ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Mahler Sin 7 (1) 「Lied der Nacht」

Solti
(Sir Georg Solti)
はむちぃ: 皆様大変お待たせいたしました、今回より拙ブログ30万ヒット記念企画をお送りいたします。冒頭写真は前回のマーラー五番勝負をリクエストいただいたTak Saeki様に敬意を表しまして、サー・ゲオルグショルティ様の第7番のジャケットを用意させていただきました。
ゆうけい: こん**は、ゆうけいです、実は昨日ゴーグルで調べてたら凄い作曲家を発見したんですよ、グスタフ・マーラーさんっていう方なんですけど、皆さんご存知ですか?
は: そ、それは、禁断のナイツ・ネタ(--〆)、そ、そればっかりはダメでございます!大体からナイト(Night)とナイツ(Knights)はスペルが違いますっ!
ゆ: ちなみに探偵ナイトスクープのナイトもknightですから、で、やっぱりダメ?
は: ご主人様がナイツ・ネタをやると必ず下ネタが入りますっ(キッパリ。
ゆ: そんなこと無いと思うけどなあ、決してマーラーを漢字で書いたりしないからさあ(笑。
は: それが駄目だと言っておるのですーっ(怒。
ゆ: へへ~、分かりましたでございます。では「マーラー5番勝負 Part II」、早速参りましょうか。
は: ええ~っ、また5回やるんでございますかぁ!?

ゆ: Tak Saekiさんで5回やってパリンドロームさんが1回と言うわけにもいかんでしょ(笑。
は: トホホ、気が遠くなる思いでございますが仕方ございません、気を取り直して参りましょう、皆様よろしくお付合いくださいませ。さて、今回の課題は299999(5N番)を踏んでいただきましたパリンドローム様からのリクエストでございまして、

マーラー交響曲第7番ホ短調『夜の歌』
シュトゥットガルトフィルハーモニー管弦楽団
ガブリエル・フェルツ(Gabriel Feltz)指揮
レーベル:Dreyer-Gaido

でございます。マーラー様につきましては以前ご紹介した事がございますので、こちらのリンク先をご参照くださいませ。では、第一回は交響曲第7番「夜の歌(Lied Der Nacht)」について考察して参りましょう。

ゆ: そのマーラーさんの交響曲第1番10番と「大地の子」の11曲があるんですが、
は: 「大地の歌」でございます、「大地の子」は山崎豊子様かNHKになっちゃいますから(-_-;)。
ゆ: その中でも第7番は

最も完成度が高い交響曲であるにもかかわらずあまり人気が無い

という不幸な作品でございまして通称「アンラッキー・セブン」と呼ばれております。
は: 呼ばれておりません(怒。通称は「夜の歌」でございます。
ゆ: よ、よ、の歌、くくくくく~(嬉。
は: だからナイツネタは下ネタになると申しておりますのに(ーー;)、もうようございます、私メが第7番の概要を説明させていただきます。

 交響曲第7番ホ短調は、グスタフ・マーラー様が1905年に完成した7番目の交響曲で5楽章から成ります。演奏時間は約80分とこれまた長くなっております。

I. Langsam(Adagio) - Allegro con fuoco
II Nachtmusik (Allegro moderato)
III. Scherzo, Schattenhaft
IV. Nachtmusik (Andante amoroso)
V. Rondo - Finale (Allegro ordinario - Allegro moderato ma energico)

「夜の歌」(Lied der Nacht)という副題が知られておりますが、これはマーラー様が第2楽章第4楽章に「夜曲」(Nachtmusik)と名付けておられることに由来いたしますが、正式な副題ではございません。

 以前レビューいたしました傑作第6番悲劇的」を書き終えたマーラー様はすぐに次作にとりかかられ、まず第2楽章と第4楽章を同じ1904年に、翌1905年には「夜=暗」と対照的に「明」をイメージするあと3つの楽章を完成されました。

ゆ: 1904年はマーラー44歳、ウィーン宮廷歌劇場の仕事も順調で「ウィーン時代」と呼ばれております。5、6、7番と純器楽曲が続き、声楽の入る交響曲の多いマーラーにしては珍しいですが、一方でこの時代に「亡き子をしのぶ歌」や「リュッケルトの五つの歌」などの声楽曲も作っておりますので、乗りまくっていた頃と言えるでしょう。ちなみに8番「仙人の交響曲」では再び合唱交響曲に回帰しておりますので、マーラーさん、7番で純器楽でやれることはやり尽くしたんでしょうな。

は: 「仙人」じゃなくて「千人」ですから(嘆息。確かに第7番は最も高度な純器楽曲との評価が高うございます。この五楽章の配列はスケルツォ楽章を中心とするABCBAの対称構成となっており、今回リクエストいただいたパリンドローム(回文)様のハンドル名とも共通するところが興味深うございます。
ゆ: 「明暗明暗明」配置と一般に言われておりますし、実際マーラーが画家レンブラントの明暗法を意識していたとの指摘もありますね。当然ながらBに相当する部分に「夜曲」を配置しているのですが、実はこの二つの夜曲、あまり似ておりません。
は: ギター、マンドリンも加えて愛情をこめた(amoroso)セレナーデとなっている第四楽章とは対照的に、第二楽章は「Nocturnal March」と呼ばれるほど行進曲的で、また夜の野外の不安な雰囲気も湛えております。
ゆ: ということで「メチャメチャ明るいで~」と感じさせるのは第五楽章だけで、第一楽章から第四楽章まですべてを暗とみる向きもあるようです。
は: 濃淡の微妙な揺らぎを示しつつもやや暗い雰囲気で第一、第二と進み、「影のような」第三楽章をヒンジとして、典型的なセレナーデの第四を経て、劇的に明るい真昼間の第五楽章へとなだれ込んでいく展開でございますね。

