ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

重力ピエロ

重力ピエロ 特別版 [DVD]
はむちぃ: 皆様こん**は、大雨お見舞い申し上げます。さて、本日の映画レビューは昨年度の邦画「重力ピエロ」でございます。
ゆうけい: 整いました~、重力ピエロとかけまして、
は: はぁ?
ゆ: サザエさんと解きます。その心は「小説家はいささか先生でしょう」m(__)m
は: Wコロンねづっちですか、あんたは(--〆)、それに重力ピエロはいささか先生ではございません、伊坂幸太郎先生でございます!
ゆ: はっ、しまった(゜o゜)、ではもう一度整いました~、重力ピエロとかけまして、
は: まだやるか(-_-;)、で?
ゆ: 神戸は新長田の鉄人28号と解きます、その心は「どちらもROBOTの作品でしょう」、うまいっ!\(^o^)/

は: はいはい(;一_一)、それにしても伊坂幸太郎作品のレビューは初めてでございますね。
ゆ: 映画「アヒルと鴨のコインロッカー」は結構面白かったし、実はマイミクさんにファンが多くてね。それなら自分も伊坂作品を何か読んでみるか、と思った時に丁度公開されていたのが「重力ピエロ」だったんだな。
は: じゃ、その時とりあえず観れば良かったじゃありませんか?
ゆ: その時併映されてたのが「おと な り」だったんでそっちへいっちゃったんですな(^_^;)。で、とりあえず文庫本買って読んでみたんですわ。でね、やっぱり自分には合わんわと。
は: 初めての伊坂作品、イマイチでございましたか。で、レンタルDVDになってから観ようといういつものケチクサイパターンでございますね。
ゆ: 岡田将生君がブルーリボン新人賞を取ったし、小日向文世鈴木京香サイドウェイズ・ペアが夫婦役やってるし、とりあえず観てみましょうで、はむちぃ君。

『2009年日本映画、制作:ROBOT 配給:アスミック・エース
監督: 森淳一 
原作: 伊坂幸太郎 
企画・脚本: 相沢友子 

キャスト:加瀬亮 岡田将生 小日向文世 鈴木京香 吉高由里子

遺伝子研究をする兄・泉水(加瀬亮)と、自分がピカソの生まれ変わりだと思っている弟・春(岡田将生)。そして、優しい父(小日向文世)と美しい母(鈴木京香)。平穏に、そして陽気に過ごすこの家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった時、事件は始まる。謎の連続放火事件と、火事を予見するような謎の落書き(グラフィティアート)の出現。落書きと遺伝子暗号の奇妙なリンク。春を付け回す謎の美女と、突然街に帰ってきた男。すべての謎が解けたとき、24年前から今へと繋がる家族の"謎"が明らかになる―(AMAZON解説より)』

は: なかなかスピード感のある展開で最後まで飽きさせないサスペンスものになっておりましたね。
ゆ: たった一作で判断するなと言われそうですけど、原作から受けた印象では、伊坂作品の特徴は

「結構重いテーマを扱いながらもライトな感覚の文章、エスプリの効いた会話、凝ったトリックなどですいすい読ませる」

ところにあると思いました。映画脚本はその原作を更に単純化した分、分かりやすく視覚的に楽しめるように作ったなあ、と感じましたね。
は: その分、原作のファンには物足らないところも多々あるでしょうね。
ゆ: 私は原作からして物足らなかったですけどね(苦笑。あれだけ次々と放火事件が起っていて、素人目にも怪しいのはこいつだ、と分かるのに、彼の周囲に警察の影も形も見えないなんて宮城県治外法権ですか、と言われちゃいますよ。
は: 最後の火事なんて隣近所の方が全部留守ですか?と私メも突っ込みたくなりました(^_^;)。
ゆ: 親も親ですねえ、なにが「最強の家族」なんだか、無責任と言うか能天気と言うか?
は: ネタバレはいけませんが、そもそも堕ろさなかったところに間違いがあったと私メも思います。
ゆ: まあそれでなきゃこんな風変わりな小説にならないわけで、「さまよう刃」みたいなのばかりじゃ滅入ってしまいますしねえ(嘆息。

は: と言う事はご主人様もヘビーなテーマでもこういうライトな小説・映画もあり、とお考えなわけですね。
ゆ: まあ実際伊坂作品は広く世間に受け入れられているわけですし、後はあのセンスが受け入れられるかどうかででしょうね。私はどっちかと言うと苦手ですけど。
は: 例えばどういうところが?
ゆ; まず冒頭の一節

「春が、2階から落ちてきた」

これをカッコイイ文章ととるか、サブいぼが立つか、でしょ。もちろん私は後者なわけですが(笑。そのようなちょっとすかした文章(映画ではセリフ)が最後までひっきりなしに出てきますからね。
は: その辺を若い世代はフレッシュと受け取るんじゃないですか?それにグラフィックアートや遺伝子を用いた謎解きには見るべきものがございますし、映画化されるだけのベストセラーになるのは理解できますでしょう。
ゆ: そうですね、そのあたりの謎解きに関しては映画の方も上手く視覚化していたと思います。

は: では出演陣はいかがでしたでしょうか?
ゆ: 加瀬亮岡田将生の兄弟は原作のイメージにぴったりでなかなか良かったですね。特に加瀬君は演技もそこそこ出来てましたし。岡田君は演技はまだまだですけど新人賞を取るだけの光るものがありましたね。
は: 両親がサイドウェイズと同じ小日向文世鈴木京香コンビを楽しみにしておられましたが?
ゆ: まああのお二人ならあれくらい出来て当然、程度ですかね。問題は小日向さんの父親像、原作とは微妙に違う違和感がありました。これは脚本と演出の問題ですけれど。

は: 以上、伊坂作品の映画化、まずまずといった評価でございました。実を言いますと今回のレビューは、

佐々木譲原作 「笑う警官
東野圭吾
原作 「さまよう刃

と本作の人気作家原作サスペンス映画の中からどれか一つ取り上げてみようという目論見でございました。
ゆ: で家内の留守中に頑張って観たわけなんですが、「笑う警官」は相変わらず角川春樹の勘違い&自己満足で臭すぎて話になりませんし、「さまよう刃」は底無しに暗い割りに間の抜けた映画でしたし、まあ消去法でこれになったかなと(苦笑。

は: なるほど、ちょっと採点が難しそうでございますが参りましょう。
ゆ: 整いました~、この三作品とかけまして「温泉卵」と解きます。
は: 性懲りもなくまだやりますか(ーー;)、で、その心は?
ゆ: ハードボイルド過ぎない方がよろしいでしょう<m(__)m>

はむちぃ: 68点
ゆうけい: 62点

まあ謎かけはともかく(笑、レビューがお気に召せばポチッとお願いしいますm(__)m

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