ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

しあわせのパン

Photo
はむちぃ: みなさん、こん**は、本日は公開されたばかりの映画「しあわせのパン」のレビューでございます。もちろん主人のゆうけいが原田知世ファンであるゆえのチョイスでございます。
ゆうけい: 羨ましいぞ、大泉洋君!まあ、それはともかく知世様、前回の主演映画「となり町戦争」はいまいちでしたし、最近紹介した「東京オアシス」ではチョイ役でしかも映画自体がトホホでしたので、今回こそはと期待しておりました。
は: 最近多くなってまいりました地元密着型の映画で、舞台は北海道の洞爺湖畔の月裏という風光明媚な土地でございます。
ゆ: 北海道では1週間早く封切られて大入りだそうで、こういう試みも着実に根付いてきていますね。でははむちぃ君、映画紹介まいりましょうか。

『2012年 日本映画、配給:アスミック・エース

監督、脚本: 三島有紀子

キャスト: 原田知世大泉洋森カンナ平岡祐太光石研八木優希中村嘉葎雄渡辺美佐子中村靖日池谷のぶえ本多力霧島れいか、大橋のぞみ、あがた森魚余貴美子

原田知世大泉洋が主演し、北海道・洞爺湖のほとりの小さな町・月浦を舞台に、宿泊設備を備えたオーベルジュ式のパンカフェを営む夫婦と、店を訪れる人々の人生を四季の移ろいとともに描いたハートウォーミングドラマ。りえと尚の水縞夫妻は東京から北海道・月浦に移住し、パンカフェ「マーニ」を開く。尚がパンを焼き、りえがそれに合ったコーヒーと料理を出すマーニには、北海道から出ることができない青年や口のきけない少女とその父親、思い出の地を再訪した老夫婦などさまざまな人々がやってくる。(映画.comより)』

は: ホンワカと心が温まる、静かで美しい映画でございました。
ゆ: とはいえ、う~ん、少々退屈だったかな~。

は: そうでございますか?夏から春にかけての景色は大変美しゅうございましたし、
ゆ: 知世様の淹れるコーヒー、大泉洋の焼くパンはとても美味しそうでしたし、
は: 出て来る皆さんは皆さんいい方ばかりでしたし、二人の夫婦の絆が少しずつ深まっていき、最高にハッピーなラストを迎えるのはとてもよかったですね。
ゆ: ということで一つ一つのシーンはいいところが一杯あるのですが、どうも浮世離れしてる世界を見ている気がしましたね。

は: 構成としては主人公二人が経営するパンカフェを舞台に、主人公夫婦や常連さんと夏・秋・冬のお客様との心の交流を描くオムニバス映画型式となっておりましたね。
ゆ: こういう型式だとどうしてもお客様のストーリーがメインになり、主人公夫婦が受身になってしまうんですよね。
は: だからあの元気な大泉洋様も、久々の主演の原田知世様もどうしても「静」的な演技になってしまう。
ゆ: 知世様のイメージには合ってるんですが、ファンとしては「動」的な演技も期待してたんですよね~。

は: 一つ一つのエピソードはいかがでしたか?
ゆ: それがまあ突っ込みどころ満載でね~(苦笑、まあいちいち目くじら立ててちゃきりがないので、大泉君や知世様がそうしていたように温かく見守ってあげないと仕方ない、というところでしたね。

は: 唯一仕掛けとして面白かったのは、大橋のぞみ様のナレーションですね。
ゆ: てっきり飼っている子羊の目線かと思ってたんですが、粋なラストでの種明かしでしたね。

は: という事で、女性監督ならではの感性が光るハートウォーミングドラマであるとともに、ストーリーとしてはやや平板なところが惜しい映画でございました。
ゆ: 綺麗な風景、美味しそうな料理、善良な人々の何気ない日常を切り取った、絵画を見るような感覚で観ていただければ、ちょっと心がホッコリできると思います。

評価: D: イマイチ
(A: 傑作、B: 秀作、C: 佳作、D: イマイチ、E: トホホ)