ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

フライングモールDPC-500

Dpc5002
 スピーカーを片付けてしまってしばらくは大人しくしようと思っていたのですが、やっぱりオーディオの虫が騒ぐもので(笑、三宮上新の西田さんにお願いしてフライングモールのデジタル・パワー・コンディショナーDPC-500を貸し出し試聴させていただきました。

 今あるアキュフェーズのアナログクリーン電源PS-510パワーアンプ専用にして、前段機器専用のアクティブ型クリーン電源を追加しようと言う目論見です。ですから、リスニングポイントの近くに置く可能性が高く、静粛性の高さを考えるとトランスのないデジタルアンプが良いのではないかと前からこの機種に注目していました。

Experiment #1: 2Ch Audio
System 1:
CDP:Accuphase DP-85
Earspeaker: STAX SRS-4040 Signature

System-2
CDP: Maranz DR-17a
Integrated Amplifier: Luxman SQ-38s
Loudspeakers: Spendor S3/5

 まずPS-510で商用電源の歪み率を測定。やはり5%オーバー(涙。試聴CDは前回最も効果が分かり易かった柴田淳の「ため息」を用いました。

 まず前面のスルーで商用電源のままで聴いてから裏面のシーケンシャル出力へ変更。一聴して音量が下がった印象があります。両システム共そうでしたので商用電源の電圧が100Vより少し高いのかもしれません。スルーの時の音量と合わせると、ノイズ除去効果がよく聞き取れます。いつも聴いているPS-510と比べるとやや硬質に思えますが、変な強調感はなくナチュラルでストレートな音です。音質的にはスルーの時と変わらずに音がリフレッシュされた感じですね。

 逆に言うとPS-510のような音の深み、立体感、音の柔らかさはありません。この辺は好みの問題もあるでしょうし、音楽のジャンルによっても適不適はあるでしょう。

 CDPのみ、アンプのみ、両方の3通りとも効果はありましたがやっぱり両方ともDPC-500から取るのが一番良いです。

 欠点としては冷却ファンノイズの大きさがあげられます。音楽が普通に鳴っているときには感じませんがppやフェイドアウトの時には確実に聞こえます。今の季節だとCDPだけにつないでもすぐに回り始めます。
 説明書には

「250VAを超えると働くが外気温や使用環境にも影響される」

と書いてありますが、PS-510で計測して100VAそこそこで盛大に回り始めるのはどうかと思いますね。静粛性を第一に考えていたのでちょっとがっくりきました。更にそれに関してですが冒頭写真で分かるように前面パネルに大きな吸入口がありフィルターが挟まっています。これはデザイン的に問題があると思いますが、皆さんいかがでしょう。

Experiment #2 AV-System
System 3: Sonyの液晶TV + HDDレコーダー

System 4: Technics DVD-A10  + Panasonic 液晶プロジェクター + BOSEの擬似サラウンドシステム

 次にAVシステムでも試してみる事にしました。ソフトは「Hi-Vi Cast」、「Songs/甲斐よしひろ(録画)」、TV番組などです。
 電源クリーナーは画質にも好影響があると言われていますが、今回試してみた限りでは特に画質に変化はありませんでした。一方で音はピュアシステムほどではないにせよ、音質向上効果は認めました。なお、ケーブルTVであるためか輻射ノイズはまったく感じませんでした。

Experiments #3 AM/FM Radio

 ラジオでデジタルアンプ特有の輻射ノイズについて検討してみました。やはり2,30cmまで近づけると、たとえ繋いでいなくてもラジオにノイズが入ります。FMの方がノイズは大きかったです。FMチューナーをお使いの方は十分離すなどの対策が必要、というか精神衛生上は使わないほうが良いでしょうね。

 以上より、

1: 電源が汚染されている地域
2: 50Hzの地域(60Hzに転換出来るので)
3: ピュアオーディオシステムでストレートでフレッシュな音が好み
4: ファンノイズはあまり気にならない

という方は試してみる価値があると思います。最後にフライングモール社、三宮上新電機オーディオフロアに厚く御礼申し上げます。