ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

玲玲の電影日記

Rinrin
玲玲の電影日記
玲玲の電影日記


はむちぃ: さてみなさん、(浜村淳風)、先日は英国の濃い映画をご紹介いたしましたが、本日は哀しくも美しい映像美で迫ります中国映画、玲玲の電影日記でございます。
ゆうけい: ニュー・シネマ・パラダイスカーテンコール映画館の栄枯盛衰ものにからきし弱い私が弱いと知りつつ観てしまいました。
は: 案の定滂沱の涙で奥様に笑われてしまいましたですね。
ゆ: その奥様も泣いてたぞ、貰い泣きかもしれんが(^_^;)。

『物語は、北京で働く青年ダービンが、ある事故をきっかけに知り合った少女の日記を偶然読むところから始まる。日記には彼女の幼い頃の想い出が綴られていた。舞台は文革真っ只中の1971年、中国西北部の田舎町。少女の母はかつて映画スターを夢見た美しい女性で、娘は大好きな母と野外映画館に行くのが楽しみだった。父親はいなくても母と映画があったから、暮らしは貧しくても楽しかった。でもそんな幸せも長くは続かなかった。幼なじみの少年との別れ、母の再婚と新しい父・異父弟の存在、野外映画館の閉館、そして悲しい旅立ち・・・。母がいつも聞かせてくれた歌、幼なじみの少年と走った草原、屋根の上に登って見た野外映画館のスクリーン・・・家族と別れた孤独な少女はその頃の記憶だけを胸に生きてきた。そしてかつての幼なじみダービンによって明かされる、優しい真実。その切なさに涙せずにはいられない。長い年月の中で離れてしまったそれぞれの人生が、映画を愛し続けたことで再び寄り添う珠玉の感動作。まさに中国版ニュー・シネマ・パラダイスと言えるだろう。』(Official HPより)

ゆ: どうですか~みなさん、泣く準備は良いですか~、1、2、3、ダー(T_T)
は: アントニオ猪木さんですか、あんたは(--〆)
ゆ: いやいや、うまい言葉が見つかりませんが、文革真っ最中の言論統制の厳しい中国を舞台に展開する二世代の人生のドラマが切なく胸を打ちます。長い紆余曲折の末に離れ離れになった親子、友が巡り合うプロットは、最後だけ安易にハッピー過ぎないか?とか突っ込みどころが無い訳では無いのですが、美しいカメラワークとテンポの良い演出でうまく乗せられてしまいますね。

は: それにしても凄い辺境があるものでございます。
ゆ: ゴビ砂漠かと思うような砂山が遊び場になったり、駅へ向かう道に断崖絶壁があったり70年代にしてあの生活環境、文革中国の版図の広さが本当に実感できますね。
は: 映画館も野外ですしね。
ゆ: 映画の材料としては良い雰囲気を醸し出していますけれどね、またそれが悲劇の伏線にもなりますし。
は: 上映される映画もいかにもといった国策映画やアルバニアなどの珍しい映画が登場しますね。
ゆ: 当然ながら映画輸入が許可されている国が限られていましたから。共産主義文革が、庶民の貧しさや恋愛のタブー視、言論統制に至るのは、戦前の日本の軍国ファシズムと通底するところがあるのは何か皮肉な気もしますが。

は: 俳優もみなさん素晴らしかったですね。
ゆ: こういう映画は子役が命なんでしょうけれど、主人公の少年少女が本当に可愛くてハマり役で、素晴らしかった。それだけにその後の悲劇が余計に胸を打ちます。母親役の方もかなりの年代を演じ分けないといけないのですが、演じるそれぞれの世代が素晴らしく魅力的でした。

は: 監督のシャオ・チアン様はこの作品がデビュー作の女性だそうでございます。
ゆ: 中国からまたしても新しい才能の持ち主が出てきましたね、楽しみです。
は: と言うわけでございまして、ニュー・シネマ・パラダイスをお好きな方には絶好の映画でございましょう、是非どうぞご覧下さいませ。
ゆ: ニュー・シネマ・パラダイスと言わず、映画がお好きなら絶対損はしないです、是非泣いてください、さあ、1、2、3、、、
は: もうよろしいってば(-_-;)