ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Clearaudio Analog System試聴会@ ルーツサウンド

Clearaudioturntable

  久しぶりの試聴会日記です。今日は久々にルーツサウンドさんに出かけてきました。今週初めに「緊急告知!」という葉書がポストに入っていて、なんだこの仰々しいDMは!?、と思ったらルーツサウンドさんでした(笑。

 内容を見るとClearaudioの最新のリニア・トラッキング・アームのデモで、フリーでLP持ち込み可、無料で超音波洗浄(3枚まで)とあるではありませんか。これはいかねば、ちょうどジムも休みだし、ということで仕事のはけた午後に出かけてきました。

『 アナログ・レコード音楽再生芸術の探求において1つの理想郷と言われるトーンアーム、
「リニアトラッキングアーム(タンジェントトーンアーム)」 clearaudio TT-3がやってきます!!

<イベント概要>

会場:当店試聴室
日時:5月30日(土):11:00 〜 17:00
機材:clearaudio / Innovation Compact (AD)
機材:clearaudio / TT-3 (Tone Arm)

※フリースタイルの試聴会です。 愛聴盤をお持ち寄りください。 (HPより) 』

Rootssound

 久しぶりに訪れたルーツサウンドさんは以前と変わりなく、マスターもジュニアもお元気でした。早速奥のリスニングルームに入っていくと、吉野トレーディングのスタッフお二人とお客さんお二人がシュタルケルのチェロ独奏を聴いておられるところでした。その音色の美しさ、ああ来て良かったなあ、と思いました。

Oistrakhszell

 そこで早速「これがいいのではないかな」と思って、オイストラフジョージ・セルクリーブランドブラームスのヴァイオリン協奏曲第二楽章をかけていただきました。いやあ、聞き惚れました。艶の乗ったオイストラフのヴァイオリン、そのソロと呼応し完璧な調和を生み出すオケの演奏、もういきなりノックアウトです。それもそのはず、クラシックの弦を再現するにはこれ以上ないだろうというラインナップ。

Turntable: Clearaudio / Innovation Compact
Tonearm: Clearaudio / TT-3 
Cartridge: Clearaudio Talisman V2 Gold
Preamplifier: EAR 912
Power Amplifier: EAR V12
Loudspeakers: Franco Servlin Accordo

Clearsoundlineartrackingarm

  パラヴィッチーニさんはまだまだお元気だそうで、プロ仕様のプリアンプ912V12という名前の通りまるでBMWの12気筒のシルキーさを思わせるパワーアンプで、残念ながら一昨年惜しくも他界されたフランコ・セルブリン氏の晩年の傑作アッコルドをドライブしているのですから、こういうソースの再現には言うことなしのシステムですね。

 とは言え今回の目玉はClearaudioのリニア・トラッキング・アームTT-3です。リニアトラッキングはトラッキングエラーがほぼ皆無なので理想ではあるのですが、セッティングやメンテナンスが色々と面倒なイメージがあります。吉野トレーディングの方にお聞きすると、このシステムは可動部分も少なく、センサーやモーターなども用いておらず、セッティングさえしてしまえば扱いはごく楽だそうです。

 ターンテーブルInnovation Compactはこれでもコンパクトかという大きさですが、三点支持の美しいデザインです。マグネットフローティングと中央と外周のスタビライザーによる盤の固定とで安定したリニアトラッキングを可能にしており、本当にスムースに音が出てくる感じは快感です。

 ちなみに Clearaudioと言えばカートリッジですが、今回ついていたのはTalisman V2 Goldで、大体昔のLyra Heliconの価格帯のものでしたが、ふくよかでクリアな音はとても魅力的でした。

 いいなあ、欲しいなあ、と垂涎でしたが、Innovation Compactが95万円、TT-3が498000円、Talisman V2Goldが218000円です。カートリッジを替える必要はないにしてもちょっと手が届きませんね。ROKSAN買う前に聴いてたらひょっとして、なんてね(^_^;)。

 

Moriyamaryouko

 閑話休題、一般のアームで一番オーディオファイルが気にするのが最終曲、最も内周にある曲の再生ですが、そのデモとして森山良子さんのアルバムの最終曲「さとうきび畑」がかかりましたが、森山さんのクリアな歌声とギターの音色は終始安定しており、歪みの全く感じられない素晴らしいものでした。

Uscleaner

 今回のもう一つの目的は3枚以内なら無料で超音波洗浄してもらえること。写真の機会がそうですが、Klaudio KD-CLN-LP200という会社の製品だそうです。前からノイズや音の曇りが気になっていた3枚をクリーニングしていただきました。

Billevansintokyo

 昔々三宮に「Mr.Jackets」という輸入レコード店があった頃に買ったビル・エヴァンスの「ライブ・イン・トーキョー」です。演奏は素晴らしいのに、買った時から左チャンネルから耳障りなノイズがするので歯痒い思いをしていました。盤自体は視認では綺麗なので、それが取れるかなと期待して洗ってもらったのですが、音は霧が晴れるように良くなったもののノイズは取れませんでした。やはり元からあった溝の左側の壁の傷のようです。  

 あとの二枚、クライバーの「チャイコフスキーラフマニノフのピアノ協奏曲」と中島みゆきの「私の声が聞こえますか」は帰って今聴いているのですが、素晴らしい音になりました。問題はお値段。70万円と言うのはきついですね。ジュニアさんに言わせれば

3000枚洗浄すれば元は取れる

そうです(笑。

 あと、色々と雑談をしていましたが、アキュフェーズの新フラッグシッププリアンプC-3850に関しては「またアキュフェーズの音付けが戻ってきた感じで、C-3800から替える気にならない」、とのことで一安心。で、私のシステムで、あれを替えたらよくなる?と訊たら

絶対よくなりますよ!

とニヤリ。やっぱりねえ、大いに悩んでおります。