ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

サマーウォーズ

Summerwars
はむちぃ: 皆さんこん**は、本日はだたいま公開中の劇場用アニメ「スターウォーズ」でございます。
ゆうけい: チョット待ってくださいよ~、ジョージ・ルーカスちゃいますよ~、全員日本語喋ってますヤン(コンニチワ根岸風)
は: それをやりたいためにわざわざボケさせるんですから(-.-)、レッドシアター観てない人には何の事か分かりませんよ。というわけでございまして「時をかける少女」の細田守監督の最新作「サマーウォーズ」でございます。
ゆ: 噂通りの面白さで、怒涛の展開と映像の凄さに脱帽でした。もう時代はMAD HOUSEですね。

『 監督: 細田守
脚本: 奥寺佐渡
キャラクターデザイン: 貞本義行
美術監督: 武重洋二
声優: 神木隆之介桜庭ななみ谷村美月仲里依紗富士純子 他

2009年、日/114分/ワーナー・ブラザース映画配給

数学だけは得意だが内気な健二(神木隆之介)は、学園のアイドル的な先輩夏希(桜庭ななみ)から「私と二人で実家に戻り、数日過ごすこと」という素敵なアルバイトの申し出を受ける。彼女の実家は由緒ある戦国武将の家系で、その日は現当主、栄(富司純子)の90歳の誕生日とあって、大勢の親類が集まっていた。すると夏希は、そこで健二にとんでもない真意を明かす。  』

は: 仮想世界の説明から始まり、現実世界でのどかな田舎へいざなわれたかと思うと、バーチャル空間はとんでもないサイバーテロに見舞われ、それがじわじわと現実世界を侵食していき、一旦終息したかと思いきやさにあらず、終盤では世界が未曾有の危機に直面するという、息つく暇もないほどのスピードで予想もしない大事となる展開でございました。
ゆ: チョット待ってくださいよ~、って言う暇もなかったですね(笑。この次から次へと畳み掛けるテンポの速さが細田守の持ち味なんでしょう。
は: 後から考えてみると実にご都合主義かつマッチポンプ展開なんですが、
ゆ: 見ている時はそれを少しも感じさせない。
は: ストーリー展開の巧みさ、現実世界とバーチャル世界の映像の質感の切り替え、そして随所に仕込まれた小ネタと伏線が見事でございました。
ゆ: この映画の小ネタ道具の花札で言えば、赤短青短からコイコイで矢継ぎ早に役を上げていって最後に五光にもっていきました~、って感じですかね。


は: そのうまさの際立っているところを挙げるとすればどのあたりでございましょう?
ゆ: いろいろと感心するところはありましたが、例えば冒頭の数分であっという間に仮想世界と現実世界の関係をほぼ説明し終わるあのスピード。いきなり仮想世界OZの映像の凄さで呆気にとられて、コミュニティの規模に驚かされて、その末端の末端で保守点検している二つのアバター(仮想世界での個人)が喋ってると思ったら、現実世界で実際に部室のPCに向かって夏休みのバイトをしている高校生二人に切り替わり、そこに先輩の女性が入ってきて、別の素敵なバイトをオファーしてくる、見事な流れでした。

は: 仮想世界OZは今の「MIXI」や「セカンドライフ」を発展させたバーチャルコミュニティで、携帯やPCなどから国民のほぼ全てがアクセスし、娯楽・買い物から役所の手続き等、生活に必要なほぼすべての事務作業を行うことができる必要不可欠なインフラとして描かれています。
ゆ: 実際はゲームと社会のインフラが共存するような安易で危険なコミュニティは将来的にもありえないとは思いますが、サイバーテロという脅威が現実に存在する以上、映画的には十分納得できる設定ではあったと思います。それにジョンとヨーコがOZの守護神で、最強最悪の人工知能アバターラブマシーンなんてネーミングはひねりが効いていて思わず唸ってしまいましたね。

は: 一方で現実世界の方は長野県上田市の戦国武将の末裔の大家族が中心となりますが。
ゆ: それぞれがいろいろな問題を抱えてはいても一旦事あらば結束して一族の存亡をかけて戦う、という封建制度の昔からの日本の美意識をうまく映画に取り込んだと思いますね。先ほど述べたように展開がご都合主義ではあるんですが、それを感じさせない不思議な説得力がありました。きっと屋敷と風景が大画面に映えて観るものの郷愁を誘うような出来上がりになっているのも貢献しているんでしょう。

は: 敢えて弱点を挙げるとすればどの辺でございましょう。
ゆ: やはりキャラクターデザインですかね、日本のアニメ共通の弱点ではあるんですが、ガンダムの頃から進歩しませんね~。特に主人公の造形に見るべきものがないのはやはり辛いですね。
は: 今回もキャクターデザインはガイナックス貞本義行様ですから、エヴァンゲリヲンとだぶる印象が強かったですね。
ゆ: 鍵を握る重要なキャラの侘助なんか、まんま加持リョウジですし(苦笑。なんかしゃべり方まで似てましたね。

は: 声優さんについても、ご主人様が嫌っておられる主人公級に素人をもってくるという配役でございますね。
ゆ: 全くね、まあ神木隆之介君は前から俳優として評価してますし、そつなくこなしたとは思いますが、桜庭ななみなんてお嬢さんは初めてのアフレコだって言うじゃないですか、どこからどういうプッシュがあったのかは知らないけど、細田守も頭を抱えてたかもね。

は: とまあ、冷静に振り返ってみますといろいろと問題はございますが、
ゆ: とにもかくにも今のマッド・ハウスの勢いを感じさせる秀作だと思いました。映像も素晴らしく、大画面で見る価値のあるアニメーションだと思います、ぜひ劇場へ足をお運びくださいませ。

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