ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

トロン:レガシー

トロン:レガシー DVD+ブルーレイ・セット [Blu-ray]
  公開時、劇場で3Dで観たいと思いつつ見逃してしまった「トロン:レガシー」です。残念ながら拙宅では2Dでしかみられませんでしたが、機会があれば是非3Dで観たいと思うほど驚異の映像でした。まあストーリーは月並みですが、映像美に関してはディズニーの底力を思い知らされました。

『2010年アメリカ・ディズニー映画

監督:ジョセフ・コジンスキー
脚本:エディ・キッツィス、アダム・ホロウィッツ
撮影:クラウディオ・ミランダ
音楽:ダフト・パンク

キャスト:ジェフ・ブリッジスギャレット・ヘドランド、オリビア・ワイルド、マイケル・シーン、ブルース・ボックスレイトナー

  1982年に世界初のデジタル・コンピュータ・グラフィックスを導入したSFアドベンチャー「トロン」の3D版続編。「トロイ」「エラゴン」のギャレット・ヘドランドが主演を務め、その父を「クレイジー・ハート」のジェフ・ブリッジスが演じる。7歳の息子サムをひとり残し、デジタル界のカリスマ、ケビン・フリンがこつ然と姿を消す。20年後、サムは父から届いたメッセージに従い、あらゆる不完全性を排除した理想世界「トロン」へ向かう。そこで未知の敵と激戦を繰り広げながら、「トロン」に隠された秘密に迫る。(映画.comより)』

 ずばり、映像の美しさ、見事さを鑑賞する映画です。前作「トロン」もシド・ミードティム・バートンが関わっていて先鋭な映像だったと思いますが、彼らに敬意を表しつつこの作品はそのはるかに先を走っています。例えばスター・ウォーズ・シリーズも第一作と最終作では映像の質に相当の差がありますが、この作品はそれ以上の差を感じます。

 とにもかくにもカメラ、美術、衣装からCG、VFXに至るまでディズニーの総力を結集しているといっても過言ではないでしょう。
 特に黒を基調として、白、青、オレンジの光のラインが見事な構成美を示すバーチャル世界には脱帽。また、前作「トロン」時代のジェフ・ブリッジスの顔をCGで再現し、代役に重ね合わせて何の違和感も無い演技をさせるところなど感心を通り越して笑えるほど。前作といえば、フリンのゲームセンターの再現にも徹底したこだわりを見せていました。

 逆にそれらの映像に興味がないと睡魔に襲われるかも。隣で観ていた家内がそうでした(笑。脚本はまずまずだし、俳優の演技も悪くは無いのですが、まあサイバーSFの王道を行き過ぎて展開が読めてしまう悲しさはありますね。それを承知で観る映画だと思います。

 個人的には黒髪黒い瞳の、実に個性的な美人であるリビア・ワイルドに魅せられました。プログラムである彼女が実世界であっさり人間になってしまっていたのはご愛嬌でしょう(笑。

評価: C: 佳作
(A: 傑作、B: 秀作、C: 佳作、D: イマイチ、E: トホホ)