ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

The Planets / Rattle & BPO

The Planets
はむちぃ: ご主人様本日はホルストの「惑星」とはまた直球ど真ん中勝負でございますね。
ゆうけい: それも去年冥王星矮惑星格下げ騒動のさなかに発売されてバカ売れしたラトル盤じゃからのう。
は: 「冥王星」も収録されていたという事で、去年のクラシック界最大の話題作でございますね。それにしても、何故今頃に?
ゆ: 二枚組みで割高なもんで、年末のタワレコの輸入盤特価セールまで我慢してたのじゃ(^_^;)
は: はあ、やっぱりご主人様らしゅうございます(-_-;)
ゆ: homさんお勧めのサラ・マクラクランのクリスマス・アルバム「Wintersong」も思いっきり安かったぞ(^o^)
は: まるで時間切れ叩き売りのクリスマスケーキを買い漁る酔っ払いのおっさんみたいですがな
(--〆)

The Planets and Asteroids
Simon Rattle
Berliner Philharmoniker
Disc 1
1. Mars, The Bringer Of War
2. Venus, The Bringer Of Peace
3. Mercury, The Winger Messenger
4. Jupiter, The Bringer Of Jollity
5. Saturn, The Bringer Of Old Age
6. Uranus, The Magician
7. Neptune, The Mystic
(Gustav Holst)
8. Pluto, The Renewer
(Colin Matthews)
Disc 2
1. Asteroid 4179: Toutatis
(Kaija Saariaho)
2. Towards Osiris
(Matthias Pinstscher)
3. Ceres
(Mark-Anthony Turnage)
4. Komarov's Fall
(Brett Dean)

は: さて、このアルバムはおっしゃるように2枚組みで2枚目にはアステロイドと称した現代作曲家の新作が4曲追加されていますね。
ゆ: そうそう、コリン・マシューズの「冥王星」と合わせて、ad astra projeKctと称しております、如何にも完全主義者と言うか凝り性のサー・サイモン・ラトルらしいですね
は: ご主人様、プロジェクトのスペルがKing Crimsonしてますよ(ボソッ(-.-)。
ゆ: おやっ、まあ、ラトルさんちょっとビルブラに似てるしいいんじゃない(^_^;)?それにしても粋なプロジェクト名だよね、

新しい天体を追加(add)して完全な太陽系を作る

と言うことでラテン語ad (~の方へ)と英語の add をかけてあるんだと思いますが。
は: もともとの ad astra というのはどういう意味を持っているのでございますか?
ゆ: これは向こうの人にとっては常識的なラテン語の格言なんですな。正確には

Ad Astra Per Aspera

と言ってね、苦難を経て天へ向かう,、と言う意味から「困難を乗り越えてものごとを成し遂げよ」といった意味になるそうです。
は: 「欧米かよ!」と突っ込まれそうでございますね(・_・;)、どうしてご主人様がそんな事をご存知で?
ゆ: 実はおつき合いの深い神戸市内の某病院のモットーとされておられる標語なんですな。外壁に大書されているんで否応なく覚えてしまいますた(爆。

は: やはり苦手分野は前置きが長くなるものでございます、さてそのアステロイド4作の出来栄えはいかがでございます?
ゆ: さすが現代音楽に造詣が深いラトルだけのことはあって、ホルストさんとは一線を画する現代音楽的な楽曲で大変興味深かったです。何分2回ほどしかまだ聴いてないもので、もう少し聴き込まないとはっきりとした評価はしかねますが。
は: なにやら奥歯にモノが挟まったような言い方でございますね、もう少し具体的におっしゃってくださいませ。
ゆ: うーみゅ、、、まあこの手の題名の企画なら、ジョン・ウィリアムス&ロンドン交響楽団に任せておいた方が良いのではないかと、なにもラトルがBPOとやらんでも、と思わないでもないですね。
は: ご主人様のお言葉を翻訳いたしますと

「面白くも何ともないわ、CD一枚分損したやん」

と言う事でございましょうか?
ゆ: わ~、なんちゅう直截的な表現をするんじゃ~(ToT)、全国数千万人のクラファンを敵に回すではないか(涙。
は: 今までもう十分敵に回すような言動はされてこられてますよ(しれっ、でもって「冥王星」はいかがでございました?
ゆ: はむちぃよ、強くなったのう(゜.゜)(遠い目)、そうじゃのう、「冥王星」はホルスト協会怪鳥コリン・マシューズ氏の作品だけあってアステロイドよりは安心して聴いていられますな。
は: ご主人様、今度は会長がアヴァロン友の会になってますよ、トホホ。それにしても、如何にも打楽器奏者出身のラトル様が好きそうな、激しい管と打楽器の咆哮が耳を刺しますね。
ゆ: そうだなあ、「海王星」の神秘的な宇宙空間を感じさせる合唱で終わってくれた方が深い余韻が残って良いと思いますがねえ。
は: ご主人様の今の言葉を翻訳いたしますと、、、
ゆ: わ~、もうやめちくり~m(__)m

は: はてさて肝心のホルスト様の惑星に参りましょうか、ご主人様はいつもはタダで手に入れたLP全集の中のカラヤンBPOを良く聴いておられるわけですがあれに比べると非常に滑らか、と言うか美しい演奏でございますね。
ゆ: 例えば「火星」なんか、カラヤン一流のはったりの利いた如何にも華やかで押しが強い演奏に比べると何ともはや優等生的な演奏ですねえ、同じBPOとは思えません、って時代が違うか?
は: コンサートでのライブ録音とは思えないほど一糸乱れぬ完璧な演奏ですね。
ゆ: そこなんだけど、実はDisc 2はenhancedになっていて、リハーサル風景を見る事ができるんですが、みんな私服で弾いてるせいかあまり弦のボウイングに統率が取れていないラフな感じがするんです。やっぱりこれくらいの超一流のオケになるとリハは軽く流してるんでしょうかね~?

は: そう言えば菅野沖彦先生ではございませんが、ご主人様音量設定に大変苦労しておられましたね。
ゆ: そうなんだよね、「火星」の出だしなんかいつ始まるんだというくらい低い音がしばらく続くし、かといってトゥッティで爆発的に音量が上がるわけでも無し、どうも録音レベルが低すぎる、というか、マイクからオケまでがえらく遠い感じがするんだよね。カラヤン盤みたいにもう少しオンマイクでガシガシ音が飛んでくるように録った方が良いような気がするけどなあ。
は: まるでホーン派が現代音場型スピーカー派に投げつける批判のようにも聞こえますね。
ゆ: うっ、はむちぃよいつの間にそんな鋭いツッコミを、そう言われればその通りだが、遠い上にハイビジョンのような微粒子感もあまり無いんだよな~(歎息。
は: ステレオサウンドの批評はいかがだったのでございます?
ゆ: そこなのだ、はむちぃ君、実はこのアルバム、ステサンでは誰一人として取り上げてないのだよ、これだけの話題盤にしては不思議なことじゃ。
は: その意味は「無料試聴盤を持ってこない会社の、、、
ゆ: わ~、そんな事は言っておりません、どうも今日のはむちぃは切れまくっているようでございます、今日はこの辺でご勘弁のほどを~。