ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

原田知世@NHK芸術劇場

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 綾瀬はるかパワーおそるべし、水泳もAshramも吹っ飛ばされてしまいました(笑。で対抗手段として、ここはアラフォー名女優+クラネタを持ってくるしかありません。と言う訳で久々に原田知世様にご登場願いましょう。2月6日のNHK芸術劇場に朗読で出演されました。

NHK芸術劇場②「音楽物語『ぞうのババール』」

1: 音楽物語「ぞうのババール」(プーランク
2: 組曲マ・メール・ロア」(ラヴェル
3: 「風変わりな美女」から(サティー

<出演>
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原田知世(朗読)(1、2)
江口玲(ピアノ、写真右) (1、2、3)
山中千尋(ピアノ、写真左) (2、3)

<収録> 2008年6月27日 NHK・101スタジオ

 「ぞうのババール」はプーランクが甥っ子や姪っ子たちにおねだりされてジャン・ド・ブリュノフ作の同名の絵本に音楽を付けた作品です。
 原田知世様が読んでおられた絵本は確かうちの娘にも買ってやった覚えがあるのですが、童話と言うにはどうもみょうちくりんな作品ですよね。母親が撃たれて死んだのに都会で楽しく暮らしていたら森の王が死んで都会を知っているおまえが王になれと言われてさっさと帰っていく変な象(苦笑。
 そのせいなのか、それとも立派な音楽作品なのか、プーランクの作品も妙に暗めのとても子供が喜びそうに無いようなBGMとなっております。はたして親戚の子供たちは本心から喜んだんでしょうか?
 とはいえ、江口玲さんの倍音を良く響かせたタッチやペダリングはさすがに素晴らしく、ちょっと声量の足りない知世様の朗読を良くバックアップしておりました。写真の如く思いきったショートカットにした知世様はとてもチャーミングでした。

 「マ・メール・ロワ(Ma Mère l'Oye)」は、マザー・グースを題材にしたこれまた子供にねだられてのラヴェルの作曲で、友人であるゴデブスキ夫妻の2人の子、ジャンとマリーのために作られたそうです。原曲ではピアノ四手連弾の組曲ですが、今回はジャズ・ピアニストの山中千尋さんが加わっての二人の連弾でした。
 ここでの知世様のハイライトは、有名な「美女と野獣」の朗読でした。鳥の羽根をあしらったカチューシャがとても素敵でございました。
 とはいえ、聴き所は何と言ってもクラシック+ジャズ異種格闘技的連弾。低音の響きをふくよかに聞かせる江口さんと、見事な筋肉質の腕から繰り出す高音域の一音一音のタッチの強さを持ち味とする山中さんとの持ち味のブレンド感が絶妙でした。ついでに言うと山中さんの演奏スタイルと江口さんとの絡みは「エッチ度爆発(某常連さん談)」でございました(笑。

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 アンコール的な三曲目はサティの「風変わりな美女」とラヴェルの「美女と野獣」の連弾。山中千尋さんってホント風変わりな美女と言う表現がぴったりでした。正統派美女の知世様は傍で椅子に座って聴き入っておられました。最後の拍手が可愛かったです(をいをい。