ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ライブ・エイド(1)超個人的表彰式

 えー、以前の記事でご紹介したライブ・エイドですが、ついに見終わりました。アフリカ難民の映像とライブの華やかさとの落差があまりにも大きく、結構複雑な気分で見てはいましたが、まあここは割り切ってお賑やかに年末風に参りましょう。

 1回目の今回は大晦日レコード大賞&紅白を模して超個人的表彰式をお送りします。

 2回目からは各パフォーマンスを通知簿風に超個人的採点をするつもりです。

 では始めましょう!!

ライブ・エイド大賞: ボブ・ゲルドフ

最優秀トラック賞: ドキュメンタリー「食糧&輸送用トラック&ロックンロール(バンド・エイド・ストーリー)」

 

 やっぱりこのDVDはボブ・ゲルドフという男の一世一代の偉業のドキュメンタリーであると読み解くべきでしょう。現実を冷静に分析し感情に流れないが故に涙無しでは見られないこのトラックこそこのDVDの白眉でしょう。

 サー・ボブ・ゲルドフ、あなたには素直に脱帽です。ロックンローラーノーベル平和賞候補?Sirの称号?と何も知らずに疑問視していたけれどあなたは尊敬に値する男です。

 続きまして、表受賞者(^_^)v

最優秀パフォーマンス賞: BONO

  物凄いオーラ。観客が面白いようにアジられていく。他のどんなスーパースターも今回はあれだけのパフォーマンスを出来ていないです。その後超がつくビッグバンドになっていくのも頷けますね。

ベスト・ヒロイン&ベストドレッサー賞: SADE

 圧倒的な美貌。正直言って他の女性シンガーとはサラブレッドと騾馬くらいの差がありました。今回のDVD中で比肩し得る女性の名を挙げるとしたら、僭越ながら故ダイアナ妃の御名前をお借りするしかありません。

 もうずっと見とれてポカーンと口をあけて見ていました。シンプルな服装も彼女の美貌を引き立てています。背中の大きく開いた白のニットのシャツはとてもセクシー。あの当時の彼女のライブを見に行けなかったのは痛恨の極み!

 彼女を放送しなかったなんてホント日本のTVは馬鹿

最優秀助演賞: ブランフォード・マルサリス

 スティングの後ろでssを吹いているのはなんとブランフォード・マルサリス。シークレット・ポリスマンの流れなんでしょうけれども、やはり別格的に巧い。やる気の無さが逆にすかしてる、さすがの^^;キース・リチャーズを僅差で振り切りました。

最優秀エンターテインメント賞: トンプソン・ツインズ+マドンナ

 マドンナがバックでサポートなんて今では考えられませんが、あの頃のトンプソン・ツインズの勢いがそのまま出てますね。ジョンのレヴォルーションをあれだけ賑やかにやられると痛快!サポートのナイル・ロジャーズ、スティーブ・スティーブンスもいい!僅差でミック・ジャガーティナ・ターナーを振り切りました。

最優秀ベテラン賞: デヴィッド・ボウイ

 個人的趣味が出すぎ!と言われそうですが、いやあパワーの落ちていたあの時期にしては良いパフォーマンス。ライブ・エイドの意義もよく理解しておられるし。クイーンを僅差で振り切りました。

お疲れ様でしたで賞: フィル・コリンズ

 まあ、お祭り男の本領発揮とはいえ英米両会場に出演した偉業は讃えられるべきでしょう。皇太子夫妻のエスコートから御大サー・ポール・マッカートニーのバックコーラスまで、こちらも八面六臂の活躍を見せたボブ・ゲルドフとのデッド・ヒートを制しました。

 さて、次は裏受賞者(ー_ー)!!

ワースト・メイキング賞: 今回のDVDの日本語解説

 向こうのライナーの和訳のみ!日本語版としてのセットリストの説明何にもなし。各楽曲の説明無し。各アーチストの説明無し。歌詞無し。まあ、レーベルを超えて集まってるから仕方ないのかもしれませんが。それにしてもDVDの日本語字幕最低。何だあのYen Mark(¥)の連発は??ええ加減にせえよ<`ヘ´>英語字幕の方が楽に見られるなんて恥ずかしくないのか?

