ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

シン・ゴジラ

Singod

 このブログを始めて間もない頃、「ゴジラ ファイナル ウォーズ」のレビューでお下品にも

こんなクソ映画で50年の歴史に終止符を打ってもらっちゃ困るんだよ!

と叫んでしまってから早12年、ハリウッド製の「Godzilla」はやっぱりイマイチ、そしてついに東宝製のゴジラ映画が帰ってきました。名付けて「シン・ゴジラ」、それも総監督庵野秀明で。もう期待に胸ワクワクで公開早々に観てまいりました。

『 2016年 日本映画 配給:東宝

総監督: 庵野秀明
監督: 樋口真嗣、准監督: 尾上克郎
脚本: 庵野秀明
特技監督: 樋口真嗣

キャスト:
長谷川博己竹野内豊石原さとみ市川実日子犬童一心、他
ゴジラ FINAL WARS」(2004)以来12年ぶりに東宝が製作したオリジナルの「ゴジラ」映画。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の庵野秀明が総監督・脚本を務め、「のぼうの城」「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の樋口真嗣が監督、同じく「のぼうの城」「進撃の巨人」などで特撮監督を務めた尾上克郎を准監督に迎え、ハリウッド版「GODZILLA」に登場したゴジラを上回る、体長118.5メートルという史上最大のゴジラをフルCGでスクリーンに描き出す。内閣官房副長官矢口蘭堂を演じる長谷川博己内閣総理大臣補佐官赤坂秀樹役の竹野内豊、米国大統領特使カヨコ・アン・パタースン役の石原さとみをメインキャストに、キャストには総勢328人が参加している。 (映画.comより) 』

Shingodzilla
(左:ポスター、右:パンフレット)

 いやあ、早々にゴジラが姿を見せた時はなんじゃこりゃ?と思いましたが、最後は結構怖かったですね。このゴジラの造形に関しては「ネタバレ注意」なのでまだ具体的には語れませんが、なるほど庵野さんそう来るか!という感じ。特に「」が怖い。ポスターでは分からないと思いますが、なるほど目をああいう風にするだけでこれほど印象が変わるのか、と感心。特撮も旧来の円谷プロ的特撮映像と現代流CGを上手くミックスしていました。また、自衛隊や米軍の装備や武器、作戦に関するリアリティにはさすが庵野と言わせるだけのこだわりがありました。

 全体のストーリーの流れや「開始」と「終」には円谷英二氏の初代ゴジラへの敬意を感じますし、エンディングテーマも伊福部昭氏のテーマを原曲のまま用いていますし、チャラチャラした音楽を一切用いないのも好感が持てます。ちなみに音楽はエヴァンゲリオン・シリーズの鷺巣詩郎

 ヒューマンドラマの方がどうしても政治の中枢が主舞台になってしまったり、自衛隊賛歌になってしまうのは仕方の無いところですが、英題が「Godzilla Resurgence」になっているがごとく、最終攻撃の前の主人公の演説が「インディペンス・デイ」っぽいのはいかがなものか。

 この主役の長谷川博己さん、あまり知らなかったんですが、最初はユースケ・サンタマリアかと思いました(汗。しかし石原さとみのあの役はないな、ややがっかり(苦笑。その他、大物小物若手ベテラン総揃えのとにかくオールスター・キャストですが、エンディング・クレジットの最後には

野村萬斎

の名前が。じつはゴジラの着ぐるみの中に入っておられたんですよ(をい。

 というわけで、殆どネタバレなしなので内容やできばえは殆ど語ることができませんでしたが、まずまず「ファイナルウォーズ」の仇は打ってもらえたので満足です。でもあのラストはどうかなあ。まあ次は「シン・エヴァンゲリオン」ですよ、庵野さん。うつ病も癒えたそうですし期待してます。

評価: C: 佳作
(A: 傑作、B: 秀作、C: 佳作、D: イマイチ、E: トホホ)