ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ANGEL-A

アンジェラ スペシャル・エディション
はむちぃ: おや、久しぶりの映画レビューでございますね。
ゆうけい: うむ、前田有一の超映画批評30点を叩き出した名(迷)作だぞ。
は: そ、それって悲慘な点数なのではございませんか?
ゆ: うみゅ、普通は全く無視してしかるべき作品、と言うことになるな。
は: そ、それをまた何で?
ゆ: リュック・ベッソンが久しぶりに監督して、しかもそれが白黒フランス映画となると、そそられまくるでしょ、

「ベンソンがフィルム・ノアールを撮って30点」

なんてとってもおしゃれじゃあ~りませんか!ヽ(^o^)丿
は: はあ、相変わらずバイアスのかかったストライクゾーンでございます(-_-;)

『レオン』『ニキータ』の衝撃が再び!リュック・ベッソンが放つスタイリッシュ・バイオレント・ロマンス!生きる希望を失い、死を覚悟した男アンドレの前に突如現れた絶世の金髪美女アンジェラ。見上げるほどに背の高い彼女は不思議な力で次々と彼を絶体絶命のピンチから救っていく。しかし、彼女には決して打ち明けられない悲しい秘密があった…。果たして彼女の正体は!?ジャメル・ドゥブーズ、リー・ラスムッセンほか出演。(AMAZON解説より)

ゆ: いやあ、モノクロームで撮るパリと言うのは本当に美しいなあ、この街の風景を見るだけで元は取れた気がしました。それにしてもパリってこんなに閑散としてるんかな(・・?
は: 朝方と夜の人通りの少ない時間帯を狙ったんでございましょう。それにしても美女と冴えない中年男と、二人も川に飛び込んだら誰か気づきそうなもんでございますね。
ゆ: そういう意味ではツッコミどころ満載のトホホ系映画で悪評プンプンなのも判るんだけど、個人的にはベンソン独特の映像美と御伽噺的語り口で許せてしまうんだよね。
は: バイオレンス・シーンも多うございますが?
ゆ: それも含めてのベンソンが思いのたけを込めたファンタジーなんでしょうね、これで監督業をおしまいにする、と言うベンソンの気持ちもなんとなくわかる気がします。

は: 映像ももちろんでございますが、役者さんや音楽もベンソンのタッチに合っておりましたね。
ゆ: そうそう、片腕のコメディアン、ジャメル・ドゥブーズの駄目男っぷりは本当にハマり役だと思ったし、フランス語は判らないけど、あのマシンガンのように次から次へと飛び出してくるセリフにはパーカション的心地良さがあるね。
は: ヒロインのリー・ラスムッセンは凄い美人でございますね。
ゆ: ベッソンの奥さんのミラ・ジョボビッチも真っ青の美人である上に、演技も見事です。本業でも多彩な人らしいけど、あれだけ天使と娼婦という二面性を演じ分けられる美人ってそういないでしょうね。
は: いろんな映画評であの役にあってないとか言う意見を目にいたしますが?
ゆ: 悪いのはラストをあれだけ期待させて肩透かしを食らわせたベッソンなんでしょう、多分。少なくともジャメル演じるアンドレに鏡の前で涙を流させるシーンあたりまでは完璧だったと思います。

は: アンニュイな映画にマッチする音楽はなんとあの名サックス奏者ヤン・ガルバレクのお嬢さんだそうでございます。
ゆ: 不思議系アーチストAnja Garbarekですね、彼女のアルバムからの一曲「Can I Keep Him?」はいけてます!リンク先のHPで少し試聴できますよ。で、買おうかと思ったんだけどこれがCCCD、なんでやね~ん(涙。
は: と、オチがつきましたところでレビュー糸冬了~でございます。
ゆ: ベッソン・ファンはもとより、フィルム・ノアールの頃からの欧州映画ファンにもお勧めでございます。