ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

関西フィル+幸田浩子@加古川市民会館

Kpo
 土曜日のうららかな午後にオペラのアリアを聴けるという催しに行ってまいりました。歌手は以前「天使の糧」を紹介した幸田浩子さんです。

関西フィルハーモニー管弦楽団コンサート
「珠玉のオペラアリア・名曲集」

日時
2011年2月19日(土)  15:00
場所
加古川市民会館大ホール

関西フィルハーモニー管弦楽団
指揮:小松長生

ソプラノ:幸田浩子

プログラム:
<第一部>
モーツァルト: 歌劇「フィガロの結婚」序曲
ヘンデル: 歌劇「セルセ」より“オンブラ・マイ・フ”*
オッフェンバック: 歌劇「ホフマン物語」間奏曲“舟歌
グノー: 歌劇「ロメオとジュリエット」より“私は夢に生きたい”*
J.シュトラウスII: 喜歌劇「こうもり」序曲
J.シュトラウスII: 喜歌劇「こうもり」より“公爵様、あなたのようなお方は”*

<第二部>
ヴェルディ: 歌劇「運命の力」序曲
ヴェルディ: 歌劇「椿姫」第1幕前奏曲
プッチーニ: 歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私の愛しいお父様”*
ビゼー: 「カルメン組曲より
     “闘牛士前奏曲、アラゴネーズ、
     ハバネラ、間奏曲、ジプシーの踊り”

アンコール:
マスカーニ: 「カヴァレリア・ルスティカーナ」の間奏曲より”アヴェ・マリア”*

*:幸田浩子出演

 人気の幸田浩子さんが客演ということでさぞかし混んでいるだろうと思っていたのですが、そう広くない加古川市民会館大ホールで四割位の入りというのはちょっと寂しかったです。でもゆったりと鑑賞する事が出来ました。

 オペラはあまり聴いた事のない私ですが、曲目が有名曲ばかりでしたし、関西フィルの事務局長さんが軽妙な司会で解説され、更には指揮者の小松長生さん、幸田浩子さんにインタビューされるので、大変分かりやすかったです。

 有名なフィガロの序曲で快調に幕を開け、二曲目でいよいよ幸田浩子さんがクリームイエローの豪華なドレスに身を包みにこやかに登場されました。曲はこれもまた有名なヘンデルの「オンブラ・マイ・フ」、我々の世代だとキャスリーン・バトルのコーヒーの宣伝での歌唱が記憶に残っていますね。

 その後、関西フィルの充実した演奏をはさみながら計5曲の歌唱を聞く事ができました。グノーの通称ジュリエットのワルツは初めて聴きましたが華やかで美しいアリアでした。ヨハン・シュトラウスIIの「侯爵様、あなたのようなお方は」、プッチーニの「私の愛しいお父様」は有名な曲ですが、やはり生で聴くと良いですね。アンコールの「アヴェ・マリア」はマスカーニの歌劇の間奏曲に歌詞をつけたもので披露される事は珍しいそうですが、美しくも哀調を帯びた旋律が心に沁み入る良い曲で、アンコールに相応しいチョイスだったと思います。

 幸田浩子さんの歌唱は(素人の私が言うのもなんですが)声質が美しく技巧もしっかりとしており、奇を衒ったところのない素直な歌唱でとても好感が持てました。ただ、声量がもう少し欲しかった気もしますが。

 関西フィルの演奏の中ではやはり第二部のヴェルディ運命の力」序曲ビゼーカルメン組曲に力が入っており、小松さんのメリハリのある指揮とダイナミックな打楽器の咆哮などもあいまって印象に残りました。

 とにもかくにも今までなかなかアリアを聴く機会がなかったもので良い経験をさせていただきました。