ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Chikumaの電源コードAccuracy Ac試聴記

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 今年はどういうわけかオーディオ熱があがっているようで、またまたオーディイオネタです。写真はChikumaAccuracy Ac/2.0という電源コードです。 実は購入したのではなく、無料貸し出し中です。清澄でニュートラルな音質に好感度が日に日にアップしています。

 Chikumaは以前から個人的な情報やSNSなどでの評判が良く、気になっていたメーカーなのですが、残念ながら試聴の機会に恵まれず、最近では販売もネットのみになっていますので今までご縁がありませんでした。では何故今になって貸し出しを申し込んだのか?

 「もう電線病はやめてメーカー純正を使う!

と確か何年か前に決断したはずではなかったか?(^_^;)

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 一応理由があります。写真は先日購入したアキュフェーズのクリーン電源PS-520ですが、プリアンプとアナログ系統に給電していますが、使っていて一つだけ気になる点があります。
 電源を入れてフロントパネルを触るとビ~ンというごく弱い微振動のようなものを感じるのです。純正電源コードは2P仕様なのでアースを取れていないせいかな、と思い手持ちの3Pコードに変えてみると予想通り微振動は消失しました。

 ルーツサウンドのFさんに触ってもらったところ、「全然感じません」とのことだったのですが、後日わざわざアキュフェーズに問い合わせてくださいました。やはりそういう事は有るとの回答でした。ルーツさんのメールを一部引用します。

「あれはどうやら感じる人は感じ、感じない人はまったく感じないらしい症状だそうです。

超微小ながら電流?(静電気?)がシャーシーに流れるらしいです。どのようなモデルもそのようです。で、3ピンケーブルにすると、アース部分が他の機器やアースを取ってたらそれらとつながり、シャーシーに流れてるものが減って感じにくくなると、、そういうことのようです。

でも、、感じる人の数は感じない人と比べると圧倒的に少ないらしいです。」

 というわけで実用には何の問題も無いとのことで一安心はしたのですが、気になるものは気になる(^_^;)。また、PS-520から給電しているアナログを聴くと、気のせいかノイズとまではいかないのですが音に何か雑味を感じてしまうのです。

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 そこで2Pについているアース線をネジ釘に固定してアース穴に入れたところ殆ど感じなくなりました。殆どというところがミソで完全にはなくならないのですね。アナログの音質も改善はありましたが、例えばDavid Bowieの「Heroes」の音の混濁がどうしてもとりきれない。やはり質のいい3Pコードがあれば試してみたいな、となったわけです。

 前置きが長くなりましたが、そこで真っ先に思いついたのがChikumaだったわけです。

 実はもっと安いLatency Ac IIという機種を貸し出し依頼していたのですが、どういうわけか絶妙のタイミングで(笑)生産中止になったそうで、代替機としてこのAccuracy Acという新モデルが届きました。 お値段は2Mで

75,600円也

とLatencyより大分お高くなっております。拙宅のPWにつないでいるぶっといHarmonix X-DC SM350と同格くらいのお値段です。

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 その割には撚り線5芯という事ですが太さはそれほどでもなく、見かけはそれほどの値段がするように見えません。でも、逆に言うとコードの取り回しは非常に楽です。ぶっとくてがちがちのコードには辟易してるのでこれは好印象です。コンセントの上の白い部分がぐらぐら揺れるのですがこれは解説にある「プラグ用振動減衰構造」だと思われます。


 早速クリーン電源PS-520とタップの間につないでみました。電源をオン、まずはビリツキが完全に消失したことを確認、OKです。
 一聴したところでは清澄で素直、これ見よがしな個性を主張しない好感の持てる音です。音数は純正より少ないかな~、と思っていたのですが2,3枚聴いているうちに増えてきました。余韻も適度に出て、更には音の明瞭度力感が増してきました。エージングは済ませてあるとのことですが、通電しておけばまだまだ化ける気がしました。

 翌日は仕事から帰ってからしばらく通電しておいてアナログを中心に聴いてみました。力感は昨日と変わらずほどほどですが一音一音のリアルさが付属ケーブルよりワンランク上がったと感じます。

 そして高域から低域までフラットでスムーズに音が出る。帯域で出っ張ったところがないので、私の苦手な100Hz付近のぼわつきがなく適度に締まっています。
 アキュの純正はおそらくアクロリンクOEM生産していると思うのですが、滑らかさや低域の力感では勝っているように思いますが、この低音ダダ下がりのボワツキだけが気になっていたので、この点Chikumaの方が好印象を受けました。

 それにハーモニーが綺麗です。勿論S/N比が高い事が一番の理由だと思いますが、試聴により倍音を上手く処理し、音数はそれほど欲張らず必要十分な情報量で音を整理しているのだと思います

 だからCDではケルティック・ウーマンの「Danny Boy」のハーモニーや「You Raise Me Up」の合唱がとても美しいです。

 アナログの音もすっきりしました。先ほど気になっていると述べた「Heroes」の音の混濁も無くなりました。また、1961年録音のイ・ムジチ四季の弦楽器のハーモニーやホールトーンも綺麗に再現されます。3Pの効果なのか、このコードの優秀性なのかは分かりませんがともかく一安心しました。結構ターンテーブルの調整を煮詰めていたので、あとはカートリッジの針交換しかないなと覚悟していましたから。

 ということで、これ見よがしな特徴を持たせない素直な音質のケーブルだと思います。だから値段ほどでもない、と感じる人もいるかもしれません。見た目も雑誌に載っている有名なケーブルなどに比べるとそれほど高価そうには見えませんし。しかし、個人的には値段だけの事はあるな、と思います。

 というわけで安いケーブルの試聴を頼んだのに、これはずるいな、と苦笑いしながらそれ以後も聴きこんでいます。日に日に好もしい音質に思えてきます。とは言っても簡単に手の出せるお値段ではないのが辛いところ、ここしばらくの散財でへそくりも尽きてきていますしね(苦笑。

 ちなみに明日は某氏が次作の電源コードを持参して来訪してくださいます。それも楽しみにしています。さあお迎えの準備準備っと。