ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

転々

転々 プレミアム・エディション

はむちぃ: 先日ゆうけいが「夕凪の街 桜の国」のレビューで「やるじゃん、三日月君」てなボケをかましておりましたが、これはTVドラマ「時効警察」ネタでございました。
ゆうけい: 本日のレビューはその「時効警察」のスタッフと主演のオダギリジョーが組んで作った映画「転々」を取り上げてみました。

『監督・三木聡×主演・オダギリジョーという『時効警察』のコンビが贈る、ひとりぼっちの男ふたりの心ほどける東京散歩ムービー!両親に捨てられ、育ての父親は逮捕されてひとりぼっちになってしまった大学生の竹村文哉。いつのまにかこしらえた84万円の借金の返済期限を前日に控えたある日、借金取りの福原から借金をチャラにする方法を提案される。それは吉祥寺から霞ヶ関までの散歩に付き合うということだった…。(ORICONデータベースより)』

は: 随所に三木聡風のお笑いネタはちりばめられてはおりますが、、、
ゆ: プロットはでたらめもいいとこですけど、内容は意外にほのぼの系でしたね。
は: 東京の街中を散歩するだけの映画と言うアイデアは面白うございますが、たいした盛り上がりもなく淡々と話は進みますね。
ゆ: 一応ロードムービーと言えるんでしょうけど、コマ割りとか演出とかは、いかにもTV監督の映画だなと言う感じでした。でもって中盤まではあまり感心はしなかったんですけど、どういうわけか徐々に心に沁みてくるんですよね。後半にキョンキョンの家に二人が2,3日居候するところなんかは結構うまく主人公二人の情感を描いていたと思います。
は: オダギリジョーさんが最初嫌っていた三浦友和さんに感情移入していくところなど、結構心憎い演出でございますね。
ゆ: この映画での三浦友和の演技は本当に見事ですね、キャストの中で彼だけが本当に映画俳優らしい俳優だなあと思いました。

は: もちろん時効警察のキャストもたくさん出ておられますが。
ゆ: スーパーの事務所なんか時効警察の机の配置とそっくりでしたね(笑、岩松了ふせえりのかけあいなんてまんまだし。
は: 三日月しずか様も、
ゆ: それは言わない約束でしょ~、ま、一瞬だけ出てきますので麻生久美子ファンはお見逃しなく。

は: という訳で時効警察ファンはもちろん、ちょっと切ない映画を観たいな、と言う時にはよろしい映画かと思います。
ゆ: その切なさをムーンライダーズの音楽がひきたてております、「髭と口紅とバルコニー」、「スカンピン」なんて懐かしいナンバーが出てきますので鈴木慶一ファンもぜひどうぞ。