ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

今井美樹 30th Anniversary CONCERT TOUR 2015 "COLOUR"@神戸国際会館

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 昨日10月18日は神戸市マスターズ水泳大会の後、神戸国際会館での今井美樹さんのコンサートを楽しんできました。デビュー30周年を記念して6年ぶりに発表したニューアルバム「Colour 」と30年を振り返るベスト盤「Premium Ivory -The Best Songs Of All Time- 」のプロモーションツアーです。

 デビュー当時は線の細いモデル~TV女優上がりの歌手というイメージ、その後例の略奪婚と個人的にはあまり良い印象をもっていなかったのですが、次々とヒットを連発されるに及び強い女性だな、という好感に変わっていきました。その後またしばらくは遠ざかっていましたが、最近では拙ブログでも紹介した「I Love Piano」でその歌唱力に驚き、よくオーディオ調整のリファレンスに使っています。そして一度生で聴きたいなと思っていたところにこのツアーで神戸に来られることが分かり、運良くチケットをゲットできました。

 その初のナマ今井美樹、まずはアラフィフとは信じられないほどの美貌とスタイルに見惚れ、ファッションセンスも抜群でさすが元モデルと感心し、そのオーラの衰えのなさに驚きました。そして多少キーは下がっているのでしょうけれど、美声と歌唱力は健在で、2時間半の長丁場を歌いきられたのには感心しました。しっかりとボーカルトレーニングされているのでしょうね。
 とにかく、キラーチューンをあれだけたくさん持っておられる方は強いな、と思いました。アンコールの二曲には思わず目頭が熱くなりました。

今井美樹 30th Anniversary CONCERT TOUR 2015 "COLOUR"
2015年10月18日 17:00-19:30
神戸国際会館 こくさいホール

今井美樹 Vo

鶴谷智生 ds
河野圭 kbd,p
黒田晃年 g
井上富雄 b
川江美奈子 cho,p,perc

Setlist:

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( 公演後公開されたセットリストです )

Part 1
1. Anniversary
2. Time Goes By
3. ふたりでスプラッシュ
4. Boogie-Woogie Lonesome High-Heel
5. Candle Night
6. Lullaby Song
7. Blue Moon Blue
8. Miss You
9. 野性の風
10. Goodbye Yesterday 

Intermission 15min.

Part 2
1. PRIDE
2. 瞳がほほえむから
3. 微笑みのひと
4. Satellite Hour
5. 再会
6. あなたがおしえてくれた  
7. A PLACE IN THE SUN
8. ドライブに連れって行って
9. 彼女とTIP ON DUO
10. 幸せになりたい

EC
1. 卒業写真
2. ピース・オブ・マイ・ウッシュ

 定刻を少し過ぎてバンドのメンバーが登場、ドラムの鶴谷さんのカウントで演奏が始まり、黒の肩出しドレスの今井美樹さんがにこやかに登場、満員で立ち見まで出た会場が拍手に包まれます。一言、綺麗です!

 しかし初の今井美樹コンサートだったので始めは戸惑いました。いきなり一曲目から一階前1/3列くらいの観客が総立ちになります。「えっ、一曲目から?それも知らない曲だぞ」と訝しむ暇もなくPAから大音量で音楽が流れてくるのですが、これがひどくて、美樹さんの声がくぐもり、エレキベースの音量も大きすぎます。
 何やら昔のディスコブームを思い出させるようなイントロから、普通のポップス調の歌が聞こえ始めて、歌詞から推測して多分6年ぶりの新譜「COLOR」のAnniversaryだろうと推測はつきましたが、なんで総立ちなのか良く分かりませんでした。その後分かったことですが、どうもファンクラブで立ち上がる曲と座って聴く曲を決めているようです。あくまでも想像ですが。。。

 三曲ほど歌い続けてMCが入り、四曲目に移るあたりからようやくPAの調整がついたのか、各楽器のバランスが取れてきて美樹さんの声もクリアに聞き取れるようになりました。懐かしの「ブギウギロンサムハイヒール」です。この曲をはじめとして今回は「Colour」に続いてベスト盤の「Ivory-」が発表されたこともあり、懐かしの曲と新曲が上手くブレンドされて全体にバランスの取れた選曲となっていました。第一部では特にバラードの「Miss You」が良かったです。

 そして中盤のハイライトは代表曲三連発!まずは第一部の終曲で、

「 15年前久々にTVドラマに主演した時のテーマ曲で思い出深いけれど、その歌詞を歌ってみると今の方がしっくり来る気もする」

とMCされて歌われた「Goodbye Yewsterday」、そして第二部の冒頭に持ってきた彼女の最高のキラーチューン「PRIDE」と「瞳が微笑むから」。「PRIDE」はてっきりラストかECに持ってくると思っていたので、驚くとともに生で聴ける幸せをかみしめていました。

 そして、第二部の中盤、30年を振り返り、とつとつと思い出を語る美樹さん。モデル上がりの女優だった自分を音楽に目覚めさせてくれた上田知華さん、そしてそろそろ卒業しなきゃと上田さんに別れを告げて次に出会ったのが現在のご主人の布袋寅泰さん(ここは名前を出すだけでスルー)、そして10年前に出会った川江美奈子さん。この三人との出会いにより30年間音楽を続けてこられた、としみじみと語っておられたのが印象的でした。

 というわけで新譜から、20年ぶりに上田知華さんに作曲、岩里祐穂さんに作詞を依頼して快く引き受けてもらえた「再会」を歌われました。20年も離れていてどうしてこんなに私の気持ちが分かるのだろうと思ったという美樹さんの気持ちが良く分かるよい曲でした。

 この曲が終わると綺麗な声のバックコーラスの女性だなあと思っていた方がグランドピアノの前に移動し、美樹さんの紹介を受けたのが、なんと川江美奈子さんでした。
 私が大好きな「年下の水夫」の作曲者で、「I Love Piano」では「遠い街から」でピアノを担当されていた方です。彼女の作曲の「あなたがおしえてくれた」を歌う美樹さんをグランドピアノ演奏とコーラスでサポート、とても印象に残るバラードでした。この二曲だけでも買う価値があると思い、講演終了後即「Colour」を買いました。

 この川井美奈子さん以外のメンバーもとても上手かったです。リズムセクション鶴谷さんと井上さんがしっかりと各曲のサウンドの特徴を把握して基礎を作ります。そして布袋さんのようなアクションこそありませんが、原曲を髣髴とさせるギターソロを展開する黒田晃年さんも渋い。メインキーボディストの河野圭さんはもう説明不要ですね。「I Love Piano」では「「瞳が微笑むから」を担当されていました。

 さて、アンコールではこれまでの白と黒のツートーンの衣装から一転して赤いロングスカートと白い服というこれまたステージに映える衣装で登場されました。そして河野圭さんのピアノ伴奏で歌われたのがユーミンの「卒業写真」。もう鳥肌が立ちました。調べてみると「Dialogue -Miki Imai Sings Yuming Classics- 」というユーミンのカバー集を出されていたんですね。

 そして、

 「 30年こんな道を歩んできたのもよかったかなと今は思えるし、まだ進む道を探している自分もある、これからも温かく見守ってください。では最後の曲です。 」

 とMCされて歌い始められたのが「PRIDE」と並ぶキラーチューンの「Piece of My Wish」でした。さすがに涙腺が緩んでしまいましたね。終了後、メンバー全員による挨拶やハグ、最後の最後までステージに残って嬉しそうに観客にあいさつされる美樹さんの姿が印象的でした。

 もちろんほかに歌って欲しい曲も沢山ありましたが、水泳の疲れも洗い流され、大満足で家路につきました。