ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

KindleのWord Wise機能

Wordwisefull
(Word Wise 機能 Full)

 今年最大級の寒波がやってきましたね。こんな日は家で読書、というわけで、年末公約のカズオ・イシグロの「The Buried Giant」を読み始めました。

The Buried Giant (Vintage International)

 はじめはやはりクイーンズイングリッシュが手強くて戸惑いましたが、徐々に中世英国の世界が時間という「忘却の霧」の中からぼんやりと立ち現れてきました。

 さて、本書はペイパーバックでなく、Kindleで読んでいるのですが、外国語には1年前から「Word Wise」という新機能が用いられています。AMAZONから引用しますと

「Word Wiseを使用すると、難しい英単語の上に、ヒントとして意味が自動的に表示されるので、英語を学習中の方に読書をより楽しんでいただくことができます。 」

だそうで、冒頭写真のように、まるでダブルスペースの論文原稿に添削が入っているようです(笑。これだけ入っていると、便利と言うより目障り。で、中くらいのレベル落とすと、

Wordwisehalf

 う~ん、まあこんなもんかな。高校生くらいの方が勉強で読むにはいいでしょうね。でも、MONKEY No,7土屋政雄氏が書いておられたように、カズオ・イシグロの作品はだいたい11年英語をやっていると読みこなせる。ということでまだ注釈が多すぎます。最低レベルまで落としてみましょう。

Wordwiseleast

 うん、大分すっきりしましたね。これくらいの解説が入ってもいいかな。でも、1.5スペースくらいの段組になれているのでややページがすかすかな感じが否めません。

 それに分からない単語はハイライトすれば、辞書で解説が出てくるので要らないといえばいらない。こちらも改善されていて、英々英和Wikipediaから好きなものを選べます。ただ、単語だけでなくて熟語、慣用句も選べるようになれば言う事ないんですけど。

 まあ、普通にペイパーバックを電子辞書片手に読むよりはずっと楽であることは間違いないですし、一部のおせっかいな書籍で目障りな邦訳を付記しているものに比べればずっと良いと思います。これで楽チンにこの長い小説を読めそうです。