ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

...Featuring / Norah Jones

ノラ・ジョーンズの自由時間
 先日のハイエンドショウでもノラ・ジョーンズは相変わらず大人気のようで、あちこちのブースで耳にしました。そのノラの新譜です。と言っていいのか、企画モノと言うべきなのか、ちょっと迷うところですが、まあファンには嬉しいアルバムで、それも19曲(日本盤)と言う大サービスぶり!

1. Love Me - The Little Willies 
2. Virginia Moon - Foo Fighters featuring Norah Jones 
3. Turn Them - Sean Bones featuring Norah Jones 
4. Baby It's Cold Outside - Willie Nelson featuring Norah Jones 
5. Bull Rider - Norah Jones and Sasha Dobson 
6. Ruler Of My Heart - Dirty Dozen Brass Band featuring Norah Jones 
7. The Best Part - El Madmo 
8. Take Off Your Cool - Outkast featuring Norah Jones 
9. Life Is Better - Q-Tip featuring Norah Jones 
10. Soon The New Day - Talib Kweli featuring Norah Jones 
11. Little Lou, Prophet Jack, Ugly John - Belle & Sebastian featuring Norah Jones 
12. Here We Go Again - Ray Charles featuring Norah Jones 
13. Loretta - Norah Jones featuring Gillian Welch and David Rawlings 
14. Dear John - Ryan Adams featuring Norah Jones 
15. Creepin' In - Norah Jones featuring Dolly Parton 
16. Court & Spark - Herbie Hancock featuring Norah Jones 
17. More Than This - Charlie Hunter featuring Norah Jones 
18. Blue Bayou - Norah Jones featuring M. Ward 
Japan Bonus Track
19. Any Other Day - Wyclef Jean featuring Norah Jones

 「...featuring」という原題名や上記の曲目を見ていただければわかるように、彼女がいろいろなアーチストとコラボレーションした音源を集めたアルバムとなっています。(彼女のオリジナルアルバム収録曲(15)やThe Little Willies(1)も含む)

 彼女があちこちから引っ張りだこでいろいろなアーチストと共演している事は知っていましたがこれだけあるとは(笑。知っている曲は5曲くらいしかありません。一方で自分の知っている範囲内でも「Wild Horses」や「I think it's gonna rain today」などを他所で歌っていますから、一体どれくらいコラボしているのか、想像もつきませんね。どれだけ人気もんやねん!

 それにしても共演者と合わせつつ自分の個性を出すのがノラは上手いですね、感心します。そういう意味では邦題「ノラ・ジョーンズの自由時間」というのは言い得て妙ですね。オリジナルアルバムのクオリティが落ち気味なのでそちらを頑張ってほしいと言う気もしますが。。。

 ちなみに今回わざわざ日本盤を買ったのはアマゾンのレビューで「ボーナストラックがとても良い」と書いてあったから。結果は。。。う~ん、音質といいボーナス・トラック「Any Other Day」のインパクトといい、ビミョー~。若者かっ(笑。

 冗談はさておき、個人的にはヒップホップの人たちと共演している曲よりは(彼女は必然だったと言ってますが)、やっぱりしっとりと歌い上げる曲やカントリー調の方が好きです。

 面白かったのはフー・ファイターズとの共演の2「Virginia Moon」で、ギンギンにロックするかと思いきや、なんとボサノバ調でユルユルとデイブ・グロールとデュエットしております。内本順一さんの解説によると彼女も

大好きなフー・ファイターズから連絡を貰ってロックが歌えると楽しみにしていたけど、結局私はロックできなかったわけ。。。

とやや残念がっております。

 貴重なのは、まだ彼女がデビューする前にチャーリー・ハンターのアルバムに収録されたロキシー・ミュージックの名曲17「More Than This」でしょう。ここでもノラはボサノバ風に歌っており、なかなか良い味を出しております。しかし驚いた事に彼女この頃はジャズにのめりこんでおり、ロキシーの原曲を知らなかったそうです。なんぼなんでもそりゃ無いだろうと彼女を小一時間。。。(笑

 その他ではじっくりしんみり聴かせるのが故レイ・チャールズとの「Here We Go Again」、音楽性の高さで言えばハービー・ハンコックとの「Court and Spark」でしょうか。どちらもそれぞれのアルバムで既に聴いた曲ですが、こうしてあらためてノラをメインに聴いてみるといい出来ですね。

 まあまあそう言うわけでオリジナルアルバムでないので統一性やまとまったコンセプトなどはありませんが、ファンなら楽しめる一枚となっております。