ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

東京オアシス

Tokyooasis
はむちぃ: 皆様こん**は、久々のゆうはむ映画レビューは「かもめ食堂」「マザーウォーター」など、静かで緩いホノボノ系の映画を世に送り出しておりますスールキートスの新作「東京オアシス」でございます。と言うよりは、ご主人様にとりましては久々の原田知世様出演作でございますね。
ゆうけい: こん**は、「夜明けの街で」の深キョンも気になっているゆうけいです。
は: これこれ、知世教信者でございましょ、ご主人様は(;一_一)。
ゆ: まあね~、だからこそこっちを観に行ったわけなんですけど、スールキートスの映画って、一抹の不安があるんですよね。
は: まあ、そんな心配をしていても始まりませんからとりあえず映画紹介に参りましょう。

『 2011年日本映画、スールキートス

監督:松本佳奈、中村佳代
主題歌: 大貫妙子

キャスト:小林聡美加瀬亮黒木華原田知世

深夜の高速。暗闇にあらわれた喪服の女・トウコ(小林聡美)は、走るトラックに向かって駆け出した。それを助けた男・ナガノ(加瀬亮)と、女優で衣装を着たまま撮影の現場から抜け出してきたのだと話すトウコを乗せた車は夜明けの海岸へたどり着く。

小さな映画館。眠りこんでしまったトウコが目覚めると、懐かしい知り合いキクチ(原田知世)が立っていた。かつてシナリオライターをしていたキクチは、この頃書いていた頃を思い出すと話す。

ひと気のない動物園。トウコは、からっぽの柵の前に佇む女・ヤスコ(黒木華)に声をかける。美術大学を目指す浪人生だった彼女は、見切りをつけるためこの動物園にアルバイトの面接を受けに来たという。(CinemaCafeより)』

は: 。。。。。(?_?)
ゆ: 。。。。。(ーー;)
は: 一抹の不安が大当たり、ですか。
ゆ: はっきり言って、茫然とするほどつまらん映画でしたな。これで映画館で金とって観せるのはちょっとね~。

は: スールキートスの映画制作の作法的なものが悪い方へ出てしまった感じですね。
ゆ: 起承転結のはっきりしない平坦なストーリー、静的なカメラワーク、普通のドラマらしくない台詞回しなどがスールキートス映画の特徴で、今回もその作法は忠実に守られていたとは思うのですが、一本筋の通ったバックボーンを欠いていたために散漫な印象しか与えてくれませんでしたね。

は: 何かから逃げたかった女優が最後にはこの東京で現実に向き合って生きていこうとするポジティブな姿勢を取り戻す、というのが一応のテーマらしいのですが、
ゆ: アンソロジー的に3つのシチュエーションを並べるという形をとったこともあって、全然伝わってきませんでしたねえ。
は: 特に加瀬亮様との第一部での主人公の行動が突飛で不可解なので、うまく第二部につながっていかない嫌いがありましたね。
ゆ: いかに小林聡美の演技が巧くてもあの台詞と進行で主人公を理解しろ、というのは無理がありますよ。
は: 奥様も、「この映画は一体何が言いたかったわけ?」と首を傾げておられましたね。

は: さて、ご主人様待望の原田知世様も演技の見せ所がなかったですね。
ゆ: 唯一の見せ場が小林聡美相手の淡々とした会話だけですからねえ。静かで落ち着いた雰囲気を出せる分、スールキートスの映画にはぴったりはまることははまるんですけど、はまりすぎて埋没しちゃいましたね(^_^;)。次回作「しあわせのパン」に期待しましょう。

は: というわけでございまして、映画の内容を語る以前のぼやきに終始してしまいました。
ゆ: 少なくとも商業映画という意味では失格の烙印を押されても仕方がないのではないか、と思います。スールキートスの作り方が好きだ、という方のみお勧めします。やっぱり、「夜明けの街で」の方がよかったかなあ(^_^;)。
は: これこれ、それも奥様と見る映画とは思えませんよ(-.-)。では評価です。

評価: E: トホホ
((A: 傑作、B: 秀作、C: 佳作、D: イマイチ、E: トホホ)