(C-27のアッセンブリー)
久々のオーディオネタです。昨年のオーディオショウで、アキュフェーズの32年振りの単体フォノアンプC-27の音の良さが話題になっており、プリアンプ挿入型ユニットのAD-290Vを使っている私としては興味津々でした。残念ながら試聴の機会がなかったのですが、本日ルーツサウンドさんで試聴会があったので聴いてきました。
AD Player: Pioneer Exclusive P3a
Cartridge: Mysonic Ultra Eminent BC
Phonoequalizer: Accuphase C-27
Preamplifier: Accuphase C-2810
Power Amplifiers: Accuphase M-6000 x2
Loudspeakers: Sonas Faber Guarneri Mement
ラインナップに概ね不満はありません(笑。いやいや、マイソニックのカートリッジは凄いですねえ。三浦先生がほめちぎるのも分かる気がします。Dレンジ、fレンジを十分確保して情報を余さずフォノイコへ伝える、所謂現代型のカートリッジの最右翼に位置している機種ですね。
で、C-27の音ですが、普段AD-290Vで聴いている私からすると、全てに余裕があると言う感じです。まあ単体で電源も別、フォノイコとは思えない大きなトランスを2基積んでいりゃあ当然ですよね、車で言うとエンジンの気筒数、排気量が違うという感じです。
番外でC-2810内蔵のAD-2800との聴き比べもありましたが、音質的にはより柔らかく、音場も一回り大きく展開する感じでした。ちなみに冒頭写真はアキュフェーズの方が持ってこられたアッセンブリーを撮らせていただいたものですが、贅沢にテフロン基盤を奢っています。この辺が音質の柔らかさ、上品さに貢献しているのかもしれません。
以下セットリストですが基本的には100Ω受け、70dBゲインで聴いています。
Setlist:
1:Jacintha: Danny Boy (45rpm)
先ずはヴォーカル。CDで良く知っている曲ですが、やっぱりアナログは良いなあと思わせるしなやかさがあります。45rpmの特別ボーナストラックなので余計に音質は良いようです。
2: Cannonball Addaley with Bill Evans: Waltz For Debby from "Know What I Mean?" (45rpm)
アナログ全盛で、モノラルからステレオに変わっていく時代、1961年のステレオ録音。アダレーのアルトサックスの音が伸びやかで素晴らしい。
3: Oh Holy Night! from Cantate Domino
C-27はMCで6段階、MMで3段階という豊富な負荷インピーダンス選択が可能なのですが、その切り替えで音質をチェック。3Ωから1kΩまで切り替えてみましたがUltra Eminentは超低インピーダンスのため、それ程の破綻は来たさず、3、10Ωあたりでちょっと硬く音場も狭まったかなと言う程度でした。拙宅のLyra Heliconでは3段階の負荷選択で大きく音が変わりますから、凄いカートリッジです。という風に話がカートリッジの方へ逝ってしまいました(苦笑。
4: LA Philharmonic: Firebird Suite (Sheffield Lab)
ダイレクトカッティングで有名なシェフィールドラボのアルバムで、ゲインの違いによる音質差をチェック。C-27はMCでは60、70dBの2段階選択可能です。これは割合はっきりと差が出ました。当然ながらハイゲインの70dBの方が良いです。「上流を絞るな」という鉄則ですね。言い換えればそれだけ優秀なフォノアンプなのでしょう。
5: Gary Karr: from "ジョスランの子守唄"
コントラバスの音色をゲーリー・カーで。アキュさんはゲーリー・カーがお好きですね。良い音色でした。ガルネリではちょっと迫力には欠けていましたが。
6: Harry James: Caravan (Sheffield lab)
最後はシェフィールド・ラボの録音でビッグ・バンドを聴きました。アナログではこれだけの音が出せるのだ、という誇らしげな音でした。アキュフェーズの方も、アナログにデジタルがかなわないのは、まだまだデジタルには見逃されている点があるのでは無いかと日々自問自答しているとおっしゃってました。ちなみにDP-700を開発された方だそうです。
終了後、持参したジョニ・ミッチェルの「Blue(重量盤)」から、「Calfornia」をかけて頂きました。普段聴きなれている曲なので、やっとこのシステムの凄さがわかりました。まあ、全ての機器が拙宅より上なので仕方ないですけどね。それにしても良いアナログシステムでした。
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