ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎@神戸市立博物館

Sn3n0015

 今日は家内とお友達が「神戸和服散歩」を楽しむということで、そのアッシーをするついでに、神戸市立博物館で開催されている「ボストン美術館 浮世絵名品展 北斎」展を見てきました。地味な催しだから空いてるだろうと高をくくっていたら、凄い混雑振り。西洋人の方も多く、北斎の海外での人気振りがうかがえました。

Sn3n0017

『 葛飾北斎(1760-1849)は、江戸後期に浮世絵師として画壇に登場してから90歳で没するまでの約70年間、常にあらたな表現に挑んだ不撓不屈の画人です。世界中で広く愛されている浮世絵版画の中でも、北斎の作品は特に人気があり、日本のみならず欧米にも熱心なコレクターや研究者が多く、世界各国の美術館に作品が収蔵されています。
 本展は、日本が世界に誇る北斎の魅力に、世界屈指の日本美術コレクションで知られる米国・ボストン美術館の作品から迫ります。同館の珠玉の所蔵品の中でも、おどろくほど色鮮やかな作品、ボストン美術館にのみ所蔵が知られる作品、美術館に収蔵されてから初めて日本に出品される作品や代表作など、北斎の多彩な画業を伝える特に優れた名品約140点を厳選してご紹介します。
 世界で最初に開催された本格的な北斎展は、アーネスト・フェノロサ(1853-1908)が監修する「北斎と一門展」で、1892年から93年にかけてボストン美術館日本部で広く紹介されました。それから120年の時を経て、ついに故国日本にボストンの北斎が里帰りします。
(公式HPより) 』

 まあとにかく、里帰りした北斎の浮世絵の多さと保存状態の良さに驚きました。出品リストを見ますと、娘応為の「三曲合奏図(これがまた豊かな色彩!)」一点を含めて142点もあります。

Sn3n0016

 有名な「富嶽三十六景」「諸国瀧廻り」「諸国名橋奇覧」「百物語」等々の浮世絵は言うに及ばず、浮世絵の王道である歌舞伎絵、中には西洋絵画の影響を受けたものもある数々の花鳥図、最晩年の「百人一首」シリーズ、そして最後には肉筆図、摺物、稀覯本等々の滅多にお目にかかれない出品もあり、これだけ充実した北斎展はそうそう開催できるものではないだろうな、と思いました。

 個人的にはやはり「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」「羽根田弁天之図」「在原業平」「百物語お岩さん」などの有名な絵の実物を見られたのが嬉しかったですが、一番魅入られたのは風に揺れる「芥子」の絵の絶妙の構図と静かな迫力でした。

Keshi

 また、「凱風快晴(通称赤富士)」の実際の摺工程の展示もあり、興味深く勉強させていただきました。

 更には神戸市立博物館収蔵の北斎歌麿司馬江漢等々の関連展示もあり、眼福でした。

 グッズコーナーには、浮世絵と同じ摺の版画が売られておりとてもそそられたのですが、値段が値段だけにあきらめました。6月22日まで催されていますので、三宮に出かけられた際には是非どうぞ。