ゆ: 影のような(Schattenhaft)第三楽章は本当に不思議なスケルツォですね、以前五番勝負で私を悩ませた「無調」「多調」などのなぞのクラシック用語を思いだして、ああ、また頭痛が!!!
は: ベタな韻を踏んで難しい単語を思いだすからでございましょ(嘆息。
ゆ: まあでも、第三楽章が一番好き、という人はいないでしょうね。「夜の歌」なのに唯一明るい第五楽章がライブの一番の盛り上げどころなのも皮肉な気がしますね。
は: 5番勝負 Part Iで第6番をリクエストいただいたTak Saeki様も

「第7番に関しては終楽章のずんどこどんどんをどう処理するかが全てだと勝手に思ってます。」

と語っておいででございます。 

ゆ: 鳴る程成る程、まあそれにしてもマーラーさん、本当に大編成がお好きですね。リハーサルを繰り返しつつ完成させていったと言う話ですから、あの楽器もこの楽器も、と欲が出たんですかねえ。
は: 楽器編成は下記の如くでございまして、おっしゃるように6番に続きまして大変種類が多く、またギター、マンドリンとオケには珍しい楽器もございます。

楽器編成Wikipediaより、いろんなCDのライナーノートで若干の相違もあります)
ピッコロ、フルート 4(ピッコロ持替え 1)、オーボエ 3、コーラングレ、ソプラニーノクラリネットクラリネット 3、バスクラリネットファゴット 3、コントラファゴット
テノールホルン、ホルン 4、トランペット 3(第5楽章でコルネット持ち替えあり)、トロンボーン 3、チューバ
ティンパニ、大太鼓、小太鼓、タンブリン、シンバル、トライアングル、銅鑼、ルーテ、グロッケンシュピールカウベル、低音の鐘
ハープ 2、ギター、マンドリン
弦五部

ゆ: ギター、マンドリンが7番を語る時に良く話題に出ますが、第四楽章だけに集中していますし、それ程出しゃばっているわけでもありません。それより7番を語る時に大事なのはテノール・ホルンを初めとする管楽器であり、ティンパニを代表とする打楽器ですね。これらの活躍でオケの花である弦楽器が霞んでしまうほどです。
は その弦楽器でもチェロにfffffを割り振ったり、どうも低音系を重視しているようですね。
ゆ: オーディオの時代が来ることを予見してたんでしょうか(笑。そう言えば奏法も多彩だし、各楽器の音色を丁寧に引き出していることも特徴ですね。
は: 第一から第四楽章までは「壮大な室内楽」と言った趣きがありますね。
ゆ: それなのに、ああ、それなのに、それなのに、何故かオーディオファイルにもさっぱり人気はおませんなあ(苦笑。

は: それにしても、ご主人様がこの目立たない7番を知っている事の方が不思議でございます(-.-)。
ゆ: 馬鹿にするでないぞ、はむちぃ君、あの五番勝負を忘れたか!
は: ご主人様のボケっぷりに寝込みましたから忘れようもございません、それが何か?
ゆ: 6番の次は何番じゃ?
は: な、7番、、、それだけの理由で、、、(;一_一)
ゆ: いかんかな?Takさんに今は感謝しておるぞ、聴いてて良かった第7番
は; それを言うなら、開いてて良かったセブンイレブン、、、、、(-_-;)

ゆ: というわけで第7番は結構好きなのだな、6番で鍛えられたお陰でスイマーにしては睡魔にも襲われなかったしのう。30分もかかる楽章を最後に持ってこなかったのもマーラー君の成長の証じゃな(笑。
は: 偉そうにアホなことを。。。でも、トータル80分はご主人様には長過ぎるんじゃ?
ゆ: それが割りと退屈しないんだな。楽章によっても楽章内でも楽想がころころ変わるし、好きな楽章だけを楽しむ事も一興だしねえ。
は: クラマニア必見のブログMusic Arenaを主宰されておられるprimex64様は

「全部揃わないと夜の歌じゃないですわ」

と釘を刺されておられますよ(ボソッ。

ゆ: 別の記事

ブーレーズのこの演奏は分析的でアンチ・ロマンティックな演奏ながら淡々としすぎて、少なくとも4楽章までは眠気を堪えることが出来ない。

とも申されておられるがのう(^_^;)。ところではむちぃ君、ちょっと訊きたいのだが、今日は独り言が多い上にクラマニアの方々の意見をさりげなく入れておるが、どうして君がそんな事を知っておるのじゃ(?_?)
は: ようやくお気づきでございますか、私を誰と心得ておられます?
ゆ: ひ、筆頭ヒツジ、、、
は: 筆頭執事でございます!この難しいリクエストにお答えするために私メがご主人様の音楽・オーディオ関係の常連様、マイミク様等々に密かに

マーラー7番アンケート

をお願いしたのでございます。
ゆ: おおっ、そこまでしてくれておったのか(感涙、ベリー・ナイツ
は: ナイスでございましょっ、ナイツネタは沢山でございます!と言うわけでございまして、グダグダで第一回は終わってしまい皆様には申し訳ございません。第二回は皆様のご協力を無にしないためにも、アンケート結果をまとめて発表いたしたいと考えております。
ゆ: はむちぃ君の努力を無にしないためにも私も頑張りますっ!
は: ホントですか~(;一_一)

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