ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Mitsubishi Cable BL-1(XLR)

Bl1
 先日前段機器のラックの大掃除をしていたのですが、その際もう一度フォノイコのC-27とプリのC-290Vの間を直接バランスケーブルで繋いでDG-38経由と比較してみました。以前Accuphase C-27導入の記事の中ではさらりとしか触れなかったのですが、

C-27 - バランス接続 - C-290V: 音場が平板でやや粗いが、フレッシュで骨格がしっかりしている

C-27 - DG-38 - C-290V(全てアンバランス接続): 音場に深みがあり帯域バランスが良い整った音

と、どちらにもそれなりの特徴がありました。その時は結局後者のバランスの良さを取ってDG-38経由としたのですが、直接接続の音の感触をもう一度確かめてみようと思ったわけです。ケーブルは以前と同じく緊急用にとってある古いSAECの長めのケーブルを使いましたが、今回はDG-38経由の音に慣れてしまったせいか、以前よりずっと新鮮な音に聞こえました。アナログはやっぱりこうしてストレートに音の鮮烈さを重視した方がいいのかな、と思い直してしまいました。

 となると、もう少し良いケーブルが欲しくなる(笑。しかし距離が比較的長いので当然高価なものは厳しい。ちなみにAccuphase SRシリーズだと5万円以上します。となると、以前デジタルケーブルで高コストパフォーマンスを見せたMitsubishi Cableかな、と久々にHPを覗いてみたところMitsubishi Cable BL-1(XLR、1.5M)の在庫がある。。。御値段29000円。。。発作的にポチしてしまいました(笑。

Abl1xlr_2 単線導体の魅力を堪能下さい、XLR(AES/EBU)デジタルケーブルBL-1 Φ0.8mmの世界最高純度D.U.C.C.単線導体にポリオレフィン絶縁を被覆、絶縁線心に捻りが加わらないよう撚り返し付き撚り合わせ機を使いポリアミド介在と共に撚り合わせ銅ラミネートポリエステルテープで遮蔽、さらに無酸素銅の編組遮蔽を施した2重シールドタイプになっています。(HPより)

 ポチした翌日の昼休みに振り込んだら夕方には発送メールが来て翌日には届いてました。早っ、さすが国産!でC-27 - C-290V間に接続してかれこれ数日、やっと音が大分ほぐれてきました。以前レポートしたDigital Cable (D)CX-1から予想していたきらびやかな音質とはちょっと違い、至って真っ当な音という感じ。某所で某氏から「意表をついた真っ当な音」という意見をいただきましたが、言い得て妙、まさにそういう感じです。

 以前CX-1のレビューで書いた感想を引用すると

1: 綺麗に音場が澄み切り、見通しが良い
2: 奥行きはそれ程変わらないが上側方への広がりを感じる
3: 楽器の倍音成分がとにかく美しい
4: コーラスの分離が良く濁りがない
5: ややクールな音だが音数は十分でHS-linkと比しても情報量は落ちていない
6: カチッとしているので量感はそれ程ないが低域までちゃんと出ている

このうち、3のきろきらした感じがデジタルケーブルほどには感じられませんでした。もちろんSAECやアキュの銅線ケーブルに比べると高音域が伸びて倍音は綺麗に表現されます。例えばジョニ・ミッチェルの「シャドウズ・アンド・ライト」のジョニのボーカル、パット・メセニーのギタ-のハーモニクスなどは本当に惚れ惚れするくらい綺麗です。

 一方でデジケと同じくD.U.C.C.単線導体の持ち味だなあと思うのは、楽器やコーラスのセパレーションが極めて良いこと、音像が上方に伸びる事、締まって質のいい低域がでる事。低域に関しては小音量で聞くと物足りないくらいですが、音量を上げていくほどに丁度良くなります。
 例えば先ほど述べた「シャドウズ・アンド・ライト」でのパースエイジョンズのコーラスやイ・ムジチ+アーヨの「四季(1959、フィリップス)」の弦楽器個々のニュアンス、ショルティの「春の祭典」のグランカッサの迫力と音像の広さ、エスの「燃える朝焼け」のイントロの壮絶なハイテク合戦のなかでのクリス・スクワイのベースライン凄み等々はDG-38経由を凌駕していると感じます。

 というわけでこのケーブルで当分はアナログを聴いてみたいと思います。とにもかくにもこのケーブルが1.5Mで2.9万円、高C/Pだと思います。

お気に召せばよろしくお願いします。

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