ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Billy Bat 15 / 浦沢直樹

BILLY BAT(15) (モーニング KC)
(購入した本は表紙が違っています)

 Billy Batも15巻に突入しました。一言言っておきます。

まだ終わりません!

どこまで引っ張るねん(-_-;)。14巻の最後で月の上で来栖が改心し、人類滅亡は回避されたのか?一応されたようです。

『 1990年、あの激動の年!! 時代の寵児、予言者、天才……。世界が絶賛する新しい「ビリーバット」の描き手ケヴィン・グッドマン!! だがビリーがケヴィンに語った真実は驚愕すべきものだった……!! 人類が迎える恐るべき未来!? そしてそれを暗示する謎の数字「911」!? 現代に向かって刻々と刻まれる物語! この一大歴史SF絵巻が向かう、その果てにあるものは……!? (AMAZON解説より) 』

 1990年、ついに初代(偽)チャック・カルキンが亡くなりますが、すでに二代目を引き継ついでいたケヴィン・グッドマン版「Billy Bat」は好調で、「ベルリンの壁崩壊」を予見したということでますます人気が増していました。
 しかしケヴィンはとっくの昔に嫌気がさしています。ひょんなことから三代目を引き継げそうな子供を見つけたケヴィンはもう降りようと決め、久々に実家に戻ります。

 そのケヴィンの前に再び白黒双方のBilly Batが現れ、チャック・カルキンを降りようとしているケヴィンに対して

「待てよ」「第一もう人類は終わってたんだよ」「もうすでに最終回だったんだよ」「あの男が月に行った時によ」「それをお前が勝手に変えちまったせいでよ」「もうシッチャカメッチャカだよ」

と延々文句を言い続けて、しかも

「あと十年だ」「あと十年で破滅の時が来る」「おれにはもうどうしたらいいかわからねえんだよ」

の泣きを入れるんです。さすがのBilly Batにも焼きが回ってしまいましたか。。。

 一方偽チャック・カルキンの莫大な財産を引き継いだ娘はホクホク顔ですが、ビリーランド地下24階に「永久賃貸権契約書」を持つ部屋が存在することを知ります。「ビリーバット歴史研究所」という団体がその権利を持っておりここだけは相続の対象とならないというのです。

 その代表者フィニーも相当怪しげな過去のある人物なのですが、彼の部下がついに例の絵巻物の最後に記された漢数字列の秘密を解き明かします。

「分散コンピューティングによる総当り攻撃すなわち全数検索で数字に手がかりがあり日本式アルファベットというべき「いろはにほへと」を当てはめたところようやく可能性のある数列にたどりついた」

何のことやらわかりませんが、とにもかくにもそれは二つの新たな数列でした。その二つの数列の末尾2個は

11

で一致していると判明。と最初には書いてありますが、実は8桁なんですよ。本巻の最後に懐かしい女性が登場し、彼女にBilly Batが語りかけます。

ジャッキーひさしぶりだな」「今から言うことは大事なことだからちゃんと覚えろ」「XXXXXX11(Xの部分を書くと何のことかわかっちゃうので伏せておきます)だ、ちゃんと覚えろ!!さもないと........」

そのジャッキーと彼女の娘の背後には二本の巨大な塔が屹立しています。。。もう勘の良い方にはお分かりでしょう。

 ここで本巻は終わり。以上述べたあたりがメインラインであり、更にはケヴィンが命を狙われ、日本で村人を殺しまくった殺し屋が今度はケヴィンの警護役に回り、枝葉では来栖の人生が大きく変化しており、そしてあいつやこいつが殺されたりしてます。

 そして最大のサプライズは、彼が生きていると判明したこと。本巻では姿を見せませんが、多分次巻では姿を見せるでしょう。