ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

パイレーツ・ロック

パイレーツ・ロック [DVD]
はむちぃ: 皆様こん**は、またまた洋画レビューで呼び出されてまいりました、本日は1960代ロック・ファンにはたまらない映画、「パイレーツ・ロック」でございます。
ゆうけい: 当時イギリスの国営放送(BBC)はあれだけビートルズが世界を席巻していたにもかかわらず、一日45分しかポップスを流さなかったんですね。で、法の網をかいくぐって北海上から海賊放送でポップスを流し続けたラジオ局が実際にあったんです。そんな実話を元にしたご機嫌な映画、公開時に見損ねたのでDVDになるのを待っておりましたがようやく観る事ができました。
は: では早速映画紹介に参りましょう。

『製作:2009年/イギリス

監督 リチャード・カーティス
製作 ヒラリー・ビーヴァン・ジョーンズ

キャスト: フィリップ・シーモア・ホフマンビル・ナイニック・フロスト, エマ・トンプソン, ケネス・ブラナー, リス・エヴァンス, クリス・オダウド 他

ストーリー: 1966年、イギリス。皆が聴きたいのはポピュラー・ミュージック。でも、BBCラジオが流すのは1日45分だけ。そんな中、海の上から24時間ロックをかけるゴキゲンな海賊ラジオ局が現れた! 舞台はそんな海賊ラジオ局の船の上。高校を退学になった18歳の若者カールが、更生を望む母親の差し金でこの船に送り込まれる。ところが、そこは型破りな8人のDJたちと乗組員たちが大好きなレコードに囲まれ、自由を謳歌する楽園だった。(AMAZON解説より)』

は: 徹底的に明るいはじけたコメディ映画でございましたね。
ゆ: 能天気に明るすぎる筋書きやあまりにもステレオタイプのDJ達や悪役となる政府側のキャラなど、コメディの質としてはお世辞にも高いと言えないB級コメディなんですが、海賊放送船というシチュエーションのもの珍しさとマシンガンのようにかかり続ける当時のポップス&ロックで楽しい映画となっていましたね。
は: 基本の線は退学になった若者の青春ドラマでございますが、それを取り巻くけったいな連中の個性が強すぎてハチャメチャな展開になってしまっておりますね。
ゆ: いかにもあちららしい底抜けの明るさで「青春の蹉跌と成長」を描いておりますな(笑。映画「ローズ」でベット・ミドラーが「セックス、ドラッグ、& ロックンロール!」と叫んでましたが、その伝でいくとまさに

 

「セックス、アルコール、& ロックンロール!」

の世界でしたね。放送禁止用語やDJ特有の言葉遊びなど聞き取るのも大変なくらい溢れかえっていましたから本国の映画館では笑いの渦だったかもね。

は: DJをはじめとする俳優も一癖も二癖もある方ばかりでした。
ゆ: 特にヒゲデブDJカウント(伯爵)を演じたフィリップ・シーモア・ホフマンなんかとても「カポーティ」を演じてオスカーを取った人物とは思えませんでしたね。
は: オスカーなどモノともせずにB級コメディに体当たり演技をする精神が素晴らしゅうございます(笑。
ゆ: そのカウントだけが目立つのではなく、出てくるDJそれぞれの「けったいな個性」が際立っているところがまあ見物といえば見物でしょう。故清志郎が良くライブのMCで客を煽っていた

呆れたやつ等だぜ、いかれた奴等だぜ

を絵に描いたようなやつ等ですが(笑。余談ですがエマ・トンプソンケネス・ブラナーの元夫婦を同じ映画にキャスティングするとはスタッフもロックしておりますな。

は: さて、ある意味もう一つの主人公と言えるのが音楽でございます。
ゆ: 1966-7年といえば私にとってリアルタイムぎりぎりボーダーラインあたりですので、半分くらいは題名まですっと出てきましたが、後の半分は知っていても曲名が思い出せなかったり、何だっけなあ?と頭をひねったりでした。何曲くらいあったのかなあ?
は: Wikipediaに載っておりましたのでコピペしてみましょうか?
ゆ: ものすごく行数を食いそうな気がする(笑。
は: その通りでございます。

ステイ・ウィズ・ミー
オール・オブ・ザ・ナイト
エレノア
ジュディのごまかし
ダンシング・イン・ザ・ストリート
素敵じゃないか
ウー・ベイビー・ベイビー
ジス・ガイ
クリムゾン&クローヴァー
ハイ・ホー・シルヴァー・ライニング
恋のマジック・アイ
ウィズ・ア・ガール・ライク・ユー
あの娘のレター
アイム・アライヴ
エスタデイ・マン
アイヴ・ビーン・ア・バッド・バッド・ボーイ
サイレンス・イズ・ゴールデン
この世の果てまで
フライデー・オン・マイ・マインド
マイ・ジェネレイション
アイ・フィール・フリー
風の中のマリー
青い影
ジーズ・アームズ・オブ・マイン
クレオズ・ムード
恋にご用心
シーズ・ラザー・ビー・ウィズ・ミー
98.6
サニー・アフタヌーン
父と子
サテンの夜
この胸のときめきを
ステイ・ウィズ・ミー
ハング・オン・スルーピー
ジス・オールド・ハート・オブ・マイン
レッツ・ダンス

ゆ: ほ~、当時の音楽のごった煮ですな~、映画でもあらゆる職場、家庭でいろんな年齢層の人たちがラジオに耳を傾けているシーンが映りますが、それぞれに楽しんでいたんでしょうね。日本の深夜放送ラジオ黄金時代も玉石混交であらゆる音楽が電波に乗って飛び交っておりましたが、それを懐かしく思い出しますね。
は: この中ではどの曲が一番印象的でございましたか?
ゆ: そうですね~、やっぱり映画のクライマックスシーン、法的規制がかかって逃げ出した船が座礁し沈没していく中、カウントが意地でかけ続けたプロコル・ハルムの「青い影」でしょうね。

は: 程なくして海賊放送の全盛期は終わりを告げたとのキャプションが最後に入るのが少しもの悲しゅうございますが、それまでは徹頭徹尾明るい映画でございます。
ゆ: 音楽ファンには是非楽しんでもらいたい映画ですね。
は: では採点に参りましょう。

はむちぃ: 62点
ゆうけい: 65点

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