ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Accuphase C-3800 導入記(5) 導入一ヵ月後

Shine (Shine / Daniel Lanois)

 Accuphase C-3800導入して一ヶ月が経ちました。ルーツサウンドさんから

一ヶ月くらい経つと俄然音が良くなる

と聞いていたので、それを楽しみに毎日2時間くらい鳴らし続けてきました。。。

 が、あにはからんや、私の駄耳では「普通の音になりました」としか報告のしようがないです。もう随分前からこんな風に鳴ってたんじゃないかな、と錯覚するくらい我が家のリビングで馴染んで破綻のない音を聴かせてくれています。逆に言うと聞くたびに驚きのあった初めの頃のドキドキ感は無くなって来ております。
 

 そんな中でも敢えて驚いたディスクなどを挙げてみますと、ダニエル・ラノアの「Shine」の一曲目「I Love You」の冒頭のシンセ・ベースで部屋全体がびりびり振動してしまいました。家内がいたら大目玉を食らうところでした(w。 が、この曲はやっぱり凄いな、と実感させていただきました。
 また、以前紹介したことのあるオランダのアンビエント系グループColour Kaneの「A Taste Of」。以前は曖昧模糊とした音のカオスの中から美しい女性ボーカルが立ち上がる、という雰囲気だったのですが、今回聴いてみると明瞭に各楽器の音が分離し、曲の構成が手に取るようにわかります。以前の雰囲気も嫌いでなかっただけに複雑な心境にはなりましたが、C-3800の音の分析構成能力の高さを思い知らされた一枚でした。

 とは言え、いつまでも小難しいことを分析的に考えながら聴き続けるのも疲れますので、取り敢えず今はいろいろな音楽を楽しんでいます。
 一応は優先的に高音質・好演奏のディスク、例えばムローヴァバッハ・ソナタやら、MTT&SFOマーラー・チクルスやら、「借り暮らしのアリエッティOST」やら、「The Real  Group」やら、アキュのサンプラーSACDやらをとっかえひっかえ引っ張り出して聴いたりしています。
 が、最初は真剣に聴いていても、いつの間にかああいい音楽だな、とリラックスしてしまい、時には心地よい睡眠状態にも陥っております。すみません、疲れてるもので(-_-;)。

Grillnet
 とは言え、HS-linkケーブルを更新したり、セッティングを少しいじったりとそれなりのオーオタらしきことはしておりますので、先日再びDG-38で音場測定をしてみました。結果は予想通り特に変わりはありませんでした。
 上記写真、下段の左側二つが左右のSPのスピーカーグリルネットを外した特性です。低域の凹凸は部屋の特性、2000〜8000Hzのゆるやかな山はSPの特性だと思います。
 まあ、この特性が以前と変化しない以上、定位とか音場とか情報量とか音数とかでワンランクアップしても、それが一旦耳に馴染んでしまえば聴き慣れた我が家の音と感じてしまうのでしょう。 

 で、ふと思いついてスピーカーグリルネットをつけたままでも測定してみました。というのも我が家はLDK直結のリビングで聴いているので、埃や料理の油除けのため、普段はグリルをつけたままで聴いているからです。
 写真の上段左側二つがその結果ですが、2000〜6000Hzあたりがグリルをつけない時と比較して平坦になっていました。このあたりは音のきらびやかさに関係している周波数帯ですので、グリルをつけると音が大人しくなるのも頷けます。 
 で、ヴォイシング(音場補正)はグリルを外した山のあるパターンを利用し、グリルをつけて聴いていると、適度に艶は残しつつ、きつくも感じず、リラックスして聴くにはちょうどいい具合です。
  本来はヴォイシングの後でイコライザー補正するのが筋なんでしょうけれど、個人的な感触ではこれで普段聴きは十分です。

Cable_asl

 ちなみに貧乏性の私は付属のラインケーブル(これがSRシリーズと同等で侮れない品質です)をどこかに使えないかと考えた挙句、フォノイコのC-27とDG-38のライン入力の間につなげてみました。つまり 

Roksan Xerxes30 → C-27 → DG-38 → DP-700(DAC) → C-3800

  と、A/D+D/A変換する少々ややこしいルートとなります。で、音はというと、見事アナログがCDの音になります。な〜んちゃって、実はC-27→C-3800直結の音と殆ど変わりません。音場補正してある分多少はボーカルの定位がよくなり前後方向の深みが増す感じです。というわけで当分こちらを使い続けようかなと思っております。

 以上、分かったような分からん様な一ヶ月報告でした。本格的なオーディオファイルの方に納得していただけるようなレベルではないかもしれませんが、リラックスして楽しむリビングオーディオとしては個人的に満足している今日この頃です。