ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

六月燈の三姉妹

Rokugatudou
昨日は久しぶりに家族で御芝居を観てきました。笑いあり涙ありのほっこりとした人情喜劇を楽しませていただきました。

『 日 時 2011年5月15日(日) 
開 演 14:00
会 場 芸術文化センター 阪急 中ホール
 
  2009年東京で大好評であった公演の関西初上演。和菓子店の家族が背水の陣で経営再建に取り組み、結婚の形にとらわれない新しい愛を見い出す感動ドラマ。
六月燈とは、旧暦六月に鹿児島県内社寺で日にちを違えてほぼ毎日開かれる夜祭りで夏の風物詩。

出演 
辺見えみり 
はしのえみ 
重田千穂子 
木村靖司 
檜山明子 
西田聖志郎 

作・演出  水谷龍二  』

 舞台は鹿児島の典型的なシャッター商店街にある家族経営の和菓子店の居間の一幕のみです。家族経営とは言え、父母は既に離婚していながら同居しており、長女と三女は出戻り、更には離婚調停中の次女が帰省しており、そこへ次女の夫が説得にやってくる、という設定。暗くなりがちの人間模様ですが、水谷龍二がそこはうまく処理しており明るい笑いを随所に散りばめた喜劇的展開で観る者を舞台世界へ引き込んでいきます。

 折りしも時期は鹿児島独特の六月燈(どう)と呼ばれる旧暦6月に催される夜祭の時期で、次女の夫も巻き込み、家族中で起死回生の和菓子作りに取り組みますが果たして吉と出るのか凶と出るのか。。。

 軽快なテンポで6人が入れ替わり立ち代りの熱演で、三姉妹夫々の個性もさることながら、離婚しながら同居している茶目っ気たっぷりのユーモラスな父(西田聖志郎)と気の強いマシンガンの様にポンポンセリフが飛び出す母(重田千穂子)のやり取りには大笑いさせられました。嫁姑の間に挟まって苦労している次女の夫役の木村靖司さんも良い味出してました。
 やっぱり御芝居は役者さんの息遣いまで聴こえてきそうで、生ならではの魅力がありますね。

 芝居を殆ど見たことの無い私にはこれくらいの事しか書けませんが、素人芝居をやっている娘は、私が見ると何のことは無い居間が大変お金がかかっている凝ったセットだと感心しておりました。

 また薩摩弁のセリフも随分難しかったですが、感覚的にホノボノとした暖かさを感じさせました。またトリビア的なセリフ中で説明される、東国原元宮崎県知事の「どげんかせんといかん」は実は鹿児島弁でそれは彼の故郷の都城が元は薩摩藩だったからだとか、醤油を英語でソイ・ソースというのは、薩英戦争後醤油を本国に持ち帰ったイギリス人が薩摩弁の「そい」をそのまま使ったからだとか言う豆知識もへ~、と妙に感心してしまいました。

 また機会があればいろんな御芝居を観てみたいな、と思います。