ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Feathers / Thomas Enhco

Feathers

マイミクさんお勧めのトーマス・エンコの新譜でソロ・ピアノアルバム集です。クラシック指揮者カサドシュを祖父に持つ音楽一家から出たフランスジャズ界の貴公子との評判。しかも美形。天は二物を与えるんですねえ。

1. Watching You Sleep
2. Looking For The Moose
3. Je Voulais Te Dire
4. Mischievous
5. The Last Night Of February
6. Letting You Go
7. Sand Creek Song
8. I’m Fine, Thank You

『 フランス・ジャズ界の貴公子、トーマス・エンコ、初のソロ・アルバムがEmarcyから登場。

「これはただのピアノ・ソロ・アルバムではない。僕はピアノを弦をハンマーで叩くことで発音する鍵盤楽器として捉える考えを長年やめようとしていて、ピアノがもっとマジカルで適応性があって、気体液体個体などどんな形にも変容しうるもので、どんなテキスチャー、声、オーケストラを構成するひとつひとつの音までをも表現できるような絵を描いてきているんだ。」

そんな思いから作られた強力作品。』

 彼が語るような独創的なピアノという楽器に対する解釈は確かに演奏にも表れていて、誰にも似ていないその作曲・演奏スタイルはどう表現していいか難しいです。敢えて言うとキース・ジャレットのソロ・ワークに近いかなと思います。
 とにかくそのセンスは凄い。ジャズと印象主義音楽の間をたゆたうようなメロディラインと、確かなテクニックに裏打ちされた独特のピアノタッチ。捨て曲なしの佳曲揃いですが、三曲目の「Je voulais te dire」と六曲目の「Letting You Go」が特に良いと思います。

 マイミクさんと同じく、しばらくはヘビロテになりそうです。