ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

銀河鉄道999、または祝祭前夜

銀河鉄道999 (劇場版)
はむちぃ: ようやく一息つかせていただきましたところをまたまた呼び出されて参りました(-"-)、はむちぃでございます。それにしてもまたなつかしいアニメ映画のレビューでございますね。
ゆうけい: まあまあはむちぃ君、そう嫌がらずにつきあってくれたまへ。「宇宙戦艦ヤマト」からガンダム・シリーズに至るSFアニメの黄金期を彩った名作の中の一本「銀河鉄道999」です。

『 松本零士の同名ヒット作を原作に、TVアニメ化に続いて1979年に製作・公開された、アニメブームの中心ともいえる劇場用長編アニメーション。
   母を殺した機械伯爵に復讐するため、そして永遠の命を手に入れるため、少年星野鉄郎は母に生き写しの謎の美女メーテルの協力を得て、遙か彼方のアンドロメダへと旅立つ。その先々に立ち寄る惑星で体験するさまざまな人間模様と出会いと別れ。やがて少年から大人へと成長していく姿を描くSFファンタジーアニメーションの傑作。キャプテン・ハーロックやエメラルダスといったキャラクターも登場し、各作品でしばしば語られるトチローの死も描かれ、松本零士の集大成的作品になっている。』

は: 「宇宙戦艦ヤマト」も松本零士様の作品でございますね。
ゆ: あれは難しいね(^_^;)。松本零士と西崎義展の間で泥沼の裁判沙汰が起こったことからもわかるように、元々の漫画原作と言うのが無いんだよね。
は: TVアニメ用に虫プロの方々や松本零士様が知恵を寄せ合ってお作りになったのでございますね。
ゆ: 松本先生は最初の時点では絵コンテ担当程度の役割だったみたいですね。映画版では監督をされていますが。
は: だから松本作品に共通する登場人物のオーバーラップというのがこのヤマト系列に関してだけはございませんね。
ゆ: そう言う意味では松本零士の壮大な宇宙サーガからは外れている作品なんですが、なんせ驚異的な大ヒットをしてしまったわ、西崎氏と言うのがかなり問題のある人物だったわで、松本先生としても権利を主張せざるを得なくなったようですね。まあ少なくとも森雪の造形は松本作品そのものですけどね(笑。

は: で、本題の「銀河鉄道999」でございますが、これは完全に松本先生の作品といってようございますね。
ゆ: これも元々はアニメ企画だったらしいんですが、1977年に取り敢えず少年キングに連載が先に始まったのでこれは完全に松本作品として良いでしょうね。キングと言えば常に五大漫画誌の最下位をひた走っていて、この頃は特に悲惨だったんですが、この作品の人気で少し持ち直したんじゃなかったですかね。
は: この作品の人気と「ヤマト」ブームでTVアニメ化更には映画化と至るのでございますね。

ゆ: 冒頭の解説にもありますように「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」や「クイーン・エメラルダス」などと複雑にリンクしている壮大なサーガの中の一作なんですが、単体としての完成度・知名度・ヒット度、全てに於いて中核をなす作品と言って良いでしょうね。
は: この宇宙サーガは、後に「ニーベルングの指輪」にも例えておられますね。
ゆ: その際の中心はキャプテン・ハーロックに移っていくんですが、当時はキャプテン・ハーロック派とメーテル派が覇を競っておりましたねえ。

は: それくらい強烈な魅力がメーテル様にはございますね。
ゆ: 「メーテル」とは「」の意味だと良く解説されていますが、私は大学時代基礎ラテン語で「子宮」と習いました、何かそちらの方がしっくり来る気がしますね。
は: そりゃご主人様の学部の問題でございましょ(-.-)。
ゆ: まあそうなんだけど(^_^;)。それはともかく、漫画では結構ヌード・シーンが出てくるんだけど、アニメ化されると案の定全然出てこなくなったんでがっかりしたメーテリストは多かったんだよ(笑。ついでに言うとメーテルの声を池田昌子さんが担当したというのも素晴らしい選択でしたね。彼女のオードリー・ヘップバーンもすばらしいんですが、メーテルも代表作と言っていいでしょうね。

は: そんなこんなで松本先生の理想の女性なんでございましょうね。
ゆ: 全ては「男おいどん」の四畳半宇宙での妄想から始まっているんだけど、よくもまああの汚いサルマタケの生えてる四畳半からこんな宇宙的美女が産まれたもんですね(笑。
は: 男おいどんに関して言いますと、主人公の大山昇太(のぼった)様が宇宙サーガのトチローに該当するらしゅうございますね。
ゆ: 間違い無くそうですね、そしてイコール松本零士氏自身なんでしょう。

は: なにか星野鉄郎様の影が薄うございますが(^_^;)?
ゆ: 物語自体は鉄郎少年のビルドゥングス譚ですし、映画中ではトチローと重要な接点を持ちますし、とりあえず大活躍はするんですが、やっぱりメーテルに比べると影は薄いですね。声が野沢雅子というのも印象を薄くしますね、野沢さん色々やりすぎですから。
は: でも野沢さんと池田さんは未だに「メーテル」「鉄郎」と呼び合うくらい入れ込んでおられるという噂ですよ。
ゆ: 気色わる~(苦笑。

は: 最後に音楽でございますが、ゴダイゴの歌う主題歌も大ヒットいたしましたね。
ゆ: なつかしいね~、「ガンダーラ」「モンキー・マジック」と並ぶ彼等の代表作ですね。当時完璧な英語で歌えるロック・ボーカリストタケカワユキヒデの他にはいませんでしたからとても斬新だったんですよ、これも時代を感じさせますね。
は: ジャニートゥザスタ~♪でございますね。

は: ところでご主人様、今更ながらどうしてこの作品をレビューされたので?
ゆ: ふおっほっほ~、当ててみてくれたまへ、はむちぃ君。
は: そうでございますね、私思いますに、先日リクエスト企画でジョバンニ・ミラバッシ様を取り上げたことに関係があるのかと。
ゆ: ほう、してその心は?
は: ジョバンニ→銀河鉄道の夜銀河鉄道999、でございましょ。
ゆ: なるほど、感心したぞよ、でもブ~メーテルを出したかっただけでした(^_^;)。
は: 。。。。。(-_-;)
ゆ: ウソウソ、それは次回の記事で明らかになるであろう、と予告しておきましょう。
は: なにか嫌な予感がいたしますが、皆様一応次回記事をお楽しみにお待ちくださいませ。