ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

もやしもん9

もやしもん(9) (イブニングKC)
もやしもん(9) (イブニングKC)
 今日は参院選ですが、「」についての論戦はついぞ聞けませんでしたね。と言うわけで農漫「もやしもん」の第9巻です。TV実写ドラマ化を見損ねた~(涙、と後悔しつつ早く読まねばと思っておりましたがちょっとした事情で読む暇が無く、やっとのレビューでございます。

 著者渾身のビアフェスタが全編を占めていた第8巻で疲れ果てたのか、今回は「もやしもんにみせかけたアレの回」という、漫画界特有の「減ページ」現象で始まります(笑。とはいえ、第99回からは怒涛の薀蓄シリーズが展開されます。

 お茶に絡めてのヨーロッパの植民地主義、日本の農業の目に見えぬ実情とエコを謳う消費者のエゴ、食糧自給率のカラクリ等々、「美味しんぼ」もかくや、と思わせるほどの薀蓄解説の数々に辟易された方も多いのでは(笑。でも、一々もっともな事ばかりです。私の家内の実家は農業もしていますが、義弟が

「農薬無しで作れと言ってるやつは自分でやってみりゃええんや、絶対に出来るわけない」

と常々こぼしております。

 後半はいよいよと言うかやっとと言うか、ついに日本酒造りが稼動し始めます。次号が楽しみです。というとブリッジみたいな巻に聞こえますが、菌たちが活躍してくれるので結構楽しんで読めました。
 それと今回の裏主人公は長谷川遥。超のつくモチカネお嬢様の実態が次々と明らかに。

ストーブを知らない
カップラーメンを食べたことがない
「4LDKの中に階段があるなんて面白いご実家ね」とのたまった

う~ん、さすがだ(笑。

 というわけで次号はいよいよ日本酒造りが佳境に入るものと思われますが、それに加えて嵐の予感。フランス編で大活躍した白ゴスマリーが何だか分からないトラブルに巻き込まれつつ日本を急襲、と言うか、黒ゴス結城蛍と沢木を巡っての火花を散らす争いが起こりそうな悪寒(^_^;)。楽しみですね。