 あまりのひどさに、本命視されていた当時の日本のTV局(フジ?)を僅差で振り切りました。

ワースト・パフォーマンス賞: ブライアン・フェリー

 他にもなんじゃこれは?と思ったのもあったけど、それはまた次回以降に。いくらなんでもアフリカに対するエイドに大英帝国のシンガーが「Slave To Love」はいかんでしょう!!ということで。思ったよりくたびれたオジサンであったことを晒してもしまいましたね。あまりのひどさにDVDにも入れてもらえなかったCollins/Page/Plant/Paul Martinを大差で振り切りました。

ワースト・ドレッサー賞: エルトン・ジョン

 あれだけでぶでぶに太ってしまってあの服装じゃちょっと見るのが辛い。もういいから勘弁してくれよ、と言いたかったパティ・ラベルを僅差で振り切りました。

何でお前が出ないんだ賞: マイケル・ジャクソンボーイ・ジョージ

 ビデオ・クリップではあれだけ別格的に扱われていて、何で出なかったんだろう?その当時の事情は知らないので出たくても出られなかったのならごめんなさい。

 続いて特別表彰(ToT)/~~~です。

物故を偲びま賞: ベンジャミン・オール、マイケル・ハッチェンス、カール・ウィルソン、フレディ・マーキュリー、ジャム・マスター・ジェイ、ダイアナ妃

 フレディだけが涙モノの映像と騒がれていますが、他にも既に鬼籍に入られた方の映像がありました。

 特に懸命に歌うカーズのベンの姿にはぐっと来るものがありました。

 INXSのマイケルは、え、この元気一杯の人が自殺しちゃうの?と運命の過酷さに涙。

 ビーチボーイズのカール・ウィルソンはステレオサウンド村上春樹氏の文章を読むまでは全然知らなかったので読んでいてよかった。

 RunDMCのJMJはラップの苦手な私でも凄いと思わせる人でしたね。今回のパフォーマンスも凄みがありました。

 ダイアナ妃の美しいお姿も涙を誘います。

 もし他に物故された方がおられたらごめんなさい。

見たかったで賞:Tears For Fears、Santana with Pat Metheny

 セットリストにあって記録が無かったらしいこの2組、どちらも是非見たかったです。

 さあ、最後に勝負の結果を日本野鳥の会の方々にカウントしていただきましょう。

ウェンブリー 70 - 30 フィラデルフィア

 圧倒的に英国のパフォーマンスの方が素晴らしかった。アメリカの方は演出が派手過ぎ、個々にはいい演奏もあったけど、全体としてお祭り騒ぎっぽすぎてダメダメ。ジャック・ニコルソンやらバーブラ・ストライサンドまで引っ張り出してきて何やってんだか。

Do They Know It's Christmas? 90 -10  We Are The World

 ビデオクリップでなくてライブの方です。ボブ・ゲルドフミッジ・ユーロの熱い思いと紳士的かつ感動的な合唱でBand Aidの圧勝。USA For Africaの方は、マイクを取り合うと言う醜態を演じてしまい興醒め。「さあ、施しを始めよう」という商業主義の権化マイケルの作った歌詞もやっぱり最後まで馴染めませんでした。さっさと尻を捲っていたキースとディランが微笑ましくって10点挙げます。

ライヴ・エイド(初回)
ワーナーミュージック・ジャパン
2004-11-17


by G-Tools

このDVDには当日のセットリストらしきものは正式な文書としては記載されていませんが、英語版ライナーノーツにデザイン的に挿入されている記録写真の一つとして掲載はされています。しかしWeb上で見つけた当時のBBC放送分のセットリスト解説との間には若干の食い違いがあります。ちなみにこのセットリスト解説を見て某K氏@常連様御指摘の、日本のTVがカットした部分というのが分かりました。噴飯モノとしか言いようがございません。