ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

つみきのいえ

つみきのいえ (pieces of love Vol.1) [DVD]
はむちぃ: 今日は趣向を変えまして、短編アニメーションのつみきのいえ(La Maison en Petits Cubes)をレビューいたします。
ゆうけい: みなさまご存知の第81回アカデミー賞短編アニメーション賞をはじめとしてなんと20の賞を受賞した作品でございます。アカデミー賞受賞スピーチでは「サンキューべりマッチしか言えんのかこの人は」とはらはらしながら聞いてましたが、
は: 最後に「ドウモアリガトミスターロボト」で喝采を浴びましたね。
ゆ: その節は今日の一言・今日の一曲にも採用させていただきましたm(__)m

『まるで「積み木」のような家。
海面が、どんどん上がってくるので、
家を上へ上へと「建て増し」続けてきました。
そんな家に住んでいるおじいさんの、家族との思い出の物語。

監督・アニメーション 加藤久仁生ROBOT)
脚本 平田研也
音楽 近藤研二
日本語版ナレーション: 長澤まさみ
(AMZON解説より) 』

は: 海外での評判が高いのも良く分かる、静かで切なくて心温まる物語でございました。
ゆ: 約20分と言う時間の中に一人の孤独な老人の人生を上手くまとめましたね。
は: 幼なじみと結婚し女の子が生まれ、その子の成長も見守るうちに恋人を連れてきて結婚し、老齢期には妻の介護をし見送ったという、何も特別なことの無い人生を逆回転の走馬灯のように見せる手法が光っておりましたね。
ゆ: それと水に沈みゆく世界を上手くシンクロさせましたね、地球温暖化への警鐘でもあるのでしょうか。

は: DVDには2バージョン入っておりまして、一つは無声、もう一つは日本語で長澤まさみ様がナレーションを担当されておられます。
ゆ: 長澤まさみのちょっと舌足らずのゆっくりとした喋り方もこの映画には悪くは無いけれど、無声の方が海外の絵本のようで味わい深い気はしますね。

は: アニメの画質や色使いもいかにも欧州風でございますしね。
ゆ: 色鉛筆風、パステル風、油絵具風といろいろと工夫を凝らして、欧州の絵本の雰囲気を狙っていますね。表記もフランス語で統一してありますから前情報無しに見せられたら誰でもフランスの作品と思うでしょうね。そのあたりがおそらくアカデミー賞の審査員に受けが良かった理由の一つかもしれません。
は: 脚本の平田研也様が仏文卒でいらっしゃることもあるのでしょうね。
ゆ: とてもあの「SHINOBI」の脚本を書いた人とは思えないですね(笑。

は: 意外と言えば音楽を担当されたのがウクレレシリーズの、、
ゆ: 栗コーダーカルテットのメンバーの近藤研二さんですね、まあこちらは不思議でも無いですけれど、静謐で美しい音楽でノスタルジアを上手く表現していますね。

は: と言うことでございまして、約20分と短い映画ではございますが2バージョン楽しめますし一見の価値はございましょう。
ゆ: ちょっと意地悪な言い方をすれば、日本人はどんなタイプのアニメでも作ってしまうんだな、と世界が認めざるを得ないような作品ですね。それにしてもこういう地味な短編映画って、受賞と言う事実がなければどこで誰が見るんでしょうねえ、そのあたりがちょっと不思議です。

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