ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Dialogue / 今井美樹

Dialogue -Miki Imai Sings Yuming Classics-

 先日の今井美樹さんのコンサートで一番驚いてかつ聴き入ってしまったのはアンコール一曲目のユーミンの「卒業写真」でした。彼女がカバーしているのを知らなくていきなりでしたから驚きも倍増だったし、本家山本潤子さんにも(あえてユーミンとは言わない^^;)負けないほどの実に味わい深い歌唱でした。

 早速知らべてみると2013年にユーミンのカバー集を発表されていたんですね。それがこの「Dialogue」です。早速購入して聴いてみました。ちなみに今彼女は夫の布袋さんとともにロンドン在住でロンドンでの録音、輸入盤もあるようですが、とりあえずリンクは日本盤です。

01. 卒業写真 from the album “COBALT HOUR"(1975)
02. 中央フリーウェイ from the album “14番目の月"(1976)
03. あの日にかえりたい from the single(1975)
04. 人魚になりたい from the album “SURF & SNOW"(1980)
05. やさしさに包まれたなら from the album “MISSLIM"(1974)
06. シンデレラ・エクスプレス from the album “DA・DI・DA"(1985)
07. ようこそ輝く時間へ from the album “PEARL PIERCE"(1982)
08. 霧雨で見えない from the album “ダイアモンドダストが消えぬまに"(1987
09. 青春のリグレット from the album “DA・DI・DA"(1985)
10. 青いエアメイル from the album “OLIVE"(1979)
11. 手のひらの東京タワー from the album “昨晩お会いしましょう"(1981)
12. 私を忘れる頃 from the album “VOYAGER"(1983)

・Produced by Miki Imai and Tomoyasu Hotei
・Arranged by Simon Hale [M-1,3,4,5,6,8,9,10,11,12]
・Arranged by Incognito [M-2,7]

『 「あなたは私の青春そのもの」
今井美樹が歌うユーミン珠玉の名曲集

2年半ぶりとなる新作アルバムは、収録曲すべてが彼女の敬愛する松任谷由実(荒井由実)の珠玉の名曲を集めたカバーアルバムです。
一人の作家の作品だけをカバーしたアルバムは今井美樹にとって初の試みです。
12歳の時に初めて出会ったユーミンの音楽は、以来彼女にとって常に特別な宝物です。
そして彼女が上京し、シンガーとしてデビューも果たし、エンターテインメント界でいよいよスターダムへと登りつめていく1987年までの日々を支えたユーミンの名曲を今井本人が厳選した“リスペクトアルバム"が10月9日に発売となることが決定しました! !

かつて私が様々な月日の中で創った歌が
美樹さんの声を、心をとおして新しい歌として
みんなの心に届いてゆくことを祈っています。
感謝とともに。 松任谷由実

(AMAZON解説より) 』

 ユーミンは稀代のソングライターであることは論を待ちません。が、シンガーという面では本人も「自分は歌が下手」と以前ラジオで語っていたように、声質はのっぺり、ヴィブラートは効かない、音程は外れる、とかなり問題がある。そこで彼女の素晴らしい歌の世界を体現させたのが当時Hi-Fi Set山本潤子さん。特に「卒業写真」は二人の歌唱を比べてみれば一目ならぬ一聴瞭然。

 さて、今井美樹さんはどうか?一曲目に「卒業写真」が入っています。う~ん、アレンジの平凡さも相まってか、先日のコンサートほどの感動がありません。というか、違う人が歌ってるんじゃないかというくらい平凡な歌唱。ちょっとがっかり。

 気を取り直して次々と有名な曲を聴き続けますが、ご主人の布袋さんのプロデュース、私の大好きなSadeにも関わっているSimon HaleやIncognitoのアレンジも所謂おかずをつけすぎて今ひとつぴんと来ません。何で日本でユーミンに関係の深い人たちと作らなかったのかなあ。

 と思っていましたが、後半あまり有名でない所謂隠れ名曲になると大分良くなってきました。特にhシンプルなアレンジの「霧雨で見えない」や終曲の「私を忘れる頃」は特に良かったですし、今井美樹のも力も十分に引き出していたように思います。

 次回はこのコンサート関係のもう一つのカバー集を紹介します。と言ってもセルフカバー集なのですが、こちらもとっても素敵です。