・マリス(福岡伸一訳)  09/05/22
百頭女 / マックス・エルンスト巖谷國士訳)  09/05/20
The Brooklyn Follies / Paul Auster  09/05/08

ゆ: 今年は「1Q84」「夜想曲集」「太陽を曳く馬」と待ち続けた作家の新作が次々と発表され、充実した1年でしたな。
は: 「1Q84」は社会現象とも言える様相を呈しておりました。
ゆ: あんなエロ本、みんなそれと分かってお買いになったんでしょうかねえ(苦笑。
は: 他の二冊は世評に登る事は「1Q84」に比べれば圧倒的に少のうございましたが、ブログ記事への反応は凄かったですね。
ゆ: そうなんですよ、ビックリしましたねえ。拙ブログのアクセス解析をみますと、常連様は殆どトップページで見ておられる事が分かるんですが、「1Q84」関連は勿論、「太陽を曳く馬」「夜想曲集」への個別アクセスが異常に多くてそれも長期続いたのには驚きました。
は: カズオ・イシグロ様、高村薫様の固定ファン層の多さを再認識いたしましたね。
ゆ: カズオ・イシグロの「夜想曲集」はとても素晴らしい短編集ですので、未読の方、カズオ・イシグロをご存じない方にも是非読んでいただきたいですね。英語も端正で読み易いですから有名作家の原文に挑戦してみたいという方にもお勧めです。

は: さてこれからですが、ポール・オースター様の新作「Invisible」が届いておりますね。
ゆ: それもぼちぼち読み始めてるんですが、平行して「残りの人生で読んでおくべき10冊」というのを始めておりましてな。
は: それはまた大仰な企画でございますね。
ゆ: 確かに大仰なんですが、まあ病気もしてるし、そろそろ読み損ねた世界の名作を読んでおこうかと思ってね、とりあえずトーマス・マンの「魔の山」とゲーテの「ファウスト」を読み終えたところです。
は: どちらもドイツ文学の最高峰でございますね。
ゆ: 昔は医者になったらドイツ語で読めるようになると勝手に思いこんで読まずにおいてたんですな、いざそうなったらもう英語の時代だったんですよ。で、難解な日本語訳に辟易しております(苦笑。
は: せいぜい頑張ってくださいませ。ではコミックス編に参りましょう。

Billy Bat 2 / 浦沢直樹   09/12/22
のだめカンタービレ #23  09/12/08
のだめカンタービレ #22  09/08/12
Billy Bat 1 / 浦沢直樹  09/08/11
もやしもん8  09/08/03
PLUTO 8 / 浦沢直樹  09/06/28
PLUTO 7 / 浦沢直樹  09/02/21

Atom
ゆ: 代わり映えしませんな(^_^;)。20世紀少年がBilly Batに変わっただけですか。
は: とはいえ、PLUTOのだめカンタービレの終了は大きな節目でございましたね。
ゆ: のだめは何だかグダグダで終わっちゃって消化不良の感は否めませんでした。それに比べればややあっさりはしているもののPLUTOの構成は見事でした。
は: アトムとプルートゥの死闘が見たかったファンも多いと思いますが?
ゆ: それだと子供漫画になっちゃいますからね。手塚漫画を基に大人の鑑賞に耐える漫画にした浦沢直樹の力量を素直に称えたいです。Billy Batで大風呂敷を敷き始めたのはちょっと心配ですが(笑。
は: もやしもんは今年は一巻だけとちょっと寂しかったですね。
ゆ: 9巻早く出て欲しいですね。他も開拓せんとなあ。
は: まっ、読書の方に専念してくださいませ。では最後に美術展でございます。

倉敷(大原美術館) 09/09/23
だまし絵展@兵庫県立美術館  09/09/18
ピカソとクレーの生きた時代展@兵庫県立美術館  09/04/30
静物画の秘密展@兵庫県立美術館  09/02/27

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は: 今年は少々寂しい記事数でございましたが、小磯良平様のリトグラフをついに手に入れられた記念となる年でございましたね。
ゆ: ありがたう、はむちぃ君。毎日玄関で出迎えてもらえるので嬉しいです。一方で展覧会は近場ばかりなので仕方なかったです。
は: 遠方まででかけてでもと、食指の動くものがございませんでしたか。ルーブル美術館展もございましたが。
ゆ: 行きたかったけど京都と大阪じゃ出かける体力と気力が伴わなくてねえ。ルーブルでも滅多に見られない規模と内容とは聞いていたんだけど。
は: 本家本元のルーブル美術館まで出かけてストで見られなかったお気の毒な方も多うございますのに。
ゆ: そういわれると辛いけど(^_^;)、こればっかしは自分の体調との兼ね合いで縁がなかったという事にしておきましょう、それはそうと、「だまし絵展」、凄い観客動員数だったらしいねえ。
は: 兵庫県立美術館で開催された特別展ではゴッホ展に次ぐ31万人を動員したそうで、

「娯楽性の高い内容が、小中学生を含めて幅広く人気を集め、秋の大型連休もうまく重なったからでは」

というのが美術館サイドの分析でございます。
ゆ: 確かにいつもに比べて子供連れが多かったですね。内容的には正直言って大した事がないと思いましたがこうして裾野が広がっていくのはいい事でしょう。
は: ご主人様が印象に残っておられるのはやはり「ピカソとクレー展」でございますか。
ゆ: そうですね、内容的には圧倒的でしたね。あと、しんどくて記事にはしなかったんですが、小磯記念美術館で行われていた「亀高文子とその周辺展」も静かに心に沁みてくるいい催しでした。

は: という事で書籍・美術展を振り返る企画、終了でございます。次回はいよいよオーディオを振り返る予定でございます。
ゆ: あいも変わらずオーディオの出てこないオーディオブログで申し訳ございませんm(__)m。