ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

クラシックSACD3枚

 珍しくクラシックのSACDを3枚続けて買ってしまいました。 シューベルト:アルペジオーネ・ソナタ   先日のGoldmundの試聴会で聴いてその臨場感の凄さに圧倒された一枚。菅野先生が大絶賛されていると言うことはその時に知りました。

名演奏名録音

だそうです。確かに私だって名前を存じ上げているロストロポーヴィッチ氏だけあって悠揚迫らざる大家の風格ある演奏です。ピアノのこれまた高名な作曲家ブリテン氏の伴奏は素人の私にはそれほど凄いのかどうかよく判りません。録音もヒスノイズはあるものの菅野先生のおっしゃるとおり素晴らしく、特にSACD層の音の柔らかさと空気感はやはり格別。それにしてもあとの3枚も含め、当時のマスターテープにはこれほどの音が記録できていたのかと感心。  残念ながら拙宅のシステムではGoldmundのフルセットで体験したような、実演を真ん前で聴いているかのような実在感までは出せませんが、サブウーファーが加わったことで約1/10の予算で1/3くらいの音は出せるようにはなったかな?と思います。 ーーということはCP比抜群ですな(*^^)v (ご主人様、言い過ぎ言い過ぎ、負け惜しみにしか聴こえませんですよ(ーー;))

ラヴェル:ダフニスとクロエ(全曲) R.シュトラウス:ツァラトゥストラはかく語りき  
 この2枚はステレオサウンドをお読みの方なら分かると思いますが、前季号から「オーディオファイルのための管弦楽入門」の連載を始められた嶋護氏が大絶賛しておられる録音。なんでも

録音芸術は半世紀も前に、既に完成し尽くされていた。一度はそう絶望してみることをお薦めする

のだそう。では、ということで先日OBNへ行ったついでにJEUJIAで探して買ってきました。できればよく知っている「展覧会の絵」が欲しかったのですが生憎ありませんでした。  50年代録音というと単純に鼻詰まりのようなレンジの狭い音と盛大なノイズに埋もれた演奏を思い浮かべてしまいますが、そのような予想を見事に裏切る確かに凄い録音です。ヒスノイズがなければ最近の録音と言われても私のようなクラシック音痴には分からない程です。ただ逆に言うと素人の私には「絶望しなければいけない」ほど凄い録音なのかどうかは私には分かりません。それにしてもマイクの性能ってもうこの頃にこのレベルに達していたんですねえ。(ちなみにノイマンだそうです)  演奏の印象は一口で言うとミュンシュラヴェルが絢爛豪華、ライナーのRストラウスが気宇壮大。まあ、曲自体がそうなので当たり前すぎる印象ですが、いわばクラシックの勉強のための模範演奏のような感じで私のような初心者には勉強になります。  「ツァラトゥストラはかく語りき」の冒頭は2001年宇宙の旅等であまりにも有名ですが、ライナー+シカゴ響の一糸乱れぬ演奏はさすがにレヴェルの違いを感じさせます。また、第一、第二ヴァイオリンがそれぞれ左右両翼に配置されるのは非常に古い配置なのだそうですが、こういう壮大なシンフォニーだと音場が広がったような感覚があり、かえって近代的な配置よりあっているようにも思います。嶋氏によるとシカゴ響のホールは前後が浅いそうなのでそれで余計に二次元的に広く感じるのかもしれません。それにしても嶋氏の薀蓄は大変に面白く、是非この2枚のどちらでもいいから管弦楽入門で解説をしていただきたいものです。  ところで余談ですが、この嶋さんって、某BBSで以前話題になっていたところによると菅野先生とそりが合わなくって一時ステサンを離れて中古オリジナルアナログ盤販売をしておられたそうです。その店が「ノクターナル」だと言う噂が本当なら、実は私も何回か御世話になった事があります。何年か前に「パリ、テキサスOST」のオリジナルが手に入ったからどうですか、と言うメールをもらって即買いの注文を入れたけど、傷があるので売れませんという連絡があったきり、それ以後連絡が取れなくなっていました。あのアルバム、傷入りでもいいから欲しいんだけどなあ。