ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ラグビーワールド杯2011終了

Elliscup
 ニュージーランドで開催されたラグビー・ワールドカップは、地元ニュージーランド・オール・ブラックスの第一回大会以来24年ぶりの優勝で幕を閉じました。開催国ニュージーランドの皆さんにとっては最高の結果となり、本当におめでとうございます。私もAB'sの一ファンとして素直に嬉しいです。

 それにしてもオールブラックスにとっては長くて辛い道のりでした。第一回大会で優勝して以来、常に優勝候補筆頭に挙げられ続け、しかも予選プールでは過去一回も負け無しでありながら、エリスカップ(冒頭写真)に見放され続けていました。今大会もダン・カーター、ムリアイナという主力選手を欠き、主将のリッチー・マコウは怪我をおしての出場という苦しい布陣。それでも準決勝までは危なげなく勝ち進みましたが、決勝は文字通り薄氷の勝利となりました。

 奇しくも決勝は日本の入っていた予選A組の1、2位のNZフランスの対戦となりました。予選プールではNZがフランスを圧倒し、しかもフランスは予選で2敗するという信じられないような絶不調振りでしたから、勝負はもう決まったかのように思えました。

 しかしNZにはとてつもないプレッシャーが明らかにかかっていたし、フランスにはここ一番の結束力がありました。NZをフランスが8-7に追い上げた後の、攻め続けるフランスと守り続けるオールブラックスの攻防は本当に見応えがありました。
 マン・オブ・ザ・マッチに敗者フランスの主将、デュソトワールが選ばれるほどの激しいタックル合戦の末、最後は虎の子の一点差を守りきったオールブラックスに軍配が上がりました。ホームという利点も確かにありましたが、攻撃力が売り物のオールブラックスの防御力の凄さも見せつけた試合と言えましょう。

 さて、同じ組で戦い、二勝を目標としながら一勝もできなかった日本の課題はとてつもなく大きいです。今季もトップリーグには優勝したオールブラックスノヌーをはじめ、たくさんの有名選手がやってきます。このような一流選手の参加によりトップリーグのレベルは確実にアップしていると思います。しかし、W杯では勝てない。そしてW杯日本開催までの猶予は8年。個人的にはサッカーと同じように、日本選手が海外に出てトップクラスの選手の間で揉まれないと、予選突破という悲願は見えてこないのではないかと思うのですが、協会がどのような強化策に出るか。今後を注目したいと思います。