ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

麒麟の翼

Kirinn
はむちぃ: 皆様こん**は、本日の映画レビューは現在公開中の邦画「麒麟の翼」でございます。TVドラマ「新参者」の映画化でございますが、ご主人様はご覧になっておられませんよね?
ゆうけい: 当然ながら阿部ちゃんファンの家内のリクエストでございます。ついでながらもうすぐ公開の、阿部ちゃんが裸で奮闘する風呂映画「テルマエ・ロマエ」のことを話したら、「観にいく、観にいく」と即答しておりました。
は: ご主人様話がそれております(-.-)。当然TVドラマの設定や約束事がそのまま映画に出てまいりますが、それを無視しても楽しめる映画になっているかどうかが鍵でございますね。
ゆ: ついでながら東野圭吾の原作シリーズも読んでおりませんでしたが、それでもまずまず満足できる刑事ドラマとなっておりました。でははむちぃ君、映画紹介お願いします。
は: かしこまりました。

『2011年日本映画、配給: 東宝

監督: 土井裕泰
原作: 東野圭吾
脚本: 櫻井武晴

キャスト: 阿部寛新垣結衣溝端淳平松坂桃李山崎努三浦貴大劇団ひとり鶴見辰吾松重豊田中麗奈中井貴一 、他

東野圭吾の人気ミステリー「加賀恭一郎シリーズ」第9作の映画化。同シリーズが原作で2010年に放送された連続ドラマ「新参者」、11年の単発ドラマ「赤い指」に続き、阿部寛が主人公の刑事・加賀恭一郎を演じる。東京・日本橋の翼のある麒麟像にもたれかかるようにして死んでいた男の捜査に当たる加賀だったが、容疑者の八島が逃亡中に車にはねられ意識不明に。八島の恋人・香織は涙ながらに無実を訴えるが……。ドラマ版から続投の溝端淳平黒木メイサらに加え、事件の真相に深くかかわる香織役で新垣結衣が共演。(映画.comより)』

は: TVドラマの映画化といえばとかくストーリーのスケールを大きくしたり、派手なアクションシーンを用意したりしがちなものですが、
ゆ: 本映画はそういう事は全くなく、むしろ地味で堅実な作りとなっておりましたね。あえてわざわざ映画にしなくても、
は: TVで2時間拡大版で放送しても全く違和感がないじゃないか、という意見も聞こえてきそうですが、
ゆ: テーマやプロットは地味でもしっかりと作り込んでいくという姿勢には、ド派手に作って壮大に失敗しているどこかの作品に比べるとむしろ共感しますね。

は: 原作が東野圭吾である点も安心して見られますね。
ゆ: このブログでも「容疑者Xの献身」や「百夜行」などを紹介してきましたが、さすが売れっ子作家だけあって常に一定レベル以上のストーリーを用意してくれますよね。
は: 本作でも殺人事件捜査の流れの揺れや被害者家族の受難、容疑者にまつわる労災隠しという社会問題などを丁寧に描いており、最後のどんでん返しまで納得できる脚本となっておりました。
ゆ: と、ここまで褒めておいてなんですが、そもそも最初に被害者が刺された後、無理に日本橋まで歩いて行かずすぐに救急車を呼んでいれば助かってこんなややこしい話にならなかったんじゃないか、という思いは観ている間ずっとありましたね(苦笑。
は: 結構長い距離を歩けたのですからその可能性はありますね(^_^;)、でもそれを言ってしまうとそもそもこの映画が成り立ちません。

は: さて、各俳優の演技ですが、ドラマの映画化だけあって皆様安定して呼吸のあった演技でございました。
ゆ: 家内お気に入りの阿部寛、渋いですね。ユーモラスな役からこういうシリアスな役まで何でもこなせる上に、ルックスやガタイも映画の大スクリーンに負けませんからこれからも映画で活躍してほしいですね。
は: 映画版のヒロイン、新垣結衣様はいかがでした?
ゆ: そろそろカワイコちゃん女優の殻を破ろうと半汚れ役の演技に果敢に挑戦していましたね。好感は持てましたが、ヘアスタイルのせいか、ずいぶん顔がデカく見えましたね(^_^;)。
は: ご主人様お気に入りの田中麗奈様はもう貫禄の演技でございました。
ゆ: まあ映画の本筋には関係ない役なので、今回はノーコメントということで(笑。

は: ということでございまして、原作やTVドラマをご存じない方も十分楽しめる映画でございます。
ゆ: こういう映画はえてしてDVDで観ようという事になりがちですが、やはり映画館の大スクリーンで観ていただきたいですね。

評価: C: 佳作
(A: 傑作、B: 秀作、C: 佳作、D: イマイチ、E: トホホ)