ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

傅という文字の意味

 村上春樹氏の事を書いていて思い出したのがオーディオ評論家傅信幸先生のこと。

 オーディオファンにはお馴染みの傅先生、村上春樹氏のオーディオの先生もしておられるそうです。ポール・チェンバースのベースを聴くためにJBLを使い続けていると書いたことのある春樹氏ですが、傅先生がお好みの「スピーカーが消えて音像が定位する音場空間派」に宗旨替えされたのでしょうか。ひょっとしてノーチラス

 ところで「」という苗字をはじめから「」と読めた人って少ないんじゃないでしょうか。私は「でん」と最初は思ってました。「」という字と混同していたんですね。だからDr.Whoとか掲示板でよく見かけるのを誰のこと?って初めはわかりませんでした(^_^;)。Hoteiさんに「ふ先生って御存知ですよね」って聞かれてやっと分かった次第です。

 単純に出自が中国系でいらっしゃるのだろうと思っておりましたが、先日ひょんなところで傅という文字を見かけ、その字の意味を知りました。

逆説の日本史〈8〉中世混沌編―室町文化一揆の謎 小学館文庫 井沢元彦 に出てきたんです。40Pに、こうあります。

母親の重子は中流貴族日野家の出身だから、この時代の慣例で自ら子育てはしようとしなかった。子育ては足利氏の執事である伊勢氏がやることになっていた。この時代は伊勢貞親とその妻が傅(めのと)と乳母になり、義政を養育した。こうした役目を傅(もり)役という。

 ということで、高貴な方の子供の世話をするという意味があるそうです。子供の御守りかいな、といっても育てられる方には父母以上の親しい存在になるわけで、時の権力に大きな影響力を持つことになります。もし傅先生が純粋に日本人の家系でいらっしゃるのなら、おそらくそういう役職の家系の中で姓を傅とした方がおられたのではないでしょうか。(あくまで想像ですので単純に信用しないで下さいませ)