ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

倉敷

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大原美術館
 さて、1000円で行く岡山紀行2回目は倉敷です。目的はずばり大原美術館。過去にいろんな展覧会で「大原美術館蔵」の作品は目にしていましたが、本家にまだ出かけた事がなかったのです。いつかは一度と思っていたのですが、高速休日千円とtakiさんの記事に背中を押されてしまいました(笑。

Tiboli  山陽道途中で二つ続けてトンネルの出口で事故っていて少々の渋滞はあったものの、ほぼ予定時刻に到着できました。空いていそうなJR倉敷駅の北側の駐車場に入れました。
 北側と言えば左写真のチボリ公園跡地。昨日の「ドイツの森」はもちろんドイツですが、こちらはデンマークを模したテーマパークでした。駅から直ぐの立地でとても綺麗な景観なのに潰れてしまって残念です。ハウステンボスがオランダ、パルケ・エスパーニャがスペインと、日本にはいろんな国がありますが(笑、どこも経営は苦しいようですね。ハウステンボスは立地上韓国や中国の客を多く迎え入れる事ができるのでなんとか運営を続けられていますが、この倉敷という土地では難しかったのでしょう。

Kurashikiriver2  さて、倉敷と言えば何と言っても美観保存地区。町のど真ん中にある古い運河沿いの通りです。さすがに休日とあって凄い人出でしたが、おそらく500メートルもない短い通りですから、ここだけが売りで倉敷の観光は成り立つのだろうか、といらぬ心配までしてしまいました。というのも、takiさんもブログに書いておられましたがちょっとこの地区を外れると閑散としていて閉店している店も多いんですよね。

Cafeergreco   家内と一往復してみましたが、天気もよく気持ち良かったです。お昼時で食事処はどこも満員でしたが、倉敷珈琲館というお店の「マンデリン・アイス」がとても美味しかったです。珈琲中毒の私が保証します(笑。というわけでかの有名なカフェ・エル・グレコ(写真)には入らずじまいでした。またの機会の楽しみにとっておきましょう。

Oharapostcards さて前置きが長くなりましたが、何といっても大原美術館です。予想をはるかに超えた展示数と作品の種類に感動しました。大原美術館というと何となく印象派を沢山集めているという先入観がありましたが、どうしてどうして、クラボウ全盛期の日本の繊維産業の隆盛を偲ばせてくれる程多彩な展示作品群でした。その中でも、takiさんも指摘されておられましたが、表現主義、フォービズム、キュービズムシュールレアリスムアンフォルメルポップアート等の現代美術が結構多くて楽しめました。先日高村薫の「太陽を曳く馬」の表紙にも採用されていたマーク・ロスコや、なかなかお目にかかれないハンス・アルトゥングの作品があったのには感動しました。写真の絵葉書は

上左: ピエール・ボナール「欄干の猫」(1909)
上右: 児島虎次郎「和服を着たベルギーの少女」(1911)
中左: 岸田劉生静物ー赤リンゴ三個、茶碗、ブリキ罐、匙」(1920)
中右: ハンス・アルトゥング「T1964-R23」(1964)
下左: 青木繁「男の顔」(1903)
下中: イブ・クライン「青いヴィーナス」(1970,再制作)
下右: ジョルジョ・デ・キリコヘクトールとアンドロマケーの別れ」(1918)

です。大原美術館のツボを外した絶妙の選択と言えるでしょう(笑。

Bizenart_2   他にも色々と芸術関係の施設もあって楽しい時間を過ごせました。写真は倉敷芸術科学大学の展示館にあった卒業制作らしき備前焼でなかなか見事でした。

 というわけで、念願の倉敷探訪はなかなか充実した時間を過ごせて有意義でした。帰りも幸い三木東インターまで渋滞無く帰れてラッキーでした。翌日に龍野西から渋滞に捕まった某S氏にはお気の毒でした(^_^;)。