ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

文春きいちご賞2007

蒼き狼 地果て海尽きるまで 通常版
 今年もやっと週刊文春きいちご賞が発表になりました。以前にも紹介しましたが、日本版ラズベリー賞で、37人の映画記者・評論家の投票によって決定する日本映画界唯一のワースト映画賞と言うのが売りです。が、今年は先駆けて一月に「映画芸術」の方でもワースト10が発表になっており、それと比べるのも一興でしょう。

第4回文春きいちご賞
1位: 蒼き狼 (澤井信一郎監督)
2位: 恋空 (今井夏木監督)
3位: ラストラブ (藤田明二監督)
4位: 愛の流刑地 (鶴橋康夫監督)
5位: 監督・ばんざい!北野武監督)
6位: どろろ (塩田明彦監督)
7位: 西遊記 (澤田鎌作監督)
8位: 俺は、君のためにこそ死ににいく (新城卓監督)
8位: HERO (鈴木雅之監督)
9位: インランド・エンパイア (デイヴィッド・リンチ監督)
10位: 殯の森 (河瀬直美監督)

きいちご賞: 角川春樹(「蒼き狼」プロデューサー)

参考: 映画芸術ワーストテン
1 大日本人 (松本人志監督)
2 俺は、君のためにこそ死ににいく (新城卓監督)
3 監督・ばんざい! (北野武監督)
4 恋空 (今井夏木監督)
5 さくらん (蜷川実花監督)
6 オリヲン座からの招待状 (三枝健起監督)
7 スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ (三池崇史監督)
8 遠くの空に消えた (行定勲監督)
8 どろろ DORORO (塩田明彦監督)
10 蒼き狼~地果て海尽きるまで~ (澤井信一郎監督)

 劇場で予告編を見て、

これは間違いなく一位になるに違いない

と確信した「蒼き狼」が映画芸術ではなんと10位だったので、邦画の凋落恐るべし!と思っていたのですが、きいちご賞ではぶっちぎりの一位、おまけに今年は監督や俳優を差置いて角川春樹氏が受賞と、落ち着くところに落ち着いて少しほっとしました(笑。

 昨年のきいちご賞一位の「ゲド戦記」は監督がボロかすに叩かれましたが、私は個人的には鈴木プロデューサーの責任だと思っています。そういう意味では二年続けてプロデューサーがダメな映画が選ばれたのは考えさせられますね。

 8位を文春が選ぶとは思ってませんでしたが(^_^;)、まあ映画記者の見識であって文春は関知してないということかな。リンチ監督の映画は知らないのでなんとも言いようが無いですが、そんなにひどい映画を撮るようになったのかな。某フランスの監督以上?

 邦画で監督の勘違いが目立つのは北野武河瀬直美松本人志(映画芸術一位)あたりだと思いますが、まあこれはこれで討論の余地はありますよね。
 
 でも、、、後はもう予告編を見ただけでレベルの低さの知れるものばかり。それでも無理してみた映画も何本かありますが(見てるのかよ^^;)、結局学芸会以下の映画ばかりでした。本当に文春の寸評にあるとおり「恋空」程度の映画しか理解できない若者が増えているのなら、日本の将来そのものが心配です。

 一方でお勧め映画はなかなかユニークでしたが、これも賛否両論ありそうなものが多い印象を受けます。ちなみに先日紹介した「キサラギ」が5位に入ってました(笑。これ以上書くと週刊文春を買う意欲が失せるでしょうから、この辺でやめときます。是非立ち読みして買ってくださいませ。