( DEVALOKA by Yoshitaka Amano )
現在日本アニメ界の牽引者細田守のアニメ映画を見たあとは、すぐ傍にある兵庫県立美術館でアニメ界のレジェンド「天野喜孝展 想像を越えた世界」を観てきました。
『 天野喜孝氏は、タツノコプロで「ガッチャマン」や「タイムボカン」等人気アニメのキャラクターデザインを手がけ、独立後はゲーム「ファイナルファンタジー」のキャラクターデザインや、小説「グイン・サーガ」シリーズの装幀画や舞台美術等を手がけるなど、幅広いジャンルで多くの人が知っている作品を手がけ、原画展には多くのファンが来場する人気アーティストです。
そして、天野氏は活躍の場を世界に広げ、ファインアートの作家として多くの作品を描き、パリ、ニューヨーク、ドイツ等で個展を開催。画家として幾つかの賞を受賞するなど、芸術家としての高い評価を得ています。しかし、日本においてはキャラクターデザイナーとしての評価が高いこともあり、画家・天野喜孝の公立美術館での本格的な展覧会は開催されていません。
表現手法が多様化していく中、ポップアートやアニメなど、サブカルチャー的な表現とファインアートの境界線が無くなりつつあるのではないでしょうか。その象徴的なアーティストの代表が天野喜孝氏だと考えます。本企画は、海外で評価されているアーティスト天野喜孝の活動を紹介する個展を「母国日本で開催」し、芸術家としての現在進行形の姿を表現しています。世界で評価を受けた作品の凱旋展的位置づけで、天野氏の新たな魅力と本質的な世界を、多くの方たちに訴求していく展覧会として実施したいと考えています。 (公式HPより抜粋) 』
いやあ、素晴らしかったです。まさしく「想像を越えた世界」、素晴らしい展示ばかりでため息が出てしまいました。
ガッチャマン、ヤッターマン等タツノコプロのキャラクターデザインからキャリアが始まり、グイン・サーガの表紙、吸血鬼ハンターD,そしてファイナルファンタジーシリーズのキャラクターデザインなどで一世を風靡した天野喜孝。
... その切れ長の目が特徴的な顔、デッサン的でいながら見事な人物造形、これでもかというくらい緻密に細部まで書き込まれた背景、基本アクリル画でありながら金箔まで使用して作りこんだ繊細にしてきらびやかなマチュリエール、その魅力全開の作品群には目を見張るものがありました。