久々のオーディオネタです。ヘソクリをコツコツ溜め続け、や~~~っと現在のアキュの一体型最高峰SACD/CD Player DP-700に手が届くところまで来ました。もちろんDP85の下取り込みで。
ところが、この期に及んでアキュさんC-3800という、とんでもないプリアンプを出してくれはりけつかるじゃあございませんか(怒、末成由美風)。ルーツさんでまだ発展途上だと言う音を聴かせていただいただけで茫然とするような高音質、加えて「持ち込みしましょか?」という布施さんの悪魔の囁き。。。値段が値段ですが、このままヘソクリ溜め続けてこっちへ逝こう、ってな気にさえなるじゃあ、あ、あありませんか(泣、チャーリー浜風)。
で、悩みに悩んだ挙句、とりあえずDP-700を自宅試聴させていただく事としました。結論を言うと
「降参~m(__)m」
です。結局アキュの製品って、自宅試聴したら全部買う羽目になるんですねえ(泣き笑い。
ちなみに結線は下記の通りです。電源系統やインシュボード(BDR The Shelf)はそのまま流用しています。太文字はAccuphaseの製品です。
DP-700 ⇔ HS-link ⇔ DG-38 ⇔ Mitsubishi CX-1 ⇔ ND-S1(Onkyo)
↓
Mitsubishi BL-1(XLR)
↓
C-290V
↓
Cardas G-Master Reference(L) XLR 6M(XLR)
↓
P-7000
↓
Kimber Select KS-3033 2.5M
↓
Loudspeakers: Dynaudio Sapphire
まずは手始めにJeniffer Warnesの「Famous Blue Raincoat」で当たりを、、、、つけようと思った段階で音のレベルが違う。
「エレガント」
の一語に尽きます。細身でしなやかでそれでいて情報量は圧倒的に多い。今まで太めの輪郭に隠れていた音が沢山聞こえます。そして何よりもピアノの高音域の澄んだ響き、低音域のふくよかな余韻、私がピアノに求めていたのはこれだっ!と思いました。ポリーニしかリ、内田光子しかり、キース・ジャレットしかリ、木住野佳子しかり、小曽根真しかり。あらゆるピアノの音がそれぞれのメーカー特有の音色をはっきりと主張しつつ眼前に提示されます。長い間私がピアノに望んでいたものが眼前に展開される様は快感でした。
もちろん弦楽器もその倍音成分の美しさが尋常じゃないし、ボウイングの擦過音、運指の付帯音も今までちょっと耳についてきついなと思っていたものが自然に感じる。打楽器でも、特にシンバルの余韻や付帯音もきっちりと表現される。
もちろん今まで営々と苦労して積み上げてきた音が悪いとは思わないし、DP-700が柔ならDG-38のオプションボードのDC-101相当のDACは剛であろうと思います。また、Mitsubishiのインターコネクトケーブル(XLR)の音質も少しは乗っていると思います。。。が、やはりこの世代のDACに搭載された8回路並列駆動のMDS++変換方式の能力は並ではない。特に高音の透明感、S/N比に大きく貢献している印象を受けました。
またアキュフェーズが既存のものに満足できず、更に供給が不安定になったため業を煮やしてついに自社開発に取り組んだと言う高剛性・高精度SA-CD/CDドライブメカエンジンの能力も、はっきりと認識できました。
というのも、今まではCDとOnkyo ND-S1の音質差が(AIFFでiPodに取りこんだ曲の場合)殆ど分からなかったんですが、今回明らかにCDと差がついてしまったからです。もちろんDG-38経由でDP-700のDACに送り込んだiPodの音も素晴らしいんですが、Anne Sophie von-OtterやFourplayの曲で聴き比べてみてやや輪郭が甘い。これはCDP側の高剛性メカが寄与していると考えていいと思います。
そして止めを刺されたのがSACDの音。DP-85はDSD信号をMDS変換して送り出すので正直言ってCDよりやや良い音程度で、ブラインドでは言い当てる自信がなかったくらいだったのですが、今回は全く違う次元です。
DP-700に搭載されたのはアキュファンなら当然ご存知の通り、移動平均フィルターなる独創的なディジタル信号処理を施した上でDSD信号を直接D/A変換するMDSD(Multiple Double Speed DSD)方式です。で、これが本当のSACDの音か、と完全にKOされました、はい。そのしなやかな音質、過去に経験した事のない情報量、音場の広がり、全てが圧倒的です。
MTT(Michael Tilson Thomas)&SFCOのマーラー8番の終曲「Alles Vergängliche」の壮大な合唱・音楽の華麗さ荘厳さ、
Alison Klaussのライブの臨場感、
Carpentersの「Singles 1969-1981」に託されたデイブのアレンジの意図、
Rebecca Pigeonの「Retrospective」でのチェスキー兄弟の音作りの巧みさ、
SACDとしてはかなり古い時期に出たFlim & BB'sの「Tricycle」の最初の打楽器のアタックの気持ち良さと各楽器の音色の新鮮さ。。。
1: トラックサーチノブがない。これはDP-85で一番重宝していた機能だけに残念至極
2: リモコンがちゃっちい。DP-85のリモコンの重厚さが消失。あれで頭を殴ったら完全に陥没骨折を起こしますが、今度のは大丈夫でしょう(違。
3: DG-38とロックするのに結構時間がかかる。
4: DG-38のオンとオフとでかなり音量に差が出る。ロックオンにするとプリアンプの12時くらいまで回してようやく今までの10時くらいの音になります。と言う事は不用意にロックを外すと、、、(^_^;)
まあ、すべて機能的なことで音質に関しては、握り寿司に例えると今までの音とは「並にぎり」と「上にぎり」くらい違います。SACDは「時価」です(笑。
こりゃMTT&SFCOのマーラー・チクルスは全部集めなにゃいかんな、と覚悟を決めました(違。とボケを一発かまして本日はお開きでございます。金策が~(涙。