ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

遊音倶楽部~1st grade~ / 綾香

遊音倶楽部 ~1st grade~
  久しぶりに神戸三宮に買い物に出かけました。スポーツワールドで水着を物色していると、BGMで綾香の声で「空と君のあいだに」が流れてきました。「おっ、いいな」と思わず聞き惚れてしまいました。
 そう言えばカバーアルバムが出るとかいう話があったなと思い出し、その足でHMVに出かけるとこの「遊音倶楽部~1st grade~」というアルバムがありました。久しぶりにお店でお金を出してCDを買いました。あらためて日本のCDは高いな~と思いました(苦笑。

 早速聴いてみましたが、原曲の雰囲気を大事にした編曲で、歌唱も原曲に忠実な印象でした。それだけに綾香らしい歌いまわし、クレッシェンドへの持っていき方といった「綾香節」がはまる曲とそうでない曲の落差が結構あり、それが少し残念でした。

 

1. やさしさに包まれたなら 
2. シーソーゲーム ~勇敢な恋の歌~ 
3. ロビンソン 
4. タユタ 
5. 瞳をとじて 
6. 空と君のあいだに 
7. LA・LA・LA LOVE SONG 
8. Movin’ on without you 
9. 歩いて帰ろう 
10. 真夏の果実 
11. たしかなこと 

『 絢香 初のカヴァーアルバム!

「音」で「遊ぶ」「楽しむ」をコンセプトに選曲・制作され、至極の歌声の詰まった1枚。
絢香だからこそ成立するカヴァーや、ライブなどでも披露してきたファン垂涎の名曲のカヴァーなど、
本人による選曲で、絢香ファンは勿論、原曲ファンにも愛されるような幅広い作品。
自分のルーツとなっている曲、刺激を受けた曲、大好きで小さい頃から歌ってきた曲など、
本人にゆかりのある曲をセレクト。

当アルバム発売翌日から約1年ぶりとなる19ヶ所63,000人動員の全国ツアーもスタート!

AMAZON解説より)』

1は言わずと知れたユーミンの超有名曲ですが、綾香が元気過ぎて一本調子。この曲の繊細でちょっとおセンチなところが上手く表現できていない気がしました。

2はその元気さが綾香とマッチしていますが、元々この曲自体私はあまり(以下略。。。

3はいい感じですね。スピッツ草野正宗の伸びやかなボーカルの個性をうまく表現出来ていたと思います。

4は注目の曲。Radwimpsの「タユタ」というあまりポピュラーではない曲ですが、実はNaverで発表前から話題になっていました。聞き比べると面白いですが、綾香は上手く自分なりに処理して歌っていますね。

5は平井堅の代表曲。彼と綾香は声質が全く違うため、前半はぴんと来ませんでしたが後半はこのアルバム中でも一番「綾香節」を発揮できていたんじゃないかと思います。

6は先ほども述べたようにスポーツ店で聴いて印象に残った曲で、今回聴いた中でも一二を争ういい出来栄えだったと思います。中島みゆきの歌を彼女が歌いこなす、というのは予想外ですが、事実は事実。抜群の歌唱力と声質を持つ山本潤子さんのカバーと比べても、個性が違いすぎるので比較は難しいですが、綾香の方が聴き応えがあるように思いました。

7は久保田利伸のカバーで、曲調から想像して彼女にはあいそうな気がしましたが、意外なことにあまりピンと来ませんでした。選曲は本当に難しいものですね。

8はあまりにも宇多田ヒカルの原曲に似せ過ぎた編曲が災いしてカラオケを聴いているような気がしました。それだけ(w

9は斉藤和義のカバー。原曲の雰囲気自体が綾香にぴったりで、予想通り本当にハマり曲でした。綾香の曲といわれても何の違和感もない曲に仕上がっており安心して聴けました。

10は懐かしのトホホ映画「稲村ジェーン」の主題歌で、もちろんサザンオールスターズの曲なんですが、これが驚いたことに抜群に素晴らしい仕上がりになっているんですね。綾香が歌ってこれほどハマるとは思ってもいませんでした。

11はラストに相応しい小田和正のバラード。綾香も頑張っていますが、まずまず合格点というところ。過去に聞いた平原綾香のカバーに比べるとちょっと見劣り(聞き劣り)がしますね。

 ということで、4、5、6、9、10あたりが聴き所だと思います。特に6と10の出来が良いと思います。裏返せば出来不出来のはっきりしたアルバムであるところが少し残念。綾香というシンガーの個性を活かすのは結構難しいのですね。grade 1とありますので次があるのかもしれませんが、このアルバムの反省を踏まえてスタッフは選曲に細心の注意を払ってほしいと思います。