ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

At Last / Lauren White

At Last (Hybr)
 いつまでオーディオショウネタが続くねん、と言われそうですが、ついに(at last)これで打ち止めです。アキュのブースでアナログでかかっていた、ローレン・ホワイトの「At Last」というアルバム収録の「Superstar ( by Carpenters)」がとても印象的でした。早速帰って検索してみたらSACDで出ていましたので早速密林から購入してみました。開封してみるとGroove Note Recordsレーベルでした、ジャシンタでオーディオファイルには有名ですね。

1. My One And Only 
2. All I Do Is Cry 
3. Blue Bayou 
4. Do You Remember 
5. Mack The Knife 
6. Love For Sale 
7. Brand New Love 
8. Superstar 
9. My Funny Valentine 
10. Why They Call It Falling 
11. At Last 

『 テキサス、ダラスはフォートワースにてNorah Jonesと共にヴォーカル・レッスン、作詞・作曲を学んだという、同地出身、20歳のシンガー、Lauren Whiteのデビュー作がグルーブノート・レーベルから登場。

「Norahの艶っぽさとLinda Ronstadtの様なヴォーカル・レンジを持ち合わせるシンガー」と称されるその歌声は、Norah同様の本格派の系譜にあたる、ブルージーでふくよかな心地良い耳触りをもって聴き手の心に沁み入ってくる。

Billie Holidayの名唱でおなじみのガーシュウィン曲「My One And Only」や「Love For Sale」、「My Funny Valentine」、「Mack The Knife」といったスタンダードを中心に、ロイ・オービソンの「Blue Bayou」、レオン・ラッセル作のカーペンターズ・ナンバー「Superstar」といったポップス・チューンを織り交ぜた幅広いレパートリーも好感度大。その神秘的且つキュートな容姿も相俟って、「ポストNorah Jones」の一番手として挙げられる逸材とも言える。(HMV解説より) 』

 新進の白人女性ボーカリストのようで、解説にあるようにセールス的にはポスト・ノラ・ジョーンズで売り出したいようですが、カントリー調、ポップ調があくまで主体のノラとは違ってこの方はどちらかというとジャズ・シンガー路線です。実際選曲も「Blue Bayou」と「Superstar」を除けばスタンダード曲ばかりですし、前回紹介したノラのアルバムの「Blue Bayou」と彼女のそれを聞き比べてみれば一目(一聴)瞭然です。

 というわけでどちらかといえばジェーン・モンハイト的な印象です。と言ってもまだまだモンハイトには歌唱力、声質とも及びませんが、素直な歌い方に伸びる素質は十分感じられます。軽快にスイングしているところがあまり無いのは残念ですが、しっとりと歌いこむところは声質の良さもあいまってなかなか聴かせます。アキュでかけていた8「Superstar」が聴き所ではありましょうが、2「All I Do is Cry」や10「Why They Call It Falling」11「At Last」などもなかなかよろしいんじゃないでしょうか。って上記解説に書いてない曲ばかりだ(苦笑。

 音質的には先ほど述べたようにGroove NoteのSACDですから良好で、特に不満はありません。このレーベルの目玉であるジャシンタのアルバムでは個人的にはバックの楽器アレンジの淡白さ、楽器間の空間のすかすか加減などを感じてしまうのですが、このアルバムでは比較的かっちりと音空間は比較的まとまっているように思います。ただドラム、ベースはやや淡白、或いは手癖的に弾いてる感じが無きにしも非ずでしょうか。

 ということでBGM的に流して聴くもよし、SACDの音質を確認しつつ新しい才能をじっくり吟味するもよし、のアルバムです。アキュフェーズではアナログ盤を使っていましたが、このSACDもまた試聴会やショウなどで見かける機会もあるのではないかと思います。なお、題名が「At Last」になっているにもかかわらずDP-700では「Brand New Love」と表示されます。不思議。